表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/14

手をつないで

それからすぐカフェに行き、マスターに事情を話して長めの休みをもらった。



そして--


「さあ、行こう」


「最後まで見てるから…!」


傍らで申し訳なさそうに、でも、嬉しそうにサーシャは言った。


「ジャン…ありがとう」





それから四週間後--


絵は完成し、展覧会に送った。



そして、今は二人でその中央の展覧会場に来ている。




「散々な評価だったわね」



さっぱりとした表情で話しかけてくるサーシャ。


「わかってはいたけれど…我ながらびっくりしちゃった」



彼女は絵を描き上げた。


しかし、デッサンはともかく、彼女の繊細な光や大気の表現はもちろん損なわれていた。



展覧会にとても出せる代物ではない、とは本人も分かっていただろう。



それでも、敢えて、彼女は出展した。


「稀代の若手天才画家、サーシャ・ミクロフ、新境地か!?」


と、好意的な評価も少しはあったようだが、


大半の評価は、ちぐはぐ、学芸会レベル、中にはサーシャの画家生命は終わった、とまで論じる評論家もいたようだ。



それでも--



「良かったんだろ?」



「うん…!わたしは良かったって思ってる。わたしが見えてる世界からは色がなくなっちゃったけど…」



「もっと、確かな色をみつけたし!」



「はあ…!?」



見るとサーシャは赤らめた頬を見られたくないのか、ふいっ、とそっぽをむく。




「…これからどうするんだ?」



「さあ~て、どうしようかなぁ、お金もほとんどなくなっちゃったし、何にも考えてなかったわ」



少しおどけてサーシャは言った



「じゃあ…さ、」


「一緒に暮らさないか?」



ふいに言葉がでた。言った後で俺は自分に驚いた


今度はこちらがサーシャの顔を見れない




その時、俺の右手になにか触れた



彼女の左手だ。



彼女は手をつなぎながら言った



「うんっ!」




彼女は、しょうがないなあ~とか言いながらも、その顔は嬉しそうだった。



絵とヴァイオリン、お互いその道はもう歩けないのかもしれないが、



でも、二人でなら、きっと大丈夫、なぜかそう思える自分がいた。



季節は冬になろうかという頃だったが、晴れやかな日の光を浴びる、あたたかな彼女の笑顔を見て



彼女の左手を強く握りながら、歩き出した--




--FIN---



はじめまして、六佳といいます。

この作品はもともとほかのサイトにあげていたものですが、

こちらにもあげてみました。

初めての作品になりますが、いろいろとはずかしいですね、、

読んでいただいた皆様のお時間、ありがとうございます。

のんびり活動していきたいと思いますのでよろしくです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ