喫茶店でのある1日part10
白夜は溜息を吐くが、その目は余裕を含んでいない。初瀬の起こす閃光は神社を傷つけていないが、今までの霧のせいなのか足場が安定していない。その視界は閃光のせいでとても悪くなっていた。
「全く、貴方との戦闘で私がまともに戦う訳がないことは知っていただろうに」
「そうだったな! てめえに頼んだのが間違いだったよ。てめえに俺を殺せと頼んだのはな!」
男のその言葉を聞いて初瀬は閃光を飛ばしながらも肯定する。閃光の密度は時間が経つ度に大きくなっており、男が回避する隙間がなくなってきている。
『「それは人選ミスも良いところね。白夜に殺害を頼むなんて、それなら見知らぬ人に頼んだ方が良いわよ」』
「いや、策はあったんだぞ、これでもな。ただこいつの殺人嫌いを甘く見ていた」
その瞬間、男に閃光が着弾し煙があがる。ここまで男は掠り傷しか負っていなかった。そのため初瀬は何かを企んでいるのではと、疑う様に周りを観察する。そして、違和感を覚える。
「おかしいわね。威力が低い」
初瀬はここで薄く赤い霧が漂っていることに気づいた様子だった。気づいたときには遅いことではある。この霧は初瀬が気づいていなかっただけで閃光を打つ前から漂っていたものである。初瀬は呼吸をしない訳ではないため、その赤い霧は体内に侵入している。
「流石に回避に専念していたら操作はできないが放出くらいはできるからな。てめえは邪魔だ、死ね」
男の声はあがっていた煙の中から聞こえた。怪我の度合いは分からないが生きている様だ。初瀬は舌打ちをしながら何かを起こそうとするが、突如として背筋に走った痺れに動きが止まる。
「なんっ!?ごほっ……まずっ……ぁ」
その霧は初瀬の中を蝕み傷つける。
初瀬は血を吐き、地面に崩れ落ちて動かなくなった。しばらくして煙が晴れ男の姿が見える様になる。男はスーツがボロボロになっておりところどころに傷を負っている様だが、初瀬を殺されたことを考えると割に合っていない。
男の姿を見て白夜は溜息を吐く。白夜は初瀬が殺されたことに関して、どう思っているのか分からない目で男の方を見る。
「初瀬ちゃん、管理人に見つからないといいんだけどな。まあいいや。にしても、まだやるのかな。その状態で私に勝てるとでも思っているのなら驚きだけれどね」
白夜は男に対して降伏を促す様な発言をする。だが、男はそのセリフを鼻で笑う。
「はっ、それはこっちのセリフだな。てめえが勝てると思っているのか? 殺害することができないてめえが」
「別に殺害をしなければいいだけの話だよ、そんなもの。だから私は聞くんだけれどね、私に勝てると思っているのかな?」
白夜は今までの出来事を全て否定する様な内容だというのに、そんなことを当然の様に言う。
初瀬が死んだのは白夜の心に何をもたらしているのか、それを知る術を持つ者はここにいない。
「ちっ、今日は退いてやる。ついでだから言うが、俺はてめえのそう言うところが嫌いなんだよ」
「言われ慣れた事だね。じゃあまたね、ここで出会わないことを祈るよ」
舌打ちをしながら男はこの場を立ち去る。白夜は手を振りながら男を見送る。
そして男が居なくなったのを確認すると、白夜は初瀬の方に近づく。
戦闘描写がー!
ほとんど会話じゃねえか!
会話はいつもだわ。つまりいつも通りか。
黒歴史でのキャラだから作者の性癖が分かってしまう。
蘇生ができる世界だというのに、人が死なないって有り得ないと思うんだよね




