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風穴の女  作者: ツヨシ
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俺が田舎に里帰りをすると、祖父と祖母にいつも言われていたことがある。


それは「お寺の裏にはけっして行くな」と言うことだ。


寺の裏と言っても、寺の裏庭とかそういった意味ではない。


寺の裏に回ると、山に向かう獣道に毛の生えたような道がある。


そこに分け入るなと言う意味だ。


いつもは朗らかな祖父と祖母が、その話しをする時だけは驚くほど顔つきが変わった。


普段の祖父母からは想像が出来ないほどの怖い顔で、その顔を見ているだけでまだ子供だった俺は、そんなところには何があっても行くものか、と思っていた。


しかしそんな想いも子供の頃だけの話だ。


理由は自分でもよくわからないが、ここ数日、なんだか無性に寺の裏道が気になってしかたがない俺は、仕事が休みの日に早速出かけることにした。



寺に向かう道すがら、祖父母の家の前を通った。


二人とももう亡くなっており、今は誰も住むことのない家だ。


あの家をどうするかで、父と叔父の間でもめていると聞いていたが、俺にとってはどうでもいい話だ。


こんな辺ぴなところに住むつもりなど毛頭ないし、売ったとしても田舎の古い家などたいした金額にはならないだろう。


そのまま車を走らせると、程なく目的の寺に着いた。


小さな寺だが、軽自動車一台くらいを停めるスペースは充分ある。


――さてと……


車を降り、迷いなく裏の細道に足をむけた。

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