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第1話 ジョーじいさんの日課
古い時計台には、時計の後ろにゼンマイがあり、そこは屋根裏部屋のようになっていて、ジョーじいさんはその屋根裏部屋に住んでいます。
そこは、昼でも薄暗くて陰気な感じでしたが、オレンジ色のランプと、小さなテーブルと椅子と食器棚と本棚がありました。
ジョーじいさんにとっての楽しみといえば、毎晩あついココアを飲みながら、本を読むことでした。
ジョーじいさんが、椅子に腰かけ、本を読み始めると、いつも決まってネズミが一匹、部屋の隅から出てきます。ジョーじいさんは、そのネズミに自分の食べ物を少しわけてやります。
するとネズミは、それをくわえて、部屋の隅にある穴へ戻っていくのでした。
これは長い年月、ジョーじいさんの日課のようになっていました。




