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器用貧乏とスキルMod

ステータスの数字は暫定です

辻褄が合わなくなったら後で変えるかもしれません

 



 ハルトは自室で唸っていた。

 ハルト達が異世界に召喚されて、二週間が経過している。

 初めは悲しんでいた生徒達も、最近は慣れてきたようで幾分か明るさが戻って来ている。そこには、自分達が類稀なる才能を持っているということも深く関係しているだろう。


 現在、ハルトは壁にぶち当たっている。

 レベルが9から上がらないのだ。

 この世界では、レベル10ごとになにかしらの壁を越えなければレベルが上がらない。なので、レベルが絶讚停滞中だ。

 他の生徒達も大半はこの状態なので、一概にハルトが遅いわけではないが。普通は二週間足らずでレベル9になったりしないので、みんな化け物である。


 さて、ここ二週間でわかったハルトの生徒内の強さは強くもなく、弱くもないといったところ。しかし、それは今だけだ。レベルが上がるにつれて、成長率による差が出てくる。なので、必死に解決策を模索している。このままでは、役立たずになってしまうから。


 ハルトはため息を吐きつつ、ステータスを開く。


 ピコン!


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 日向 悠斗 17歳 ヒューマン 男 LV9

 STR:100

 AGI:100

 VIT:100

 MP:500

 SP:500


 称号

 器用貧乏


 魔法適性

 火・水・風・土・雷・光・闇・回復・支援・生体・結界・振動・刻印


 アビリティ

 異世界言語理解

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 一応は同レベルでは、この世界の人よりは強いが、このままではちょっと普通の人より強い人になってしまう。


 ちなみに守のステータスはこんな感じだ。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 南 守 17歳 ヒューマン 男 LV10

 STR:370

 AGI:400

 VIT:320

 MP:1200

 SP:1200


 称号

 勇者・光帝・剣聖


 魔法適性

 水、風、光、回復、生体、結界、振動


 アビリティ

 異世界言語理解・M.V.S

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 差がありすぎる。天は二物を与えずというのは嘘だったようだ。もう、いっそ泣きたい。

 頭を抱えつつ、スキルを開く。


 ピコン!


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 スキル

 武器系統

 片手剣85・両手剣63・短剣48・細剣0・刀0・槍0・片手斧0・両手斧0・戦槌0・戦棍0・鞭0・鎌0・爪0・杖0・投擲0・弓0・盾0


 防具系統

 金属防具56・革防具22・布防具31


 魔法系統

 火魔法16・水魔法12・風魔法15・土魔法14・雷魔法60・光魔法17・闇魔法10・回復魔法38・支援魔法25・生体魔法36・結界魔法21・振動魔法11・刻印魔法9


 耐性系統

 火耐性0・水耐性0・風耐性0・土耐性0・雷耐性0・光耐性0・闇耐性0・状態異常耐性0・打撃耐性18・斬撃耐性13


 身体技能系統

 体術14・剛力27・縮地25・金剛21・筋力22・速力24・耐力18・鑑定39・索敵19・隠蔽8・採取0・所持容量拡張10・武器防御6・魔力消費量軽減17・魔力総量増加18・魂力消費量軽減8・魂力総量増加6


 生産系統

 鍛冶0・調合0・料理0・木工0・裁縫0・釣り0

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 このステータスとスキルがハルトの二週間の努力の成果だ。武器系統はバスタードソードと短剣以外は武器を使っていないから上がっていない。防具系統は訓練なのであまりダメージを負わないから上がりづらい。魔法系統は一通り使ってみたし、授業でも使うので、どのスキルも多少は上がっているが、メインで上げているのは雷魔法だ。耐性系統は属性ダメージを受けていないので、ほとんど上がっていない。身体技能系統は時間が取れなくてあまり上がっていない。


 スキルの熟練度は、いまのところ他の生徒達と大きな差は無いが今だけだ。熟練度が150を越えたあたりから常人より習熟が少しずつ遅くなっていくらしい。

 つまり、このままでは役立たず街道まっしぐらである。例え不眠不休で訓練をしたとしても。


「くっそ、なんか良い手はないか? このままじゃ不味い」


 今はまだ良いが、役立たずになった後は、この国での立場や物理的に生命活動が危ない。弱い召喚者なんていらないだろうし、戦闘で死ぬかもしれない。


「なにかこの世界ならではの方法はないか? ゲームみないな現実ならではの」


 ハルトは頭の中のオタク知識をひっくり返す。

 だが、なにも思いつかない。

 ハルトは魔力が特別多いわけではないし、普通とか言いながら人類最強クラスの武芸を持っているわけでもないし、スキル奪うこともコピーもできないし、神様に会ってもいないし、ありふれた生産職でもない。つまり、オタク知識が役に立たない。


 地球の知識は役に立つかもしれない。この世界は魔法があるので、あまり科学が進歩していない。しかし、知識チートするには学力が足りないし、簡単な科学を魔法に応用しようにも、そもそもまだそこまで魔法を自在に扱えないので意味がない。


「やっぱり、地道にやるしかないか。まずは短剣の熟練度が48だから50にしてスキルModを取得するか。とりあえず短剣から訓練を………!!」


 その時、ハルトの脳内に閃光が走った。


「これなら、多少訓練がハードになるだけだ。上手くいけば当面はなんとかなるか」


 ハルトは生き残りをかけた計画を練り始めた。






 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






「うおおー!!」


 計画を練ったハルトは大河と模擬戦をしていた。片手斧・・で。

 なぜ、そんなことをしているのかというと、それはハルトの計画に起因している。

 ハルトの考えた計画とは、スキルModをたくさん取得するというものだ。

 ModはModifyの略で、スキルの熟練度を上げていくと一定の数字ごとに取得することができる。簡単に言えばスキルの強化オプションのようなもので、複数の選択肢から一つを選べる。

 大体は50ごとに取得することができ、ハルトは片手剣ならば〔片手剣ASの威力上昇〕を取得したし、他の選択肢には〔STR上昇〕や〔スキル冷却タイム短縮〕などがあった。


 ハルトは全てのPSが習得可能なのを強みに片っ端からスキルModを取得して、ステータスを底上げしようとしていた。


 今は訓練中ではなく、自主的なトレーニングの時間なので生徒の数は多くはないが全員がハルトに奇異の視線を向けていた。二週間ずっと使っていたバスタードソードではなく、片手斧を急に使い始めれば誰だって変に思うだろう。


 その中の一人の守は明らかな侮蔑の表情を浮かべていた。

 ここ一週間程は、ハルトは自主練していない。ずっと図書館に籠って、この世界の知識を漁っていた。

 しかし、守にはさぼって読書していた奴が急に得物を変えて訓練を始めたようにしか見えないので、ふざけていると思っている。


「日向の奴、ふざけているのか? 片手斧なんか使いやがって」

「ちょっと、守! そんな言い方ないでしょう?」

「凜、俺達は遊びでやってるわけじゃないんだ。一人のせいで全員に迷惑がかかることもあるんだ。読書なんかして遊んでるような奴は信用できない」


 守が文句を言い始めたので、凜が嗜めるが聞く耳を持たない。


「ハルトのことを大して知らないくせに勝手なこと言ってんじゃねーよ」


 聞き捨てならないと、口を挟んだのは中猪 達也。


「どういう意味だ、中猪」

「そのまんまだ、お前はハルトのことを何も知らねえだろ。あいつがこの状況で暢気に読書してたと本当に思ってんのか?」

「事実あいつは読書していただろう!」

「じゃあ、お前はこの世界のことをどれくらい知ってるんだ?」

「え?」

「どーせ、この国の連中が話していたことくらいしか知らねえだろ」

「そ、それは…… お前達だってそうだろう!!」

「ハルトは違うぜ。あいつはこの世界の常識から過去の魔王との戦いまで大抵のことは調べてる。たった一週間でな」

「っ……」

「そんなあいつが本当に遊びで片手斧を使ってると思ってんなら、お前は馬鹿だな」


 達也は言うだけ言うと、ハルト達の自主練に交ざりにいった。


「あんなザコが役に立つわけないだろ」


 守の呟きは小さすぎて、隣にいた凜にも聞こえなかった。






「うりゃっ!!」

「オラッ!!」


 ハルトと達也が得物を打ち合う。達也の称号は怪力でSTRに大幅な補正がかかるので終始押されているが。


「なあ、ハルト。そろそろ俺達には教えてくれてもいんじゃねーか?」


 身の丈程もある大剣を軽々振り回しながら、達也が問いかける。


「俺から一本取ったら、なっ!!」


 慣れない片手斧と盾に苦戦しつつ、なんとか食らいつくハルト。


「おもしれー!! やってやるよ!!」


 ハルトと達也の模擬戦に決着が着いたのは約十分後だった。




「じゃ、説明して貰おうか」


 ボコボコにされたハルトは体中の青アザを治療していた。魔法があるのですぐに治るが。


「はいはい、つってもシンプルだけどな。スキルModをたくさん取得してステータスを底上げしようってだけだ」

「そんだけか?」

「ああ、器用貧乏の効果かどうか知らないけど熟練度が一定の数字に上がるまでは、他の奴より上がるのが早いみたいだからな。取れるだけスキルMod取っちゃおうと思って」

「なるほどなー、スキルModの選択肢の中にはステータス上昇のやつもあったかんな。理にかなってんな」


 やっぱりおもしれーこと考えてやがったと、心の中で笑う達也。

 昔から澄ました顔して突拍子のないことをするから、それが面白いから達也はずっとハルトと一緒にいる。一緒にいて退屈しないのだ。


「お疲れ、順調か?」


 大河が飲み物を持ってやって来た。


「まあまあ順調だな」

「そうか、模擬戦ならいつでも付き合うから言ってくれよ」

「ありがとう、大河」

「仕方ねーから、俺も付き合ってやるよ」

「ああ、頼むぜ達也」


 三人はそのまま談笑を続けだ。異世界に来ても変わらない友情がそこにはあった。






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