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Ep.87 ORIGINS WAR /* 最果てで“絶対”を示す創造者 */

Ep.85を投稿し忘れるとかいうとんでもないミスをかました人は私です。付け足しといたんで、見てなかった人はよろしくお願いします……

◇オリジナルズ:クリエイターからオリジンに向けての通信



『聞こえてるか?』


『率直に言って、アルテルトの脅威度が予想以上に跳ね上がってしまった』


『なるべく早く……アルテルトか、もしくは例の渡り人のどちらかを倒してくれ』


『件の渡り人……アステリアなどと名乗っている吸血鬼。奴にアルテルトが何らかの情報を吹き込むのを阻止するんだ。』


『“好奇心”は渡り人にとって中心となる原動力だ、少しくべられただけで火事のように燃え盛ってしまう』


『アルテルトも……⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎の魂なんてものを取り込んだだけでアレだ。どうやら私たちは奴のアホさに騙されていた……そう認めざるを得ないだろう』


『ネクサス・メガロポリスの大盟主とも連絡が取れた。あの子も手を貸してくれるとのことだ。』


『それに、一部の……本当に一部のリアリティ・カオス職員も協力してくれるらしい。後でリサーチャーにはお礼を言っておかなければな』


『だから、なるべく早く……』


『頼んだぞ。』











◇戦場———アステリア


『【剣界・触滅】』


 大量の触手を振り絞り、それらすべてをノクセスたちへと向ける。そして一気にそれぞれを狙い、放たれ———



『『『『『ぐぅっ!?』』』』』

      『『『『ぐぁっ!?』』』』



 数十体のノクセスの身体が一撃で弾け飛ぶ。どうやら先ほどのスキルによって、この身体の強さもかなり増しているらしい。



          『『『『ならば……』』』』

『『『『『『力を貸してくれ、渡り人たちよ』』』』』』

  『『『『化け物2体、どちらも……』』』』

『『私たちの力を合わせれば……』』

   『『『勝つこと……がぁっ!?』』』



 ごちゃごちゃと長ったらしく演説しやがってよぉ〜!

 私は触手を振り回し、そこらすべてを触手で破壊していく。何人ものノクセス、空を飛んでいるプレイヤー、機械の魔物たちが次々と壊れた。


 しかし、ノクセスのうち1体が……その隙間を縫い、スキルを発動する。



『【ミソロスクリエイター】』


 すぐさま、私はスキルを発動したノクセスに向けて触手を射出するが……ガキン!という音と共に、その触手は弾かれた。ムービー中の無敵やめろーっ!



 彼女の背後に巨大な……本当に巨大なワープゲートが現れる。

 それは私の高さと同程度……半径100mほどのゲートだった。



『『『『『『『集え!』』』』』』』



 私の足元にたかっていたプレイヤーたちも含めたすべてのプレイヤー……いや、モンスターも含めたすべてのキャラクターの身体が消えた。


 そして、ゲートの奥から……無限にも思えるほどの人影が現れる。消えたプレイヤーたち、そしてモンスターたちだろう。数は多すぎて具体的な数値に出せないほど。



————————————$$$———————

『ドォ!!』

『コレ《《一時休戦》》という〔アレ〕Deathね』

『“えほん”で4んだ《《記憶》》ありまうす』

——$$$$—————————————$$$$$



 え!! アルテルト勢力のモンスター混じってる!! アルテルト勢力のモンスター混じってますよ!! 早く気づいて!!



『『『英雄たちよ! 』』』

   『『『私と共に魔王を討ち果たそう!』』』


「「「「ウオオオオオオオ!!!」」」」

「「「「「「ぶっ殺せー!!」」」」」」

「「「「「死ねーっ!!!」」」」」

「「「「「やっちまえー!」」」」」

『『『『『ギギ、ギギ……$$$#%*£>]\~>』』』』』



 なんか治安悪くない? とても英雄とは思えないなぁ……!

 つーかこれNPCも混ざって……ワタ人の集団いる……



—————————————————————

『ネクサス・メガロポリス・モノリス・システム』

『メイニオン・マスターより提案:復帰速度加速効果の一時的な強化……承認』

『キルスタック・マスターより提案:戦場へのモノリス追加提供……承認』

『イコロート・マスターより提案:高級トマトジュースの転移輸送……却下』

『イコロート・マスターより提案:一般的なトマトジュースの転移輸送……却下』

『イコロート・マスターより提案:一時的な渡り人弱体化システム削除……承認』

—————————————————————



 ゲートの奥に、さらに時空の裂け目がいくつか現れた。

 その裂け目は少しづつ大きくなり、そしてそこからモノリス群が転送されてきた。



—————————————————————

『混沌陣営でないプレイヤーのリスポーン地点を一時的に変更します。』

『混沌陣営でないプレイヤーのリスポーン速度を一時的に0に変更します。』

『混沌陣営でないプレイヤーのデスペナルティを一時的に削除します。』

—————————————————————



『『『行くぞ!』』』



 その掛け声と共に、地鳴りのような音が鳴り響いた。

 数千、数万なんかではない。十数万の足音が響き渡り、地面が色とりどりの小さな点に埋め尽くされている。


 何人かは巨大化スキルを発動したのか、サイズが全長10m程度にまで肥大化。なんか1人は縦にテクスチャが伸びてるみたいな感じになっているが、アレはなんなんだろうか。まぁどうでもいっか。



『迎え撃て!』


 私の配下と化した【エーテル・ハザード】のモンスターたちに命令を下し、それらをこの津波のような大群に向かわせる。


 ドラゴン、巨人、ゴリラ等のアンデッドモンスターたち……そして私が立ち上げたクランの人々。


 数では圧倒的に劣勢。しかしこちらには私がいる。



「〔超過(イクシード)複写(マルチ)・メガロック・ブラスト〕」「〔超過(イクシード)複写(マルチ)・フレイムバースト〕」「〔超過(イクシード)複写(マルチ)・タイダルウェイブ〕」「〔超過(イクシード)複写(マルチ)・サイクロン〕」「〔超過(イクシード)複写(マルチ)・〕エレメンタル・バレット」


 水色髪のクランメンバー……ミリピィが無数の魔法を大群に向けて放つ。


 数百人のプレイヤーが一気に吹き飛び、死亡。しかし……目を凝らしてみると、どうやらゲート付近に新しく現れたモノリスから即座にリスポーンしているらしい。



 【虚鎖ノ黙示(ナイトヴェイル)()黄昏ノ王域ネクロリッジドミニオン】による移動阻害もなぜか無視されている。イベント補正やめてね。



『私がやろう。〔超過(イクシード)複写(マルチ)———』


 と、言い終わる前に……1人のプレイヤーが目に入った。

 長い金髪、そして不憫な雰囲気……アウロンだ。その前には彼女のクランメンバーたちがこちらへと向かってくる姿が。



「お、お前が悪いんだからな……私を置いてどこかに行くなんて……ファミリーのみんな!やっちゃえ!」

「「「「「「ウオオオオオオオ!!」」」」」」



 彼女のクランメンバーが私の足元へと突撃してくる。だがそんな、ただのプレイヤーをこちらに突撃させても…….ん?何か呟いて……



「【永劫に閉じ坐せ】———【最果て、ゆらぐ灯火の抱き歌】」


 突如、集団の中の1人が自らの心臓に剣を突き刺す。同時に———そこから実態を持った光が溢れ出し、私の心臓に突き刺さった。



『うご、けない……!?』


 私の動きを止めた奴の身体はその場で停止。しかし顔は満面の笑み……しかも人を煽ってる時の笑顔だった。


 ログを確認、どうやら【封印】とかいう状態にされたらしい。継続時間は———5秒。

 致命的だが、まだなんとか……



「———【最果て、ゆらぐ灯火の抱き歌】」

『ぐぅっ!? またか!?』


 継続時間が終わる寸前、先ほどとは違うアウロンのクランメンバーの1人がこちらに封印のスキルを発動した。

 よく見てみれば、その集団の服装は全体的に【僧侶】や【聖女】のようなスタイルで……まさかこれ全員そうなのか?


 だとしたら本当にマズい。あちらからも大量のプレイヤーが迫ってきている。何人かは既に私の体によじ登ったり、攻撃まで始めている。



『ぐぅ……ぐぐぐ……!』


 下を見る。微妙な表情のアウロンが視界に入るが、いつも通り適当に触手であしらうこともできない。



 このままでは———と思っていると、私の体の中に隠れていたプレイヤー……ヒバナが表へと出てきた。



「アタシの出番、来たねぇ!」

『やれーーーっ!!!』


 にゅっ、と触手の合間から抜け出し出てきたヒバナ。その左手には四つの石が埋め込まれたガントレットを装着していた。








◇少し前



「光のオリジンストーンも回収してきたよ〜」

「お、ユキちゃんやるじゃん? こっちも……出来たよ、例の物がね!」


 そう言ってヒバナが見せてきたのは、黄金色のガントレット。何かを嵌める穴が7箇所ある。



「オリジンストーンの力を用いて願いを叶える機構……でも、さすがに全部のストーンを集めてもそこまで強力な願いは叶えられないと思う」

「どれくらいまでならいける?」

「7つあっても“1人を無条件で殺す”がせいぜいかなぁ。今の4つだと……どんなスキルの影響でも解除できるとか、そのくらい?」

「うーん、微妙」

「あと【決戦】状態でないと使えないっていう制限がいつの間にか付いてたね! それに一度使ったら1週間のクールタイムが必要だよ!」


 ますますなんか弱そう……いや、別に弱くはないけど。かけた手間の割にはあんまり……それ【Obsession Chronicle】でよくない?



「ま、でもアタシが持ってればユキちゃんが動けないタイミングで色々やれるとか……いい点は結構あるよ?」

「それもそうだね。そういえば、そのガントレットの名前は……」

「え? インフィニティ・ガン「オリジン・ガントレットにしよう、ヒバナ」……まぁ、そうだね」










◇戦場———アステリア



 ヒバナのガントレットに装着された4つのオリジンストーンから、虹色の光が溢れ出す。



「私は絶対なのだーっ!」


 バチン!と異様なほどに大きな指の音。

 その音が響き渡ると同時に、私の封印が解除された。


 またやられる前にさっさとカタをつけよう……



「ぐっ!?」

「ぐぁっ!」

「かはっ……」


 もはや魔法でも発動までに時間がかかる。

 触手を高速で伸ばし、アウロンのファミリーたちの頭を貫く(・・)


 陣形が崩れた。推定次に封印スキルを使用していた奴らを倒すことに成功した、はず……



『一気にやろう』


 武器を生成。武器を生成。武器を生成。



 いつもより大きく、強く。武器を創造する。そして———



『【虚滅】』


 百の剣による嵐が巻き起こる。

 黒い斬撃の雨の中、プレイヤーたちが一瞬で切り刻まれていき……私の周囲は静かになった。




————————————————$$$$$$$

『ワレ 生きる』

『ワレ 《金》の“チカラ”得る』

『{{ゴミ捨て場}}から“収集済み”→錬金英雄の“タマシイ”』

『˚✧₊⁎❝᷀ົཽ≀ˍ̮❝᷀ົཽ⁎⁺˳✧༚』

『Now ココ,,,………。ワレの【独壇場】とカス』

————$$$$$$$————————————



 空の裂け目から黄金の滝が溢れ出し、戦況はさらに変化していく。

【クリエイター】

オリジナルズのリーダー。すごく有能。女性。

素顔?はて……

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