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9話


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≪Level up!!!≫

【ヘヴィ:♂】

【種族:ワーグ[ランク:D]】→〔進化可能:(A)〕


Lv.47

HP:17/287

MP:74/117


攻撃:120

防御:114

俊敏:167


【スキル】

・遠吠えLv.6(広範囲に自身の攻撃の10分の1のダメージを与える)使用回数:残り4回(1日4回)


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《氷結の神殿》へ帰還後、俺は己のステータスを確認してみるとかなりレベルアップをしていたのだ。恐らく氷晶竜リオッタルスを倒したからだろう。でも、本当に倒したのは≪真神≫だが一応戦闘しダメージを与えていたからこの結果か。


今は≪真神≫に「暫く休んどき」と《氷結の神殿》内で休憩中だ。あの戦闘は中々大変で疲れてしまう。先程まで非常に目が疲れていたので途中、顔を洗ったりベッドで横になっていた。途中停止は出来ないからな。一応オンラインだから。


で、進化可能なのだが───どれどれ。



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◆白連狼[ランク:C]

・狼種モンスター。

・大型の純白の狼。神聖を持つ存在として地域によっては信仰を持つ存在である。伝承によっては神の使いだと考えられている学者も多い。

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◆白雪竜[ランク:C]

・竜種モンスター。

・雪を降らす天使の翼を持つ竜。その姿に惑わされる者が多いのだが、気性が荒い。人々からは"天使の姿をした悪魔"と呼ばれる程、人々から語られている。

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◆地狐[ランク:C]

・妖種モンスター。

・妖術を使い相手を惑わす下位の妖狐。人やモンスターを道に迷わし、結界によって隔離させてしまう。薬の知識を有している種も存在していると言われている。

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◆ナックルベアー[ランク:C]

・熊種モンスター。

・人と同じ体術を扱える格闘系熊。気候によって毛並みや色が変化する。その力は巨大な岩石を砕くほどの威力を持つ。過去に冒険者の相棒として冒険したナックルベアーもいる。

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◆ドラゴンキラーナイト[ランク:C]

・死霊種モンスター。

・バスターソードを持つ剣士の鎧をしたモンスター。鎧と剣は呪われており、他のモンスターや人が触れると呪われてしまう。竜殺しのスキルを持っている事から竜に対して強い恨みを持った霊だと噂されている。

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……うーん。


悩み処かもしれないが、正直一択しかない。


白蓮狼に決定なんだ。


元々ワーグという狼だから、そのまま同じ種の方が操作しやすいだろうかというショーもない理由である。進化しても何れは元に戻れるからな。


さて進化進化……っと。



《進化を開始します。ご注意ください。進化を開始します。ご注意ください。進化を開始します。ご注意ください》



はいはい、お馴染みのアナウンスですな……。



《進化が完了しました。ステータスも更新されてます》



よし、どれどれ。



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【ヘヴィ:♂】

【種族:白蓮狼[ランク:C]】


Lv.1

HP:15/275

MP:70/100


攻撃:110

防御:100

俊敏:160


【スキル】

・遠吠えLv.6(広範囲に自身の攻撃の10分の1のダメージを与える)使用回数:残り4回(1日4回)

・浄化Lv.1(広範囲にあらゆる全ての状態異常を完治させる)使用回数:残り30回(1日30回)


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



おぉ!


かなりステータスが高い。


しかも新スキル[浄化]か。


まあ、毒とか呪いとかを解除できる回復系。無いよりかはマシだ。回数も多い。それに加えて"あらゆる"って何だ?その広範囲にいるプレイヤーやNPCの状態異常を治す……"だけ"じゃない?もしや、だとは思うが例えば汚染された土や川を浄化するみたいな。


何の化身……いや、説明でもあったな。神聖を持ち、人々から信仰されているって。恐らくこの能力から来ているんだろうか。実際の所は判らんけども。


それにしても進化先に、ドラゴンキラーナイトってあったがあの戦いの影響か。


───あ。報酬貰ってねぇじゃん。


え、どうしよう……バグ?


いやいやいや、一応≪真神≫に話してみるか。



「何や、進化したんかいな……。その姿、始めてみるなぁ」



あら?白蓮狼って特別なやつなの?


俺何も知らないし、なんて思っていると横から白魔女のキサラさんがやってきた。おぉ、近くで見ると中々べっぴんさん。でも、こんな寒い地域で際どい服装はどうかと思ってしまう。えろえろっ、というより心配になってくるレベルだな。



「もしかするとー、死んだあの子達の魂がヘヴィ君の新たな進化に導いたのかもねー」



……なる、ほど。


ドラゴンキラーナイトだけではなく、このイベントでは特別進化は白蓮狼もってことか。成る程成る程。



「あっ、そうだー!あのドラゴンについてだけど……マイアちゃん?」


「間違いない、あれ氷晶竜や。本来ここから遥か北に生息するドラゴンやねんけど……なんであんな所にいたんや?」


「北で何かがあったとしかわからないねー」




氷晶竜リオッタルス。アイツは明らかにこのフィールドの中でイレギュラーな存在だ。桁外れでも余りにも酷い。どうやらここよりも更に北に新フィールドがあるらしいな。ってことは、そのフィールドでは氷晶竜リオッタルスの様なバケモノレベルが蔓延っておるのですか!?


え、ムリムリ。


明らかに死地に行くようなもんじゃんか。行くとしても、前のフィールドかそれと同じフィールドでレベル上げだよな。ここの探索よりも前のフィールドで行ってない場所もあるかもだから……それに、ここら辺全然プレイヤー居ねぇんだよ。寂しいわ、オンラインなのに。



「そうそう~氷晶竜の解体も終わってね~。ヘヴィ君に貰って欲しいんだぁ~」


「貰っときや」



そうキサラさんから差し出されたのは氷晶竜リオッタルスの……なのか?なんだ、その白く真ん丸な宝石は……あ、≪氷晶竜の魔核≫らしい。


……で、貰うってどうするんだ、これ?



「さぁ、食いいや」


「はいはいー、イッキ~イッキ~っ!」



あー、食べろって言う訳ね。わかりましたよ、わかりました。≪氷晶竜の魔核≫を食べさせていただきますっと。てか、キサラさん。何か断れない様な雰囲気にさせて酒を呑まそうとするやり方止めてくださりませんか。……そう言えば、何かを食べるって薬草意外に初めてだ。経験値……貰えるんだろうか。


説明見てみようか。


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◆氷晶竜の魔核

・強化アイテム[ランク:A]

・氷晶竜リオッタルスがエネルギーを貯めるタンクの様な役割を持つ。吸収すると、【EXスキル】[自己再生Lv.1]を獲得できる。

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……ほ?


ほほほほほほほほほほ?


自己、再生……って、確か氷晶竜リオッタルスがやったやつだよな?


……いいの?


え、いいの?チートじゃないか?


あ、でも回数制限あるか。


よし、食べるか。


ご──────くりんこっ!!!



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≪Level up!!!≫

【ヘヴィ:♂】

【種族:白蓮狼[ランク:C]】


Lv.11

HP:30/450

MP:80/240


攻撃:250

防御:220

俊敏:290


【EXスキル】

・自己再生Lv.1(HPとMP、身体の欠損を全て全回復させる)使用回数:残り一回(1日1回)


【スキル】

・遠吠えLv.6(広範囲に自身の攻撃の10分の1のダメージを与える)使用回数:残り4回(1日4回)

・浄化Lv.1(広範囲にあらゆる全ての状態異常を完治させる)使用回数:残り30回(1日30回)


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



レベルも上がり、EXスキル:自己再生を手に入れたっ!▼


でも、やっぱり使用制限はあるな。むしろ1日1回は妥当かもしれない。が、スキルレベルを上げていけば回数は増えるのかな?スキルは使っていかないとレベルは上がらない。そう考えると中々厳しいな。まあ、レベルが低くても高性能だからいいけど。



「それとねー、ヘヴィ君。君にはこれもあげたいんだ~」



更にキサラさんからあるアイテムを差し出される。そう言えば報酬に[???]ってあったけど、それか?もしや、難易度が上がると[???]の報酬が追加されるのか。で、その差し出されたアイテムというのが……漆黒の羽根。でも、キラキラと星の様な輝きもあるな。



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◆月光の羽根

・--アイテム[ランク:--]

・それは、月を喰らう者。あなたに、それを授けよう。それに辿り着くかは、あなた次第。楽しみにしているよ、ヘヴィ君

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……は?


え……なに?


説明文、何だよ、これ。


ちょっと、恐いな……。何故説明文に俺の名前が記されているのか。まさか、制作側の遊びかな?あるんだよねー、こーいうの。こーいうのがあるから余計に楽しめるんだよ。しかし、何のアイテムかは不明なのが不安だが……うん。食べて……みよっか。



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【ヘヴィ:♂】

【種族:白蓮狼[ランク:C]】


Lv.11

HP:30/450

MP:80/240


攻撃:250

防御:220

俊敏:290


【EXスキル】

・自己再生Lv.1(HPとMP、身体の欠損を全て全回復させる)使用回数:残り一回(1日1回)


【スキル】

・遠吠えLv.6(広範囲に自身の攻撃の10分の1のダメージを与える)使用回数:残り4回(1日4回)

・浄化Lv.1(広範囲にあらゆる全ての状態異常を完治させる)使用回数:残り30回(1日30回)


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……特に変化なし、か。


もしかすると、今じゃなく後から変化するんだろうか。


まあいいや。


次のイベントまでに、他のフィールドに行ってレベル上げを中心にしていこう。そろそろ他のプレイヤーがどんな事をしているかも気になるしな……。


よし、ここから離れて南にある俺が産まれた≪渓谷≫の隣、フィールド≪大森林≫へ向かうとしよう!!!



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