表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『悪夢の研究』と『今は無き国』  作者: 橋本 直
第三章 極秘法術研究施設

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/206

第13話 別名『18禁小隊』

「カウラ。東都都庁別館までやってくれ、それとこれから見るものは一切他言無用だ。無用な混乱は起こしたくねー。まーこれだけ言えばこれからテメー等が見るもんが結構エグイもんだって想像はつくかも知れねーがな」 


 住宅街から幹線道路へ出ようとハンドルを切る茜を見ながらランははっきりとそう言った。その言葉がこれから誠達が見るものが先ほどの写真を超える恐ろしいものであることが察しられた。


「ランの姐御、ちょっといいか?」 


 後部座席からかなめが珍しく殊勝な口調でそう切り出した。


「なんだ、言ってみろ」 


 助手席にちょこんと座っているランがそう答えた。後ろからまるで見えないところが誠の萌えの心を刺激する。


「アタシをこの車に乗せるのはかえでの事について話すからって言ってたが、かえでの馬鹿があれから出勤してねえのはなんでなんだ?リンもアンもそうだ。第二小隊の全員は今何をしている?屋敷でさぼってるなら連れて来いよ。機動部隊長だろ?アンタは」 


 かなめが気にしていたのは第二小隊の事だった。小隊長の日野かえで少佐、副官の渡辺リン大尉、そして三番機担当予定のアン・ナン・パク軍曹。三人とも配属初日に『特殊な部隊』の機動部隊の詰め所に顔を出した後、一切顔を見ていなかった。


「そう言えばそうですね。初日に僕が豊川駅に日野少佐を迎えに行った日から一度と次の日に出勤してきたのが最後で、それからは一切顔を見ていない……」


 誠もかなめに言われてようやくその異常な事実に気が付いた。


 男装の麗人で変態のかえでとその愛人であるリン。出勤二日目から女子の制服を着て『男の()』となったアン。あまり顔を合わせたくない面々だったが居なければ居ないで心配になるのが人のサガと言うものであった。


「だからそれについて車内で説明するためにこの車に第一小隊を集めたんだ?そんなことも分かんねーのかオメー等は。馬鹿か?」


 あきれ果てたようにランはそう言った。


「クバルカ中佐。私は分かっていました」


 ハンドルを切りながらカウラはそう言って誠達を軽蔑するような笑いを浮かべた。


「ベルガーは分かって当然だ。小隊長だかんな。そんくれーじゃねーと困る」


 ランはそう言うと苦笑いを浮かべて察しの悪いまこととかなめを見つめた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ