表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
心緒  作者: 宮田カヨ
27/62

その27

ニュイのセリフは一部某さやかから拝借しました。

 銃弾が脇腹を貫通した。痛みに悶える事はせず、ニュイはお返しと言わんばかりに相手に銃弾を打ち込んだ。相手は打ち抜かれた部位を手で押さえ、悶えている。情けない奴、と心の中で笑ってもう一度銃を構えた。

「ナハト!」

 アールツトの声がした。

「なに馬鹿正直に突っ込んでんだよ! 傷見せろ!」

「……いい、このままで」

 出血は収まっていない。いくら体が頑丈ですぐに傷が治るとは言え、このまま放置して動き続けていればおそらく出血死は免れない。

 体を引かれ、遮蔽物のある場所に隠される。

「なに言ってんだよ! 死ぬ気かよ!」

 服をめくり、傷の具合を確認するアールツトと、それを援護するように銃を向け、敵を散らしていくフィデーリタース。

 ニュイは笑ってアールツトを押し返した。

「……痛みなんて、気になるもんか!」

 銃を引っ掴み、ニュイはその場を駆け出した。銃弾がなくなれば倒れている味方から奪い取った。身を守る物がなくなった味方は、なんとか四肢を動かして銃弾の雨から逃げようともがいていた。

 腕を打たれ、足を打たれた。頬を掠めた銃弾は、肉を抉った。血飛沫が辺りに飛び散る。それに負けないくらい、ニュイも銃弾を放った。ニュイに撃ち抜かれた敵国の軍人たちは、皆痛みに悶えていた。ニュイはそれを見て笑い声を上げる。

「痛いか! 痛いのか! 痛みなんて、その気になれば簡単に消せるだろう? お前たちはそんなこともできないのか?」

 誰かが、化物、とニュイに向かって叫んだ。それは敵国の人間だったかもしれないし、帝国の人間が言ったものかもしれない。誰がそう言ったか、その判別はできなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ