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かつて誓った願いの記憶

『優曇祐希、君が拳に込める想いはなんだい?』


『それが、よくわからない。誰の為にとか、そういうのを考えたことはなかったから』


『じゃあ、聞き方を変えよう。君が守りたいものはなんだい?』


『日常、だと思う。拳を交えた存在であってもいつかは一緒に食卓を並べられるような、平穏な日々』


『なるほどね。じゃあ、君が大切にしたいものは絆になるのかな』


『……いや、違う。絆も大切だと思うが、うどんが大切だ』


『どうしてうどんなんだい?』


『うどんは美味しいから』


『本当に、それだけかい?』


『まだあるに決まっている。小さい時、お母さんに作ってもらったうどんの味が忘れられないから。鍛錬した後に食べたうどんの味は格別で、敵対していた道場の相手と一緒に食べたうどんも大好きで……』


『ははは、うどんが日常だったというわけか』


『笑わないでほしい』


『馬鹿にしているわけじゃないよ。ただ、微笑ましくて安心しただけさ』


『そういうものなのか』


『そうだね。みんなと肩を並べて食事をとる日々。些細なことかもしれないけど、きっと幸せで、守るべきものなのかもしれない。君は、その生活の為に強くなりたいって思っているんだろう』


『……当たり前だ』


『じゃあ、未来を掴む為に修行は欠かせないな! よし、ユーちゃんの稽古! もっと付き合ってやるからな!』


『ユーちゃんって呼ばないで』


『なんでだい?』


『……恥ずかしいから』


『ははっ、可愛いところもあるんだね』


『からかわないでほしい』


『からかってるつもりはないよ。微笑ましいって思っただけさ』


『……もっと強くなってみせる』


『あぁ、応援しているよ。君はきっと強くなれるからね』


『ありがとう』


『君の拳なら、きっと守れるものがいっぱいある。僕はそう信じてるよ』


『……わかった』

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