参話「旅路」
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「カルメ、カルメ」
視界が真っ赤。誰かが呼んでる。
*ゴーン ゴーン*
静か。何もわからない。
「ごめんね、カルメ.....■■■■がちゃんと、してなかったから.....」
顔に朝日の光が差してくる。
「ふぁ~あ。今日は変な夢見たな.....」
「おはよう、カルメ」
まだ胸の中がざわざわする。気晴らしに挨拶したが胸のざわつきは収まらない。
「寝起きで悪いが、もう出発するぞ」
「うん、分かった」
寝起きで頭がぼやぼやしたままメリマリア町に向かって歩き出す。
歩く度に鼓動が小さく脈立つ。メリマリア町に行くのが初めてだから緊張しているのだと、そのことは考えないようにした。
「遠くの方に人がいるぞ。ようやく近づいてきたようだな」
確かに遠くを眺めているとうっすらと人影のようなものがちらほら見える。
思ったよりも近い。
「キアン、僕大丈夫かな」
「あ?あぁ、大丈夫だ。安心しろ。俺が付いてる」
「ありがと」
キアンがいてくれるとなんだか心が安らぐ。
この旅にキアンが来てくれてよかったと改めて思う。
「もうすぐ町の入り口だ。心の準備しとけ」
「うん」
もう町か。
2日かかるっていうから遠いのかなと思ったけど、意外と付くの早かったな。
「角は隠したか。バレたら即町から退場だぞ」
「分かってるって」
人界は今魔王様の噂のせいで魔族について特に敏感になっている。
だから魔族とバレないように気を付けなければならない。
「__あの人たち、旅の人かな__」
「__そうだね。何の用だろう__」
僕たちのことを噂されている。
フードを深く被っている二人組、はやはり目立つのだろう。
「入町手続きをするからついてこい」
「分かった」
門の隣の、大きく「入町手続き」と書かれた看板がある建物にキアンと共に入っていく。
建物の中に入ると5つの窓口の後ろに人間がそれぞれ1人ずつ立っている。
キアンはその内の一番左にいた若い女の人間の窓口に歩いていく。
その人間とふと目が合う。
その視線が、なぜかひどく冷たく感じられた。




