幕間1「団長の囁き」
R指定は付きません。……たぶん。
“囁き”ってこの人が使うとなんとなく響きがアヤシイ…。
ん?どうした、ハルカ。
お前と初めて出会ったとき?
ああ、ずいぶんふざけたハリボテだと思ったぞ。
なぜ、他の連中にはアレが生き物に見えていたのか理解できないな。
まあ、一瞬暗殺者の類かとも思ったが、いくらなんでもアノ格好ではな…。すぐに警戒するのがバカらしくなった。
というか、お前、俺が“死罪だろう”と言ったとき、少しビクついていたぞ。
あんなハリボテを身に着けていてもわかるほどに、な。
くくっ、もちろんお前が俺を警戒しているのには気付いていた。
だから、優しくしてやっただろう。
俺は自分が気に食わなければ、護衛などしない。
自分勝手?
失礼なことを言うな、お前は。俺はきちんと自分の非も認められる大人だぞ。
宰相閣下などと違ってな。
………。
そうだな。確かに、部下どもが王宮の中庭でお前に剣を向けたことについて、謝罪していなかったな。
今更だが、あのときはすまなかった。
詫びに、今夜は誠心誠意尽くそう。真心を込めて………たっぷりと。
◇◇◇
―――神官長はもっとまともな人間だったはずなんだがな…。
セ、セーフですか!?
アウトだと思う方は、ご一報ください。
団長は、ふたりっきりだとこれがデフォです。




