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第92話 私だけですよね?

 RINEアドレスを交換した直後に星乃からハートのスタンプが沢山送られてきた。

 くそ、完全に俺の反応を見て弄ぶ気だな。


「……ちなみに、先輩は他に女性の連絡先って持ってます?」


 なんだかソワソワしつつ、星乃から明らかに俺を馬鹿にするための質問が来た。

 しかし、俺は得意げに反撃する。


「ふっふっふっ、残念だったな星乃! 俺だって女子の連絡先くらい持ってるわ!」

「えぇ!? 先輩がですか!? 嘘、そんな……あり得ない!」


 まるで、天変地異でも目の当たりにしたような表情で冷や汗をかく星乃。

 やめろ、泣くぞ。

 しかし、すぐに納得したように手を叩いて俺をジト目で見つめる。


「……先輩、自分の妹を『女子』としてカウントするのは見苦しいですよ」

「ち、ちげーし! ちゃんと女子のアドレスだし!」

「じゃあ、誰なんですか! 教えてくださいよ!」

「そ、それはだな……」


 ここで俺が誰か一人でも言えば今度は俺のスマホをのぞき見て確認してきそうな勢いだ。

 あかねとはバンドの話とかもしてしまっているし、ボーカルバレの可能性がある……。

 安易にスマホを見せるのはマズい。


「──お2人とも、お待たせしました! お料理ができましたよ~!」


 丁度いいタイミングで海音がハンバーガーとポテトを載せたトレイを両手で持って来た。

 ライブでも絶妙なタイミングでピアノの音を入れてくれる海音の本領発揮だ。


「ほら、メシが来たぞ! 早く食おう!」

「逃げましたね……。まぁ、先輩の名誉のためにここは追求しないでおいてあげましょう」


 星乃は大きくため息を吐くと、目の前のハンバーガーを見て瞳を輝かせる。


「うわ~、すごい! これ、かなり本格的なハンバーガーですよ! 一つ千円以上はするやつ!」

「お前の奢りだってことは忘れてないよな?」

「うっ、そうでした……」

「お2人からお代は頂きませんよ。遠慮せずお腹いっぱい食べてください」

「いえいえ! ちゃんとお支払いしますよ! タダでさえ御迷惑をおかけしたのに!」

「お代はいいですから、これからも凛月君をどうかよろしくお願いします」

「やめて、友達がいない子のお母さんみたいなムーブをするのは。星乃、いいから冷める前に早く食べようぜ」

「そ、それもそうですね! いただきます!」


 俺に促されて星乃は小さな口で小動物のようにハンバーガーに歯を立てる。

 俺も大口を開けてかぶりついた。


「「美味し~い!」」


 俺たちの反応を見て、海音は満足したようににっこりと笑った。


「お口に合ったようでよかったです。では、ごゆっくりどうぞ」


 そう言うと、海音はカウンターに立つアルバイト──冴島さんに何かを指示してキッチンに戻った。

 おそらく、俺たちが今飲み食いしている物は無料になるだろう。


「いや~、先輩といるとトラブルに巻き込まれますね~。次からはちゃんと前を見て歩いてくださいよ」

「そんな当たり前みたいな表情で言われるとマジで俺の記憶の方が間違ってる気がしてくるな」

「あはは……すみませんでした」


 反省しつつも美味しそうにポテトを頬張る星乃を見て、俺はため息を吐いた。


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に評価を入れてくださったみなさま、本当にありがとうございます!

お陰様で陰キャボーカルを読みに来てくださった読者さまも沢山増えました!

(『山本君の青春リベンジ』も間もなく再開します!)


本作を継続させていきたいので、今後ともご協力お願いいたします…!

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