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足して2つの高校生活  作者: 赤槻春来
5月─2.高2のいざこざ
32/51

モテ男対決(仮)


「俺は羨ましいよ!なんでお前ばかり…」

「ふっ…お前には愛が足りないんだよ。愛が!」

「んだと!」

 5月中旬。2年生となり、なんということもなく1ヶ月が過ぎた頃、珍しく1人で登校した俺は廊下からでも聞こえる怒鳴り声(?)を出す2人を前に、教室前で立ち尽くしていた。

 あれ?コイツらなんで言い争ってんの?

 片方は何故か男子からの人気が厚い男、仲村。スキンヘッドにしてからまた男子からの人気をあげたらしい。最近は後輩男子達に囲まれてるのをよく見かけた。発言に対してたまに寒気を感じるくらいでいいやつであることに変わりはない…はず。

 それに対してもう片方は最近やってきたムカつく男(イケメン)、堀江兄。その見た目と優しい性格もあって女子から好かれているらしい(春談)。霞曰く何考えてるかわからない人、らしい。やっぱイケメン(吉田以外)は嫌いだわ…

にのまえさん、おはようございます。…ここで立ち止まって何してるんです?」

「あ、堀江さん。おはよう」

 俺が2人の様子を眺めていると、いつの間にか背後にいた堀江妹に声をかけられた。

「いや、なんかあんたの兄さんと仲村が言い争ってたから」

「あー…またですか」

「また?どういうことだ?いつもこんなことやってんの?」

「えぇ…まぁそんな感じです」

 堀江妹の反応を見るに、どうやら本当のことらしい。

 たしかに2人ともベクトルは違うが人気が高いからな…これがモテ男同士の争い(笑)というものなのだろう。何の争いか知らんけど。

「…で、一体アイツらは何で争ってんだ?2人が共通して争うようなことは無いと思うんだけど?」

「…はぁ…さすがの鈍感さですね…」

「ん?何のことだ?」

「あ、いえ、なんでもないですよ。まぁ、強いて言えば兄さんが勝手に仲村さんに嫉妬してるだけです」

「…?嫉妬?何でまた…」

「好きな人との距離…といったいった感じですよ」

 堀江妹のその言葉に、俺は改めて2人のほうに目を向けると、確かに色恋沙汰について言い争ってるように聞こえてきた。

 …ってか仲村と堀江兄って好きな人いたのか…仲村が女子と話してるところとか見たことないけど。

 ま、俺には関係なさそうだし問題ないか。

 そう考えた俺は止まっていた足を動かして教室の中へと入った。

「お!俺のにのまえ!おはよう!」

「おーおはよう仲村。あと俺はいつからお前のものになった…」

「愚問だなにのまえ…去年からずっとじゃないか!」

「あーはいはいそーですね」

 教室に入った俺に気付いた仲村の挨拶に俺はそう返すと、持っていた荷物を自分の机の横にかけ、いつものように席に座った。

 そんな俺達のやり取りを横目に見ていた堀江兄がどこか悔しそうな顔をしていた気がするが…まぁ気のせいだろう。



ーーー



「…で、本当にそれだけ?」

「当たり前だろ!?」

 授業が終わり、いつも通り霞と帰っていた俺は霞から今朝のことを根掘り葉掘りきかれていた。

 …どうやら朝、俺がいつもの時間にバス停にいなかったのが原因らしい。いや、確かに一緒に登校することは多いけどさ…よくよく考えたら俺、霞と一緒に行くなんて約束した覚えはないんだよ。

「…嘘じゃない?」

「あぁ…」

「ふぅ〜ん…」

「いや、悪かったってマジで…」

「じゃあ次からはこんなことしないでね!絶対だよ!」

「あぁ…次からは絶対連絡入れるわ…」

 どこか理不尽な気もするが…とりあえず、霞の機嫌をとった俺はそっと胸を撫で下ろした。

 これからは1人で登校する時は霞に連絡しよう。うん。…なんか重い彼女みたいな感じもするけど気のせいだろう。そう、きっと気のせい…

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