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竜使いの正体はまさかの 秘密コレクションは危なすぎる

竜使いを探してさまよう。


消滅したと思っても敵は無数に現れ進路を塞ぐ。

レインドロップが集団で襲いかかってきた。


ファイヤーをお見舞い。

効率よく捌いていく。


発散!

ファイヤー!


レインドロップは無限。

切りがない。


無限スライムは増えることはあっても減ることは無い。

あっと言う間に増えていく。


倍々になる速度が異常。

もう対処しきれない。


うおお! 面倒臭いわ!

落ち着いて文豪!


ファイヤー!

ファイヤー!


レイルの発散で凌ぐがすぐに限界が見える。


レインドロップが辺りを埋め尽くした。


レイル頼む!

ダメ! もう発散する体力が残ってない。

くそ! 仕方がない儂も加わるとするか。


発散!

発散!

レイルほどの技と力はないがレインドロップを焼き尽くすには問題ない。


発散!

うおおお!


手榴弾も使ってせん滅する。


切りが無いわ!

ふうふう

はあはあ


疲れていくばかり。相手は無限の上に無敵。


発散!


レインドロップが一匹逃走。

ファイヤーソードを落としていった。


アイテムゲット。


キルル頼んだぞ!

オーレに任せろ!


キルルは剣を受け取ると一直線に並んだレインドロップを切り刻んだ。

しかし敵はなおも襲ってくる。


もう限界だ。

レインドロップが張り付いて体力を奪い始めた。


奴らの本当の恐ろしさはここからだ。

消し損ねたレインドロップは容赦なく体にくっつく。


文豪!

もう気持ち悪い!

儂ももう限界じゃ。どうにもならん。お手上げじゃ!


文豪!

文豪さん。

済まん。限界じゃ。


文豪は目を閉じた。


文豪!


全滅。

ゲームオーバー?


瀕死の文豪たちの前に一人の男が近づいてきた。


男の正体は?

敵か味方か?


夜中に目が覚める。


お目覚めのようですね?


男は優しく微笑みかけた。

恐ろしい見た目に反して物腰は柔らかそうだ。


お主は……

初めまして。こういう者です。

うん? 竜使い?

ええ、任されております。


どこかで…… お主はもしかして?


男の格好には見覚えがある。

しかし確証はない。


良い人?

ええ、過去にはそのように呼ばれていたこともあります。


ですが今は竜使い。

ただ異世界からの冒険者の世話も一応は行っています。


うん? では金が減らされることもアイテムの没収もない?

もちろん。制限はありません。ただの人助けです。ご心配なく。


では善意でやったと?

もちろん頂く物は頂きましたが……


文豪が詰め寄る。


大丈夫です。些細な物。誰も気づいてないでしょう?


ドロップが異変に気付いた。

何か寒くない?

私も。スースーする。

オーレも。まあ気のせいじゃないかな。


ギリギリセーフ。


一体この男が何をコレクションしたのかは謎のまま。


確かめれば分かることではあるが……

大ごとにはしたくない。


厳つい体と険しい表情からはとても味方とは思えないがお助けキャラの一人。

意識が戻るまで手厚く看病してもらったのだ信頼しよう。


ここはどこ?


心配いりません。我が家です。

ゆっくりして行ってください。


いや。そうもいかんのでな。

完全回復にはまだかかります。朝までお眠りください。


王子はどうした? まさか……

心配いりません。全員無事です。明日には動けるはずです。


男は微笑んで歩き出した。


待ってくれ! お主は本当に竜使いなのか?

ええ。

では明日我々を運んでもらえるか?

もちろん。しかし私はエリアシックスまでしか行けないですがよろしいですか?

まあ仕方ない。後のことはどうにかなるだろう。よし頼む。


竜使いの協力を得た。


早朝。

文豪! 起きて出発の時刻よ。起きて!

ドロップ? 体はもういいのか?

ええ。もう大丈夫みたい。不思議。


竜使いの朝は早い。

薄暗い中、飲み水を近くの泉から運ぶ。

それが終わると竜の様子を確認。

餌を作り、食べさせてから家に戻り自分の食事。


朝食を終えるとすぐに森に向かう。

竜を飛ばし上の世界へ。


ほら急いで文豪。間に合わない!


竜に乗って今にも飛び立とうとしている。


待ってくれ! 儂らも乗る!

ああ。お待ちしておりました。今は最終確認中でして。


うん?


この子は図体はでかいですが繊細でね。まだ子供なんですよ。

よし大丈夫だな。さあ行きましょう皆さん。


竜は初めてですか?

ああ。それが普通じゃろ。

他の方も?

首を縦に振る。


そうですか。では初めにいろいろ教えなくてはいけませんね。

まずこの子はまだほんの子供。成長するとこの倍以上になります。

ドラゴンは基本大人しい動物ですが縄張り意識が強く敵対する仲間や外敵には敏感で集団で排除しようと襲ってきます。


だから敵ではないと知らせてやる。それから……

話が長くなりそうなので切り上げてもらいさっそく竜に乗ることに。


首を下げて大人しくしている。


人間慣れしているかと思いきや竜使い意外を乗せるのは今日が初めてだとか。


すみません皆さん。この子は敏感なのでゆっくりお願いします。


豹変したりしてな。

文豪! 冗談はやめて!


いえ。文豪さんの言う通り。少しでも気に食わないと怒り狂います。

その豹変ぶりは私にもどうすることもできません。しかし少しぐらいなら言い聞かせてますので大丈夫です。


ドロップが実験台。


セーフ。


続いてレイル。問題なくキルルも上に。


王子は優しく撫でてやる。

気持ちよさそうにされるがまま。

ドロップも恐る恐る撫でる。


大丈夫みたい。

よし儂の番じゃ。


雑に頭の辺りを触り背中へ。


ヒギャー

機嫌を損ねた竜は文豪だけを投げ捨てる。


何をする! 儂は文豪だぞ!


はっはは! 文豪さん。嫌われたようですね。あーあ。仕方ない私の出番だ。


ドラゴンフードを与えて大人しくさせる。


興奮状態を脱した竜の背に乗り天へ上る。


                      続く


良い人 お助けキャラの一人。

    元魔王で現在は人助けのスペシャリスト。

    主に瀕死の冒険者たちを連れ帰る役割を担う。



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