かわいい子注意報
今回変態でできます。
自分の庭を散歩していた。私は明々という、しがない魔女で、可愛い子が大好きだ。人間の町に行ってかわいい子と会ってもいいのだが、魔女狩りが大好きな人間に見つかると、騒ぎになってめんどくさい。
可愛い子に騒がれるなら、それは死んでも行きたいが、なんせ魔女狩りが大好きなのは成人済みのむさ苦しい人ばかり。正直うざい。
森で散歩をすれば、可愛い動物に会えると庭を歩く。そりゃ、可愛い子には勝てないが、可愛い動物も可愛いもんだ。もはや、世の理だと思うのだが、魔女集会で会う魔女の好みを聞くと
「イケメンでしょ!あーあイケメン拾いたい」
「おじさまよ!ダンディなとこがいいわ〜」
到底、理解できない。
可愛い子を想像して歩いていると、何やら鳴き声が聞こえた。動物の鳴き声にしては意味のなさそうな鳴き声だ。
その鳴き声のする方へ行けば、3歳ぐらいの人間がいた。私の庭になにか用なのか。それとも魔女狩……かわいい。
このすべすべお肌。そして、つぶらな赤色の瞳。手入れされていなく、ボサボサな髪。手入れしてあげたい。ボロボロの服から見える足……なんだ、天使か、妄想によって具現されたのか。
可愛い子は涙を落としながら助けを求めた。そんなの……助けるに決まってるじゃないか。私の家で育てばいい。ずっといてくれ。そして私を癒やしてくれ。
赤い目は厄の目と人間は言うらしい。そうして、この可愛い子、リヴィは殺されかけて、親がここまで逃がしたのだろう。腕やら足から血が出ていたけどまぁ、私が魔法ですぐ直したけども。こんなに可愛いのに人間は殺そうとする。取り出したいくらい、素敵な目なのに。
-------15年後
なにが、どうなってこうなってしまったのだろうか。
可愛い服を与え、美味しいご飯を与え、たくさんの愛情を与えて育ったのにリヴィは男に育った。
「明々、それ女性用服。」
「知ってて、出してるの!!なんで男になるのよ……可愛いを返してくれ…」
私は知っている。リヴィはちゃんと、ワンピースきて魔法をちょちょいとすれば、可愛くなることを。それをして、前にリヴィに殴られかかったのも覚えている。
「リヴィは昔、あんなにかわいかったのにぃぃぃぃ!」
泣きわめくのは、いつものことだ。昔のリヴィはあんなにかわいかったのに……今では、人間基準のイケメンとやらになって。
髪をさっぱり切って。整った顔、引き締まった体…何一つ違う!!
可愛い要素がない!!
「ほら飯……っていつものパターンか…」
わかる!わかるぞ!リヴィが幼いときに、リヴィを可愛がりすぎて自分の飯を抜き始めたあたりから、リヴィがご飯作り始めたもんな……嬉しすぎて泣いた。あのときは、軽く死んだ。生きてるけど。
話がそれたが、とにかく家事全般しなくなってしまったのだ。リヴィの為だけならした。自分のぶんを全くしなさすぎて、リヴィがするようになったのだ。
そのせいで全くできなくなったのだ。テヘペロ。
「ちっさい頃に戻ってよリヴィ〜……」
「無理に決まってんだろ……ほら飯食え。」
「昔はね、大好きって言ってくれたし、あーんもしてくれたんだよ…それが……」
といっても、今のリヴィにあーんはされたくないが。
と、ずっとぐずっていたらリヴィが仕方なさそうに
「はいはい、女装すりゃいいんだろ。はよ食え。」
と、リヴィは私が喜ぶ、飴を落としてくれるのだ。それも必ず私が食いつく飴を把握しているのだからすごいもんだ。
「リヴィだいふき!あーもふ、今日はフリフリのドレフかな〜…」
「おい、食いながら喋んなよ……はぁ……まぁ結局明々が喜ぶなら…な…」
「最後の方なんて言った!?ごめん、妄想とご飯食べるの両立してて聞いてなかった。」
と聞き返せば、リヴィは焦って
「なんともねーよ」
と、あっけなく答えた。何だったのだろう。
こう、たまに女装してくれるし家事もしてくれるしと、リヴィをまだ家においているが、また可愛い子落ちてないかな。
まぁ、落ちてなくてもさらってこようかな。
いわゆるロリコン。
小さい子はみんなかわいい((