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ニートな、トラウマ⁉︎
誰しも死にたく無い。そんなのは当たり前だ。
だから、俺は最後の最後まで力をこめて手を払った。
が、全くの無意味。
そこで感じた、自分の無力さを。
また、目から涙がこぼれていく。
スッと体から力が抜けて、男の腕を掴んでいた自分の手が離れ落ちていく。
意識も遠くなっていく、もう、死ぬ自分でも分かった。
だが、その瞬間この町の自分がいる所が燃えているのが、熱さでわかった。
遠くなっていた意識は戻り、力が入り『助かった』と思った。
だが、また死が迫ってきている。
近くの家が、燃え今にも崩れ落ちてきそうなのだ。
「くそが!ここまで来て死ねるかよ!」
また、全力で走る。この燃えたぎる火が、なくなっている所まで。
「助けて、うちの子が..」
『助けたい、けど、ごめん』
俺は、全力で走った。
何人も、自分はいいから子供を助けてくれと言って来た。
だが、俺は出来なかった。
火が付いていない町までやってきた。
『なんで、なんで助けられなかった?
なぁ、俺。なんで、なんでなんだ!
一人ぐらい助けられただろう?
なんで、なんで助けられなかった?』
「くそおおおぉぉぉぉぉ!!」