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二話 パーティパーティパーティじゃ♪

紙芝居屋のおっさん

「さあ、見てらっしゃい寄ってらっしゃい!伝説の勇者の物語はじまるよー」


「昔々、大きなそれは大きな樹がある緑豊かな場所がありました。そこではみんな仲良く幸せに暮らしていました。突然その大きな木が燃えました。そこから外災ガイサイと呼ばれる悪い敵が出てきてしまいました。外災は火を使い色んな所を燃やし火事を起こしました。火を消しても消してもまた外災が火をつけ火事になってしまうので勇者はその外災をやっつけ外災から勇者はみんなを守ってくれました。平和を取り戻しました。しかしみんなが忘れた頃に今度は魔王が現れました。魔王は魔法で外災を強くしました。強くなった外災を魔王はみんなとおなじ人間と同じ、見た目そっくりさんを作りました。みんなと同じなので見分けがつきませんでした。困った王様は勇者を呼び出しパーティを組ませました。そして魔王に囚われた姫達を助けに冒険の旅にでるのでした…」


チリン…

鈴の音


紙芝居屋のおっさんが名残惜しそうに

「あらら、もうお時間が来てしまいましたー。続き聞きたい子はお菓子買ってねー。買ってくれたらまた明日もくるかもよー。次は、魔法使い仲間になる!だよー!おっ楽しみにー!いっぱい買ってくれたらすんごいお話もしちゃうかもよー?…それにしてもその敵の外災って奴、人類の悪意とかそーゆうのが作り出す内側ではない外側…外的な自然的な脅威…と、災だから外災って事か…んじゃみんなバイバーイ!」


カァカァ…

カラスの鳴き声と羽ばたく音


———


カラスが飛び立った後の羽が3枚暗雲立ち込めている黒い空から舞い落ちてくる


真っ暗な羽が眼前に落ちてきて真っ暗闇に


———


目の前は真っ暗


———


食卓


斜め上を見つめながらボーッとしているアンジュ


佐藤がアンジュのカニクリームコロッケにそーっとフォークを刺そうとした


その時


アンジュの手が佐藤のフォークを弾く


フォークが壁に刺さる


佐藤驚愕の表情


アンジュ満面の笑みで

「サトウ、なにしとります?いつもルールルールうっさいのに人のもんに手を出すなんてどーゆーこっちゃ?!お詫びとしてお前のよこせー!」


アンジュが佐藤のカニクリームコロッケを奪おうとする


佐藤

「いやだ!食卓は戦場だ!ボーッとしてるアンちゃんが悪い!油断大敵!隙あり!ってかルールどおり」


アンジュ

「ボーッとなんかしとらん!アレだ、お前らが言ってた血糖値?あれがスパイク?したんだ!寝首を襲うなんてこの卑怯者が!」


佐藤

「卑怯で結構ですー!カニクリームコロッケ争奪戦、戦さですからー!」


田中は静かにナイフとフォークで行儀良く食べながら

「…お前ら家の中だと元気だな、御飯時は特に…楽しそうでなによりだ…」


鈴木はボソッと

「まだカニクリームコロッケあるよ…」


アンジュは鈴木に抱きつき

「ママ〜!」


佐藤は天を仰ぎ

「神様〜!」


———


ローソクの火が揺れ動いている


———


影絵のような映像


3人の人影


左端には、男性に見える人影は拳を振り上げているように見える


真ん中には、女性に見える人影は守ろうとしているように見える


右端には、子供に見える人影は泣いているように見える


———


続く


———

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