冬野菜の乱
ギオン公王ソドムが女子達と泥遊びをしていた頃、国元では異変が起きていた。
街周辺の農地に帝国兵がチラホラ現れているという。
温暖な気候の土地では、二毛作といって、秋に刈り取りが済んだ田畑に、もう一度冬野菜を植えて収穫することができる。
長ネギや白菜など、冬の煮込みや鍋料理に不可欠な野菜だけに、北方に輸出すれば高値で売れる重要な収入源である。
その収穫前に刈り取ってしまおう、というのが帝国の狙いのようだった。(通称・青田刈り)
全て刈り取られてしまうと、公国の収入源と食糧に大打撃を受ける。
こちらの兵力が上回っているなら、刈取兵を追い散らしながら、敵本隊を撃破したい所なのだが、敵軍が圧倒的に多いので、慎重にならざるえなかった。
ソドム不在の幹部は、厳しい二択を突きつけられた。
討って出れば大軍に叩かれる、さりとて手をこまねいていれば街が飢えかねない。
日々、頭を悩ませている幹部達は今か今かとソドム王の帰還を待っていた。
まさか、海辺で女子の尻を追いかけ回してるとは知らずに・・。
ギオン城1階 炉端居酒屋・祇園
深夜にもかかわらず、公国幹部達の議論が紛糾していた。一般客は、ほぼおらず、店員も少ない。
次期当主であるアレックスは、民の不安を和らげるためにも出撃を主張したが、将軍ゲオルグは難色を示していて、話がまとまらない。
「農地に現れる敵は少数なので、すぐにも攻撃すべきかと思います」、金髪の青年アレックスは繰り返し主張する。
将軍ゲオルグは、相変わらずの重装備のため椅子には座れず、立ったまま反論した。
「しかし、若。明らかに挑発ですぞ」
「確かに」、白髪混じりの長髪が耳にかかるのを嫌い、搔きあげながらポールは同調した。
「全軍が出撃したところを包囲するつもりに違いありますまい」
「当方は五千、帝国は一万ではリスクが高すぎます」、隣国ゼイター侯爵軍を率いる騎士隊長リックも慎重論を唱えた。
「加えて爆炎魔法を使う魔術師がいるなら、決戦は避けたいですな」、ポールは眉間にシワを寄せる。
「何より情報が足りません。縄跳殿がいないので、敵状までは分からん」
「左様、大和の本国は貧しく子沢山ゆえ、兵はいくらでも集められると聞き申した」
「米と味噌さえあれば喜んで志願し、自分達の酒すらも、米で造るほどたくましい兵だとか」、食糧さえあれば兵が集まる帝国だけに、人海戦術に出られる事をゲオルグは恐れていた。
ゲオルグ達、戦鬼兵団が強かろうと、広範囲に攻撃されれば、周りが崩れて負けてしまう。
「だが、傍観していては士気にかかわる」、ポールが唸る。
「あくまでも、同数程度の兵で追い散らすくらいならば、やってみてもいいもしれません」
「なるほど、殲滅を考えると大部隊を動かす必要がありますが、追い払うだけなら100人程度の出撃で済むということですね」、アレックスはポールの案に賛成した。
「御自重なさいませ。なにやら、今回の大和の大名は一筋縄にはいかない相手に思えてなりません。まずは、御館様の帰国を待ちましょうぞ」、ゲオルグはあくまでも反対する。
(御館様がいらっしゃれば、明るく場を盛り上げてくださるのだが)
「肝心なソドム王は、緊張感が足りませんからな。予定通り帰国するかどうか」、ポールは自分達で乗り切るしかないと覚悟を促した。
「お言葉を慎まれよ!」
と、ポールに一喝するものはいなかった。
久々の国外なので、連邦王都などを観光してくるのではないか、と皆の頭を過ぎる。
だとしたら、小競り合いをして時間を稼ぐのも悪くない。敵兵を捕虜にすれば、軍事規模も聞き出せる。
「小部隊で一当てしてみよう」、そうアレックスは結論を出した。絶対に追撃しないことで、ゲオルグも納得して部隊編成を行った。
翌朝、50人ばかりの大和帝国の足軽が農地に現れた。
あらかじめ予想していた公国側は、伏兵による弓での攻撃に続き、槍歩兵の突撃によって足軽を撃退することに成功する。
公国の歩兵は、少し特殊でハルバードを標準装備としている。
ただの槍と違い、先端が刺突、その横は叩き斬るための斧状になっており、斧の反対側はピックになっていて、騎馬兵を引っ掛け落馬させることができる万能槍を採用していた。
合理的な部隊だが、ただ単に騎馬隊を編成する金がないため、歩兵中心の部隊で騎馬をも相手にせねばならず、仕方なく定着した知恵だった。
大和帝国の足軽は、基本・武具は自前なため、武器もバラバラで統一性がなく、集団での戦闘のキレは良くない。
撃退された足軽達ではあったが、引き上げる公国軍に、しつこく追いすがった。
最初は、容易に追い払えたが、気がつくと兵の補充がなされていて、公国軍は苦戦しはじめる。
救出のための部隊を至急編成したアレックスは、自ら兵500を率いて足軽達を駆逐することに成功した。
が、またも足軽達が粘り強く追いすがり苦戦した。気がつけば敵兵は1000に膨れあがっている。
乱戦に近い状態になったため、退却も難しくなった。危険を察したポールが救援すべく合流したり、ゲオルグが戦鬼兵団を前進させたりと、泥沼状態になってしまい・・
いつのまにか、全軍5千が街から引きずり出されてしまう。
そして、目の前には大和帝国の軍勢二万が堂々たる鶴翼の陣。
整然とした軍隊に白い旗指物が風になびいている。山が三つ描かれていることから、月山・出羽守とわかる。
この陣形は、翼を広げた鶴のように横に広がり、包囲殲滅するために、大軍が用いる形をいう。凹の窪んだ中心に本陣がある。
貝殻から引きずり出された剥き身のようになった以上、公国側も魚鱗の陣に編成し、鶴翼の陣に対抗した。
(公国軍というのは連邦からの援軍を含む総称)
魚鱗は攻撃的で、凸のような形で中央突破をして、大将首を狙う陣形である。
今、反転退却したら、背後からの追い討ちで壊滅する恐れがあるため、魚鱗の陣で活路を見出すしかない。
陣立てが終わり、夕暮れ時にアレックスの本陣に幹部が集結した。
「しかし、見事にしてやられましたな」、険しい表情でポールが言った。侯爵軍のリックは、無言でうなずく。
小部隊の小競り合いのはずが、戦力を逐次投入したために、いつのまにか全軍が引きずり出されてしまったことを悔いた。
「ガッハハ、こうなれば大名を討ち取り、御館様を驚かせてやりましょうぞ!」、ずっと慎重論だったゲオルグが開き直って明るく言った。
(立場上、慎重にしていたが、ようやく暴れられるわぃ)
「我等、戦鬼兵団は本陣目掛けて、ひたすら前進致しますので、若は馬上からの指揮を頼みまするぞ」、ゲオルグは巨大な槍の石突きを地面に叩きつけてアレックスに一礼した。
「普段の訓練通り指揮させていただきます」、恐怖心を押しのけ、爽やかに受け答えするアレックス。
重装突撃はソドム王の得意とする戦法で、重装備・怪力の兵団が、敵を薙ぎ払いながら進み、馬上でソドムがターゲットを捕捉したら、射程距離と風向きを考慮し、方角と角度決めて、その指示に従い10人の巨漢が一斉に太槍を投げ、決着をつける!
2m超えの怪力の巨漢達が投げる太槍は、歩兵数人を貫通する威力があるために、護衛や盾も意味をなさない。
そんな槍が10本同時に飛んでくるのだ、射程内に入ったらドラゴンとて無事では済まない。
この戦法で、ソドムは記録的な武功を重ね、未だ敗れたことはなかった。
怪力に加え、10人全員が厚さ1cmの全身板金鎧を着込んでいるため、弓矢や剣は全く効果がない。まさに無敵であった。
欠点を挙げるならば、鈍足だということ。面子を気にせず逃げ回られると、手が出せない。
大和帝国の組織は、上が逃げると足軽達は蜘蛛の子を散らしたように散開して、軍隊が消滅するため、大将は基本逃げないので、戦鬼兵団には、とても戦いやすい相手であり、ゲオルグが張り切るのも、そのような理由からだった。
その後、細かい段取りの話を終えると、幹部達は各々の持ち場に戻った。
アレックスは、立ち去るゲオルグを引き止め、
「このような形になって、すまない」と、一言詫びを入れた。
「なんの、それがしは、最初から戦いたくてウズウズしておりましたぞ。立場上、慎重論を唱えただけですので、お気に召されるな」、ゲオルグは少しも怒っていなかった。
「むしろ、嬉しゅうございます。若をお育ていたしましたが、立派な君主におなりあそばして、我等を指揮して下さるとは・・感無量」、ゲオルグの低めの声は震え、さらに低くなり聞き取りにくくなる。
「この老いぼれには、若の成長が生き甲斐。何としても敵を押し返し、若の手柄にしてみせまする」、ゲオルグは一礼したが、相変わらずフルフェイスの兜のために、その表情はわからない。
「はは、私にとってゲオルグは祖父同然。本当は楽隠居させてあげたいのですが」
「これは勿体ないお言葉。それを聞いては若の妻子が見れる日まで死ねませんな」、と言ってゲオルグは笑いながら去っていった。
その後、ゲオルグは全軍の総指揮をとることになったポールの陣を訪れ、持ち場に戻った。
明朝、朝日と共に両軍は距離を詰めて激突した。
先に仕掛けたのは帝国両翼の与力大名である羽黒5千、湯殿5千。弓の射程に入るとすぐに矢を放ってきた。
これは公国軍が散開しないように牽制しただけで、被害はなかった。怯んだ隙に、半包囲から完全包囲へとするため、戦わず前へ進んだ。
公国軍は、肉眼で確認できる月山・出羽守の本陣めがけて前へ出る。包囲が完成する前に、出羽守を討ち取るか、捕縛するかして決着をつける作戦だった。
当然、出羽守にはお見通しの戦術なのだが、敵の想像を超える速さと突破力ならば、勝機はあるはずだった。
風を切り、正面本隊からの弓矢が殺到するも、先頭の戦鬼兵団10人には効果はなく、騎馬突撃も、子犬をあしらうかのごとく太槍で払いのけられた。
その後、足軽部隊が群がったが、ゲオルグ達の太槍で数人まとめて串刺し、または鉄靴で蹴り飛ばされたり、鉄拳を振り下ろされ頭蓋を粉砕されたり、まるで勝負にならなかった。
彼らの後ろで、馬上指揮するアレックスは、「ちぎっては投げ、ちぎっては投げ」という表現はこのことだと、己の使命を忘れそうになるほど圧倒されていた。
出羽守は苦戦していた。戦鬼兵団に気を取られれば、公国本隊から矢が飛んできたり、横合いから槍突撃仕掛けてくる。
ならば、本隊を叩こうとすれば、戦鬼兵団の後ろに隠れるように後退するのだ。
そうこうしているうちに、アレックスは敵の本陣を捕捉した。
平原に白い旗指物が密集し、同じく家紋の入った白い陣幕が方陣に展開されているのが見える。
陣幕の中は見えなくても、その中央に大名がいるのは明らかだった。
そこに、10本もの太槍が投げつけられれば、ただでは済むまい。
アレックスは、剣をもった右手を挙げながら、方角と角度を叫び伝える。
戦鬼兵たちは、足軽虐殺を中断し、アレックスの指示に従い槍を構えた。この間も、斬撃や弓矢の攻撃は受けているが、意に介することもなく、射撃命令を待った。
「放てぇー!」、と剣を振り下ろし合図した。
と、同時に敵の陣幕が開かれた。その中央には床几に座る大名、月山・出羽守。
鶯色の大鎧を着こみ、同色の兜、黄金色の太刀を腰に差し、真っ直ぐに公国軍を見据えている。
そして、彼の前には五基の投石機。(遠目には分からないが、水平に撃ち出せるように改良してあるもの)
アレックスの号令と同じタイミングで、投石機から棘付きの鉄球が発射された。
激しい金属音がこだまする。
槍を投げるモーションのほうが僅かに時間がかかったために、戦鬼兵たちは、人の頭ほどの大きな鉄球の直撃をくらったのだ。
その威力は凄まじく、自慢の鎧は打ち破られ一瞬にして戦鬼兵団10人はなぎ倒された。被害は甚大で、腕や足が千切れたもの、顔や頭部が削り取られたものなど、見るに堪えない。
すかさず、投石機の奥に待機していた2基の破城槌(城の門を破壊したりする車輪をはかせた丸太。その先は槍のように鉄の突起が取り付けられている)を数頭の馬に曳かせてブチ当てた!
これにより、数名が丸太によって串刺しになり致命傷となった。
戦鬼兵団は、攻城兵器でしか倒せない・・という比喩を、出羽守はそのまま実行し、証明してみせたのであった。
大和帝国のトラウマは二つ。大戦で万単位の同胞を殺した竜王、その後の小戦で毎度毎度・武将や大名を狙い撃ちにしてくる戦鬼兵団。
この戦鬼兵団を倒すため出羽守は腐心した。公国に内応している者から、彼らの戦い方から暮らしぶりまで徹底的に調べ上げ、今回の作戦を思いついたのだった。
そして、その成果に非常に満足し全軍に攻撃命令を発した。
攻め太鼓が激しく乱打され、打ち上げられた火矢での合図に呼応して両翼の羽黒・湯殿の軍が中央めがけて動き出す。後詰めの予備隊も、本陣後ろから飛び出して攻撃に加わった。
大和帝国軍は、鬨の声をあげる。月山・出羽守が高らかに「鋭鋭」と叫び、兵たちが「応」と腹の底から叫ぶ。
それを繰り返しながら、真っ黒になって公国軍に群がりかかった。
「鋭鋭応~」と叫びながら殺到する数倍の敵に対して、公国軍は戦意を挫かれてしまう。
そんな中、いち早く軍の立て直しに動いたのはポールであった。全軍反転して戦線を離脱するように命令を下す。また、集結地も決めていたようで、追撃してきた敵に一泡吹かせる算段もしているようだった。
目の前で戦鬼兵団が全滅した姿を見たアレックスは馬上で呆然としている。楽に勝てるとは思ってはいなかったが、ここまで徹底的に叩かれるとは・・・悪夢以外なにものでもない。
ポールが騎馬で近寄り、肩を掴む。
「若、早くお退きください!勝機を逃しはしましたが、損害は軽微です。再起するためにも早く!」、ポールらしからぬ決死の形相だった。
「し、しかし・・ゲオルグ達が・・」、アレックスは青ざめながらつぶやいた。
そこに、低い笑い声が聞こえる。
「ガーハッハハ!なんのこれしきぃ!」、片足もなく、胴に丸太が刺さったままのゲオルグが、槍を杖代わりにして立ち上がって笑っているではないか。
「我等が殿を務めますゆえ、お退きくだされー」、そう言いながら丸太を引き抜き、放り投げた。数名の足軽が下敷きになり死亡する。
アレックスの頬に涙が流れ落ちる。
「じ、爺」、つい・・そのような言葉がでた。
どう見ても致命傷、回復魔法でも助けられないのはわかっている。意識あるだけでも、その生命力は称賛に値するだろう。
「お前たちぃ~、多年の恩を返す時ぞ!」
「御館様が大切にしている者たちを、死なせてはならん!!」、そう言うとゲオルグは兜を敵に投げつけて一人を殺し、槍は杖代わりなので使えないので、足軽の首に噛みついて殺した。
「おぅ!」、兵団の一人は倒れた状態で返事をし、捕まえた足軽の首をニワトリをと殺するように無造作に絞める。
人前に見せたゲオルグの顔立ちは、巨人族のように堀が深く、えらが張り、目鼻のつくりが大きめだった。
ゲオルグ達は、最後の力を振り絞り奮戦した。挙げ句、当たらぬまでも本陣めがけて槍を投げる始末。
これほど暴れられたのでは、無視して追撃もできないので、とどめを刺すべく帝国軍の注意は戦鬼たちに向かった。
「さあ、今のうちに!ポール殿、あとは頼みましたぞ!」、そう言って槍を投げつけ数名を殺し、バランスを失いゲオルグは倒れた。
戦鬼達は血の泡を吹きながら、「お逃げくだされ」などと言って、己の命より、アレックスの身を案じてくれているのには、胸引き裂かれる思いがした。
アレックス、無力な自分を責めてしまい、手綱を握る手に力が入らずにいた。
「御免!」、そう言ってポールはアレックスの馬の手綱をひっぱり、強引に戦場を離脱していった。
(昨夜、勝機を逸した時には捨て石になるとは申しておったが・・・)
馬に乗って駆けるうちに、アレックスは何としても生き延びて再起を図ると決意した。
殿を引き受け犠牲になった者たちの思いを無駄にしないために。
後方から、彼らの声が聞こえる・・・。
「若ぁ~、お健やかにぃぃ」
「公国万歳・・・」
「悔いはござらんんん」
「地獄へ道ずれだぁああ!」
「勝利を」
「肉喰いてぃいいい!」
様々な叫びに胸が痛む。
だが、立ち止まり振り返れば彼らの犠牲が無駄になる。
公国全軍、一丸となって戦場を離脱し、なんとか軍の再編成をすることができたのであった。
この戦での死傷率は1割と少なく済んだのは、ゲオルグ達の犠牲があったればこそ。敗走したために、遺体の回収ができないので、せめて犠牲者に黙とうを捧げた。
この凄惨な撤退戦で兵たちは戦鬼達に助けられたのであるが、少し思うところがあったらしい。
「台詞がくどい・・」、と。不謹慎だから、話題にならないが・・アレックスですら思ったに違いない。
戦鬼兵団を失い、士気が下がった公国軍。
一人、冷静な男がいる。
「やはりな・・真のトロールであったか」と呟いた。ゲオルグの顔を見た時に、ポールは確信したが驚きはない。
肉は生食を好み、賄いとして牛の内臓を兵団が食べていたようだが、彼等の部屋には調理器具が無いことをポールは知っている。つまり、内臓を生で食べていたわけで、人間ではないのは、明らかだった。
仮に小型のトロールだとしたら、これまでの戦果に合点がいく。
怪力に加え、強力な再生能力で死ににくい魔物を飼い慣らしているようなものだ。
この程度の情報ならば、出羽守は知っていたはず。そのため、わざわざ間者を泳がせておいたのだから。
大和帝国の鉄球や破城槌は、トロール対策に致死毒を塗りつけていたに違いない。
トロール退治の定跡、再生能力が仇になり、巨体だろうが毒がしっかり効くわけだ。
(これでソドム王は半身を失ったようなもの。早々に隠居していただき、アレックス様が治めるがよろしい、連邦の一地方としてな)
悲しいかな、戦鬼兵10人全員は冬の大地に屍を晒した。
連邦がなんとかしてくれると信じているソドムは、この敗北をまだ知らない。