不快指数マックス
シティー周辺。
敵が現れた。
ストーカー未満が襲ってきた。
ふん。雑魚め! 切れ味はどうかの?
モンスター消滅。
レベルアップ。
文豪はレベル80になった。
ライトニングを取得。
続けざまにストーカー未満が襲ってきた。
今度は私の番ね。
ティンが発散。
ああ! 逃げられた!
よし進むぞ。
さっきの奴が姿を現した。
しつこい奴じゃ!
私のことまだ狙ってるの? 最低!
ティンの発散で消滅。
うむ。初めから全力でやらんか!
慣れないだけよ。まったくもう。
新たなストーカー未満が出現。
今度は手榴弾をお見舞い。
だが効いて無いようだ。
仕方がない逃げるぞ!
情けないわね。
形勢不利と判断。とにかく走る。
しかし敵も筋金入りの変態。
獲物に貪欲に食らいつく。
仕方ない。発散!
文豪の光攻撃でストーカー未満を立ち直らせる。
俺は…… 何てことを……
絶叫して姿を消した。
静かになったわ。しかし何か変じゃないか?
気にしない気にしない。このエリアの特徴なんだから。
どう言うことじゃ?
本当は教えてはいけないんだけどねこのエリアの敵は魔王の手下でもなく自然発生したわけでもないの。このエリアの者は皆何らかの予備軍なの。
予備軍? 兵隊か何かか?
治安の為に追いやられただけ。
彼らには疑いがかけられているわけ。そう犯罪予備軍。
何らかの犯罪を犯したか犯そうとしているか。
彼らの罪の意識と言ってもいいかしらそれが具現化したのがこれ。
品性下劣が現れた。
止めて! きゃあ!
雑魚め!
文豪はお構いなしに切り刻む。
文豪はレベルアップ。
レベル81になった。
ふん。まったく手応えの無い奴らじゃ!
一時間が経過。
こっちか?
そっちは行き止まりよ。
ブラックリストが現れた。
面倒な敵のようじゃ。
ええ無敵よ。
無敵?
そう剣でも魔法でも効果が無いの。
ではどうすればよい?
さあ。
虫!
自分で少しは考えなさい!
しかし……
ブラックリストは喚きだした。
とりあえず塩をまく。
嫌がっている。次の手を打つ。
じっーと見つめる。
ばつが悪くなったのかそわそわしだした。
最後の攻撃に移る。
お帰り下さい! 迷惑です!
ブラックリストは謝罪を始めた。
説得が功を奏し情報屋となった。
何か隠し事をしているぞ。気をつけろ。
うん?
ブラックリストは役目を終え帰っていった。
ふう。危なかったわね。
大したことないわ!
時間がかかったわね。急ぎましょう。
うむ。とりあえずリストから外してやろう。
変態爺が全てをさらけ出して現れた。
強烈な印象。
爺さんは爺さん同士何とかして!
ティンは慣れていないのか恥ずかしがっている。
ふん。こんな奴に構っている暇はない。
無視を決め込む。
目を合わせない。
変態爺さんは自分の愚かさに気が付いて逃走。
迷惑だが楽勝。
しかし次の曲がり道で待ち伏せ。
再び犯行に及ぶ。
本当にどうしようもない。
すぐに忘れたのだろうか?
面倒な奴じゃ!
目を伏せ無視を決め込むが爺さんは動じない。
うーむ。厄介な。
これは強行するしかない。
脱ぎ捨てていた着物を強引に着せる。
これで何の問題もない。
前進。
予備軍と言うよりもまんまなんじゃがの。
彼ら変態系は一人を好むの。でもこれからの敵は一人とは限らない。
大勢で攻めてくるかもしれない。気をつけて!
って言っている隙に敵が現れた。
今度の敵は複数。
ヒッターの二人組。
手を組んで荷物を奪っていく。
顔は確認できないが若者のようだ。
おい爺! それを寄越せ!
襲ってきた。
堪らなく発散。
だが効果はない。
ならばと剣で対抗するが動きが早すぎて捉えきれない。
弱点はヘルメットよ!
良く分からんがやってみる。
手榴弾を使う。
効き目は薄いが煙にむせ始めヘルメットを取って顔を拭く。
意外にも綺麗好き。
顔を確認。
やはり十代の若者。
どうしようもない奴じゃ!
うわ! 顔を見られた! 親に言わないでくれ!
情けない表情。成敗する気にもなれん。
仕方なく許してやることにした。
優しいのね?
ふん。文豪じゃからな。
答えになってないわよ。仲間を呼ばれる前に退散するわよ。
もうそろそろ。
ヒッターが現れた。
言いつけるぞ!
その一言で逃げていく。
ふん。情けない!
許してあげてね。彼らもやりたくてしてるわけじゃないの。
暇だったり。貧しかったり。いろいろ事情があって……
何とも切ないの。
続いて三人組のヒッターが出現。
秘儀 変わり身の術。
近くを歩いていたおばちゃんに変わってもらう。
ちょっと何してる訳? 信じられない!
大丈夫じゃ。何も考えなしにやっているわけではない。
おばちゃんはこの辺のうるさい地元民。
だから多分……
文豪の思い込みじゃない!
金を出せ! そいつを寄越せ!
ああ! お前らは? 近所のガキども! 言いつけるよ!
一喝して黙らせる。
うむ。うまくいった。
偶然でしょ?
村に到着。
困った敵をお得意の知能で寄せ付けない。
これが文豪の真骨頂。
ただの爺ではない。
不快村。
嫌な予感がする。
ようこそ。
儂らは旅の者じゃ。
そうですか。それはお疲れになったでしょう。
ちょっと行ったら宿がありますのでどうか今晩はそこでお泊り下さい。
うむ。心得た。ところで長老はどこかな?
長老ですか? 今は体調を崩しております。どう言ったご用件で?
浮遊の実を見せてもらおうかと。
そうですか。では明日にでも長老のお宅へ。
奥に住まいがあります。
ずっと先を示す。
とにかく長老は後回しにして情報収集とアイテムの補充に走る。
ゲインも溜まったことだし最新の武器を調達すれば有利に事が運ぶはず。
刃物取扱所。
いらっしゃい。何にしますか?
その奇妙な形をしたのをくれ!
ああ、このハンガーですね。
一万ゲインになります。
高すぎる。もう少し何とかならんか?
分かりました。このハンガーと付属品をセットにして九千ゲインでいいです。
うぐぐ。要らん!
困ったなあ。冷やかしなら出て行ってくれ!
追い出されてしまった。
不快じゃのう。
続いて服屋。
最新の装備を購入。
ちょっとお客さん。
何じゃ? 文句あるか?
いえ、ただ不足しています。
はああ?
浮遊税の分が不足しています。
いくらじゃ?
一割ほど。
不快じゃのう。
ああ! お客さんこれ忘れてますよ。
女性用下着一番小さいサイズ。
これは……
何これ文豪?
予備になっと思って……
誰の?
お前のじゃ!
最低!
買ったのがばれて関係が悪くなってしまった。
虫に無視されるとは笑えない。
本当に不快じゃのう!
自業自得でしょう?
おう。虫や。許してくれるか?
文豪は大人しくなった。
買い物を終え一日を終える。
続く