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サレン・シュヴァリエ&リナ・カヴァリエ⑤

「お疲れ様です!」


「ああ、お疲れ」


そう言っていつも通り帰る。


リナの手には帰るときに店長にもらったパンの入った紙袋を持っていた。


「ちょっと買いたいものがあるので寄り道していいですか?」


「にゃあ」


と言って私はうなずく。


そしていつも通らない道を通った。


「え?」


リナが不意に声を上げる。

その方向を見る。


路地裏があった。

そこにはぼろぼろの服を着た男が座り込んでいた。


この街では別に驚く光景でもない。

何にリナが驚いているのかよくわからなかったがよくその男を見るとわかった。


イクスだった。


あいつ、騎士団を辞めてあんな風になっていたのか。

そう考えているとリナが近づいていく。


「にゃ」


リナを止めようとリナの靴を甘噛みする。

しかしリナは


「すみません。少し待っていてください」


と言っていった。


「イクスさん」


イクスは死んだ目で顔を上げる。


「……俺を笑いに来たのか?」


「どうぞ」


リナはパンの入った紙袋を差し出した。


「なんだこれは?」


「パンです」


「そう言うことを聞いてるんじゃない」


「……正直貴方のことは嫌いですし、隊長を叩こうとしたのは許せません。でもなぜか見過ごせなかったんです」


「……馬鹿か、お前」


そう言われたがリナはイクスに紙袋を渡して、別れた。


歩きながら私が振り返ると、あいつは、紙袋を開けてパンを泣きそうな顔で見つめていた。



そんなことがありながらも、リナは変わらずパン屋で働いていて、私も付いて行っていた。

そんなある日、


「魔物が街に出たぞ!」


大声が店の外から聞こえた。


リナと私は急いでドアを開けて街の様子を見る。


大量の魔物がいた。

そんなことは初めてでパニックになっていた。


「店長!」


店に戻り、店長に事情を言う。


「急いで避難するぞ!」


そう言って店長たちと避難所に走る。


そうして走っている途中、


「あぁ……」


おばあさんの声が聞こえて、リナと私は振り返る。


おばあさんが転んでいた。

私達はおばあさんのところへ走った。


「お前ら!くそっ!」


と言って店長も来てくれた。


「おばあさん大丈夫ですか!」


「ありがとね」


「ばあさん!俺の背中に!」


そう店長が言った時だった。


真後ろまで魔物が来ていた。


「危ない!」


リナが叫んで、店長も気づいたが、避けれない!


私もリナも距離的に何もできない!


そう思った時だった。


「ぐぎゃあ!」


剣が飛んできて突き刺さり、魔物が飛んでいった。


何が起きた?

飛んでいった魔物を見ると剣が刺さっていた。


「さっさと行け!」


男の声が響く。

そっちの方向を見ると見覚えのある男がいた。


「イクスさん!?」


「いいからさっさと行け!」


イクスは魔物の死体から剣を抜き、倒していく。


「行きましょう!」


そう店長にリナは言う。


「あ、ああ」


店長もおばあさんを背負い歩き出す。


「ありがとうございます。イクスさん」


別れ際にリナはそう言う。


イクス、お前にもまだ騎士としての心があるのか?


イクスのおかげで私達は無事に避難できた。


数時間後、騎士隊だけではなく、街にいた戦えるものが魔物の討伐に当たったおかげで魔物たちは無事に殲滅することができたらしい。


魔物たちが大量発生したことを受け、その後、警備はより厳重になったと聞いた。


街の修復も終わり、またパン屋を再開したころにレンドが来てくれた。


「二人とも無事でよかった」


と安堵していた。


イクスの話をすると


「……そうか。そんなことが。イクスを探して話してみる」


と言っていた。


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