六話 克服に向けて
診察室
白衣を着た人物
「ええ…脅迫観念が生まれそれを打ち消すために彼はそれに固執していたのだと思います。トラウマに基づく生存戦略かと…」
鈴木
「やはりそうですか…だから彼はいつもルールの作成、ルーティン化、手順化、手順書作成に熱中しているのですね…彼はいつもと変わらない平凡な日常を好み変化を嫌うのでレギュラーではないイレギュラーは大変ストレスだったと思いますよ…。」
田中
「ああ…そうだな…ルールを作り、手順を設計するのは大変だが心血注ぎ努力し一度作ってしまえばベースができイレギュラーが発生しても手順書に組み込めばレギュラーになり次また同じ事象が発生した時それがあれば対処できるからな…本人はめんどいからめんどくさいけど作っているっていってたよ…怠けたいからだとさ…それは立派な才能、怠惰の才能だと言っておいたがな…楽をする為に楽せず頑張るか…おもしろい奴だよ…」
———
青い青い水面に青い空と白い雲
青い水面は鏡のように空を完全に反射している
地平線は分からず天地の境が分からない
上は空、下は水
水の中と空と重力が反転する
水の中と空と重力が逆転する
青い上空へ
飛行
眼下にはビル群
そのビル群がある街並みは自然と共存しているような景観で森林とも隣接している
森林へ
木には丸い耳と黒くて大きな鼻とふかふかの毛皮の可愛らしい動物がその木の葉をゆっくり食べている
そしてその動物はゆっくりと眠りにつく
青い上空へ
その森林の一部から煙が上がっている
飛行
水面へダイブ
水の中に入るとそのまま上空へ
飛行
眼下には城下町
———
城下町
訓練場
田中の机の上には、ペンと書類といちごが描かれているピンク色の書物が置かれている
田中はニコニコ満面の笑みで猫を被っている声で
「次どうぞ〜♪」
長身で金色の髪、二重で青い瞳、剣と盾と、鎧と赤いマントを装備した碧眼で端正な顔立ちの青年は気をつけの姿勢になりキリッとした表情でハキハキと
「初めまして!勇者ジョンと申します!よろしくお願いします!」
田中はジョンを観察した後、書類に目を通しより満面の笑みになり猫を被っている声で
「よろしくね♪熱血勇者君♪うん!合格!じゃ、じゃあこの紙見て進んでね♪」
ジョンは気をつけの姿勢のまま
「ハッ!了解しました!!」
ジョンは紙を両手で受け取り敬礼し歩き出した
アリスは物陰からジョンの事をチラッとみた
(…あ…あれ?…あの人…どっかで見たような…)
髪はシルバーの縦ロール、ぱっちり二重、お姫様みたいな装いの高飛車な態度の少女
「ふん!ステラよ!わざわざ来てやったわよ!」
田中は書類に目を通し
「お!追放された悪役令嬢か!」
ステラ
「なによ?文句あるの?」
田中はいちご書物に書き込みながら
「…いんやー…何もないよ…」
と口は笑顔のままだが鋭い眼光でステラの目をまっずく見つめる
ステラは目を逸らし
「うっ……ま…まあいいわ…」
田中は先ほどのニコニコ満面の笑みに戻った
「いい子いい子」
ステラは目を逸らしたまま
「…いい子じゃないもん…」
———
続く
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