お菓子が好きな魔女とポチ
うちは良い拾い物をした。
ある、集会の帰りに久しぶりに人間の街へ寄ったのだ。
見た目が子供だから、おまけをしてもらえるのがいいことだ。魔女だっておまけは嬉しいのだ。見た目だっていくらでも変えられるからな。
それに人間の作ったお菓子は美味しいのだ。
お菓子はいくつになっても美味しいのと一緒だろう。見た目は子供のままだが。
こんな、見た目は8歳ぐらいで髪の毛の長さは腰ぐらいまでのうちも立派な魔女だ。
これでもざっと200年は生きたと思う。
お菓子を食べながら、歩いていたら路地裏から視線を感じた。
気になって行ってみたら、やせ細ったボロボロの少年がいた。目は綺麗な青なのに。もったいない。
人間はすぐボロボロになる。誰かが支えてくれないと生きれない生き物なのだ。
なぜうちがこう思ったのか分からないが、急に犬を飼いたくなった。
「お前、うちのペットになる気はあるか?」
そう言いながら仕方なく、おまけでもう一つもらったお菓子を渡してやったら"ポチ"はすぐ食べて頷いた。
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「おい、うちのお菓子取るな!」
「取っていません…。一時的に取り上げただけです。お菓子の食べ過ぎです。体に悪いですよ。」
最近では、ポチは身長が伸びてよくうちのお菓子を取り上げるようになってしまった。
楽しみのお菓子も制限付きにされた。
「ポチー…最近反抗期か…」
そう凹めばポチが来て、うちを持ち上げ
「違いますよ、心配で取り上げるんです。僕はいつまでも貴方のペットでしょう?」
そう言われれば、悪い気はしない。ポチはうちのペットなのだから。
村へ行けば、イケメンだと人間に言われポチもおまけを貰えるのだ。ポチの青い綺麗な目は小さい頃から変わってないし、変わったことといえば、やせ細った体から健康的な体型に、身長がグーンとうちを超えていったぐらいだな!
だから昔とそこまで変わった気がしないのだがな。
「そうだな!ポチはうちのペットだ!死ぬまでペットだからな!」
そうはしゃげば、はいとポチは笑顔で頷いてくれるのだから、反抗期かよくわからないのだ。
「ポチ!今日のご飯は?!ハンバーグか?ポテトか!」
「今日はどちらでもありませんよ。ピーマンの肉詰めです。」
「なっ…うちがピーマン嫌いなことを、知ってるだろう!やめろぉ!ピーマンだけはぁ!」
「嘘ですよ…。じゃがバターです。」
「じゃがバターか!!よぉし!早く作るんだぞー!」
これではどちらが主なのかよくわからないからもう一度言おう。賢いポチはうちのペットだ!
✾おまけ✾
「ポチー。そろそろおろしてくれんかの?」
「もう少しだけ…いいですかね?じゃがバターのじゃがいも大きいのにしておくので…」
「ならばいくらでもすればいいぞ!うちは優しいからな!」
おまけが書きたかった。