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不完全詩集

ごめんね、死にたいの

作者: 雪傘 吹雪

残念だけど


私は生きる事に対して


大した渇望を抱けなくなってきたの


おかしいね


好きな漫画のカップリングのイラストを見て


きゃーきゃー言ってる癖に


死にたいんだって、私


馬鹿みたいだね


いや、みたいじゃない


馬鹿だよ


実際馬鹿だ


夢ばっかり見て


現実は何一つ変わっちゃいない


変わろうとしていないから


全部、どうでも良いみたい


ただ、私は推しを愛でられるのなら


それ以上もそれ以下も望まない


いらない、別に


「誰かから必要とされる人間になりなさい」


無理だったよ


ごめんね


私みたいな奴には


そんな事出来ないの


出来損ないだから


誰かを満足させる事は出来ないし


誰かを納得させる事も出来ない


誰かの心に響くように言葉を紡ぐ事が


出来なかった


何もかも独り善がりで


けど、自分すら説得させる事は出来ない


自分の事を何時までも嫌いで


信じようとする


それすら辛い


ごめんね


死にたいの


私、気付いてしまったの


あぁ、死にたいんだって


そう、何処か遠い場所に逃げたいだけなの


この地獄から逃れられるなら


何でもいい


一番、死が単純で楽だと思う


だけど


見つけてしまう


生きる喜びを


好きなカプのイラストを見て


気色の悪い笑み零す


これって多分幸せ


幸せなの


こういのが幸せなの


だから死ねない


こんなんいしんどいのに


脆く錆びた鎖を握ってしまう


まだ、生きたいと思ってしまう


死のうと思っても


足がくすんでしまう


今、死んだら


もうカプのイラストは見られないよ


そう言われたら


死ねないよね


だからと言って


胸を張って、生きて行こうと思える訳じゃない


生きる事はもう良い


それなのに


死ぬのは怖い


後には戻れない


そう思うと、何か死んじゃダメな気がしてくる


でも、生きたくない


板挟みになっちゃって


何時も涙が不意に溢れてしまって


どうしようも無いみたい


けど、やっぱり私は


死にたいみたい


ここから逃げたいみたい


誰かからの期待から


他人への嫉妬から


社会からの要求から


周りの人の視線から


自分への中傷から


大人の責任から


推しカプの尊さから


貴方への愛情から


逃げたいの


死にたいの

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