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スーパーエステのおはなし

作者: 紫藤 楚妖

最近すごいエステをしてくれる店が出来たらしい。

なんでも文字通り全身のエステをしてくれるという。期待が膨らむ。


「おはようございます。ようこそいらっしゃいました」

「すいません、予約していた○○ですが」

「お待ちしておりました。お試し全身コースでご予約の○○さまですね。

まずは一階奥の104号室にお進みください」

いわれて部屋に入ると驚く。美容室にあるようなイスにフットバスがついている。

「お待たせしました。クツを脱いで素足になって座ってください。」

座ってフットバスに足をつけるとお湯が入ってきた。熱すぎず、冷たすぎず、気持ちいい。

「お湯加減はいかがですか?問題なければ初めさていただきます」

「お願いします」

まずは熱いおしぼりで顔を拭かれ、右耳をおしぼりで覆われた。

適度にほぐれたところでおしぼりはとられ、耳かきが入ってくる。どうも奥のほうにかたまっているらしい。耳かきが鼓膜の近くをかいている。おっ、すごい音がした。はりついていた大物がとれたらしい。

「刃物が入りますので動かないでください」

「はい」

おまちかねの穴刀だ。おぉ、剃る音がはっきりと聞こえる。だいぶ耳毛が伸びていたらしい。

うーむ、鼓膜を傷つけずにギリギリを剃っている。これはきもちいい。

むっ、なにやら見慣れない道具を手に持ったぞ。耳のなかにいれて…

うおっ、耳の中がお湯で洗われただと。これはたまらん。

「は、後は保湿して耳掃除は終わりです。続きまして髪のカットと髭剃り、シャンプーになります」

はー、ぼさぼさだった髪がさっぱりと切られ、朝の剃り残しも処理された。とどめはシャンプーだ。頭皮もこるということを実感した。

「続きまして、ネイルケアです」

うん、けして深爪にせず、しかし白い部分は残さない。うーむ、お見事。

「お疲れ様でした。最後に角質の処理をさせていただきます」

そういうやいなや、ヘラで角質を削り始めた。

お湯につけていたので面白いように取れていく。

「お疲れ様でした。次はマッサージとムダ下の処理です。三階にお風呂がございますのでおすすめです。順番が来ましたらお呼びいたします。館内の移動にはこのスリッパをお使いください」


はー、風呂で足を伸ばせるのはうれしい。このあとマッサージだからよく温まっておこう。

「○○さまー、マッサージ室にお越しください」


おっと、こんでないらしくちょうどよく温まったところで呼ばれた。

「お待たせいたしました。はじめさせていただきます」

あー!日ごろのこりがほぐされていく!

「うーん、腰が特にひどいですね。電気鍼を使いますね」

おっ、おー!これはいい。鍼は初体験だが凝りがほぐれるのがよくわかる。

「では最後にムダ下の処理をします」

おー、髭剃りが肌をなぜる感覚がたまらない。

おお、さらにクリームを揉み込みながら脱毛するのか。

「これにてコースの全工程が終わりました。

お風呂とサウナは入り放題なのでご自由にどうぞ」

よし、たっぷり汗をかいて飲む風呂上りのいっぱいが楽しみだ。


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