さいやくのあしおと
コン コン
「入りたまえ。」
ガチャ……
「失礼いたします。」
バタンッ
カツ カツ カツ カツ……
パラッ
「報告か……胸騒ぎがする……」
「ほ、ほっほほ、ほっほっほほほほほほほ!」
「え、え?大丈夫!?」
「ほ、ほうきょきゅ!ほうきょきゅ!」
「ガチガチかよ!立場が上の人が相手だとそうなっちゃうんだ!?」
「申し訳ございません。」
「あ、それはよどみなく言えるんだ。」
「申し訳ございません。」
「いや何回も謝罪しなくていいからね!?」
「ほ、ほほほほほ、ほっほっほうきょきゅ!」
「落ち着いて。私の事はその辺にいるおじさんだと思っていいから。」
「その辺にいるおじさんに報告する義務はありません。」
「いや、これたとえ話だからね!?いきなり普通に喋らないで!」
「では間をとってギルマスおじさんで。」
「いやギルドマスターって呼んで?」
「ギ、ギギギッギル、ギッギッギッギギギッギル!」
「いいよもう!ギルマスおじさんでいいから!」
「ではギルマスおじさん。ホーコクがありまあす。」
「君、私のこと尊敬してないでしょ。」
「尊敬?」
「ほらそういう。入室時もノック2回だったし。トイレかよ!」
「でもギルマスおじさん、陰でウンコマンって呼ばれてますよ。」
「やめて!知りたくなかった!疑心暗鬼になるでしょうが!」
「ウンコマンがいる部屋なのでノックは2回が適切だと思いました。」
「いやウンコならそうだけど!?一応マンって人間だからね!?」
「申し訳ございません。」
「もうどうなってるの……人材不足にも程があるでしょ!」
「まずギルマスおじさんが人材不足を体現していますよね。」
「いや私はちゃんと仕事してるよ!しまくってるわ!」
「書類にハンコ押すだけの存在が?」
「いーやちゃんと有力な冒険者と交流はかってるからね!?」
「あの酒場でどんちゃん騒ぎしてる、あれが仕事なんですか?」
「冒険者基準だとそれが一番適切な交流だからね!?」
「でも冒険者からも陰でウンコマンって呼ばれてますよ。」
「やめて!ウンコマンを再び出さないで!私の尊厳が!」
「他にどのようなお仕事をされているんですか?」
「稼げない冒険者に炊き出しをしたり。」
「エサやりおじさんですね。」
「言い方が悪いよ言い方が!そういうのも大事な仕事なの!」
「他にどのようなお仕事をされているんですか?」
「面接官みたいなこと言わないでよ!私の方が上の立場!」
「ほ、ほっほか、ほほほ、ほほっほほほか!」
「あーまた緊張し始めたよ……しっかりしてよ!」
「申し訳ございません。」
「やっぱりそれはよどみなく言えるんだ!?」
「パワハラが日常茶飯事だと聞いていたので。」
「パワハラしてないからね!?職務上きつい事は言うけど!」
「ですので謝罪だけは毎日100回練習しました。」
「君、よく秘書になれたね……」
「顔とスタイルがいいね!ってスカウトしたんじゃないですか。」
「え、私がそんなこと言ったんだ。」
「はい、べろんべろんに酔っぱらっていました。」
「酒場のノリで言ったことを真に受けないでよ!」
「セクハラで訴えたかったのですが、給料がいいと聞いたので。」
「確かにギルドマスターの秘書は給料高いけど!結局お金か!」
「それがなかったらギルマスおじさんは、セクハラで牢獄です。」
「いやセクハラって牢獄送りになるほどの罪じゃないからね!?」
「でも私の心は深く傷つきました。」
「それはごめん!それは謝るよ!」
「正直でよろしい。」
「なんか、立場逆じゃない……?」
「いいじゃないですか、ギルマスおじさんって呼ばれても。」
「まあウンコマンよりマシか……ところで。報告は?」
「報告します。近郊のダンジョンで、
多くの冒険者が倒れているのが発見されました。
いずれも本来なら危険の少ない階層です。
現場には、倫理的に看過できない
"人為的かつ非人道的な行為"の痕跡も残されていました。
詳細はとても私の口からは……状況は深刻です。」
「………………」
「ギルマスおじさん?顔が青いですよ?」
ぺちぺちぺちぺち
「どうしたんですか?顔を真っ青にして。」
ぺちぺちぺちぺち
「ウンコマン?どうしたウンコマン?顔が青いよ!」
ぺちん ぺちん ぺちん ぺちん
「ギルドマスター!どういたしました!お顔がお青いですよ!」
バチーン!バチーン!バチーン!バチーン!
「血だまり……」
「?」
「血だまり☆えぼりゅーしょん……」
なんか筆がのったので今日中に続き出します




