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剣士アスカ・グリーンディの日記  作者: sayure
第1章 ドラゴンバスター
7/14

ゲレスデンの竜の爪痕

それから数日が過ぎ、マッドク王国は、セケメント地域からの撤退を表明した。


マッドク王国は、余力を残していたんじゃなかったのか。


その余力は、ドメイル教の邪教国の聖戦に付き合わされる事になるのだという。


意外な形で、一旦、この戦いを終える事になった。


その聖戦に、僕らも今後、巻き込まれてしまうのではないだろうか。


心配は尽きない。


ねぇ、ウイプル。




ジスエルの5日

自分の部屋にて


___________________


ザンギント山の竜の祭壇。


国王マイクリーハは、祈りを捧げている。


僕は、付き添いだ。


このウイプルは、小さな国だけど、険しい山に囲まれ、そして竜の脅威のおかげで、今日まで存在している。


僕がここにいる意味を、教えてくれ。


国王。


僕は、貴方にはどう映っているんだ。




本当は。




ジスエルの6日

自分の部屋にて

___________________


ゲレスデンの街の外れに、地面を#穿__うが__#った跡が、至る所に見えた。


雨が降り。


風が吹き。


そして、晴れて。


また、雨が降る。


跡が消えていかないのは、硬い鉱石で作られた場所だから?


これは、怒り狂い、暴れた竜の爪跡。


ウイプル人の記憶に焼きついた、偽りの事実。




本当は、苦しくて、もがいた竜の爪跡。




何に苦しんでいたの?




ジスエルの7日

ゲレスデンの宿屋にて


___________________


シーカルという穀物が育たなくなったという。


よく食べるものだけど、それに変わる食べ物は、何かな。


幼馴染みのミスルタに、聞いてみようか。


都合がいいものだな。


僕は。


何でもいいじゃないか。


食べられれば。




ジスエルの8日

ゲレスデンの宿屋にて


___________________


ゲレスデンの街の外れ、本当は。


外れに位置しなかった。


竜のもがいたこの場所に、家々が立ち並んでいた。


しかし、破壊されて。


ウイプルの人達を巻き込んだ。


だから、ウイプル人の心に、焼きついた記憶。




白い髭を伸ばした老人が、僕に声をかけた。


久しいな、と。


竜使い、と。


そう呼ばれた時もあったけど。


今は、


そう呼ばれていない事を。


知っているでしょう。




ドラゴンバスター。




貴方には、僕はどう映っている。




ジスエルの9日

自分の部屋にて


___________________


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