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Ep.58 لن يترجمه أحد، لذا سأقول ما في بالي: ما يملكه لابيس بحجم بطيخة تقريباً.

タイトルだけ思いついて思うがままに書いた回PART2

なぜ各サーバー毎に固有名詞だけ翻訳されていないかというと、それは基本的に自国のサーバーで遊んで欲しいからです。全プレイヤー集結イベントとかだとちゃんと翻訳されます。

◇中東サーバー



 サーバー間転移門が解放されたとの話を聞き、私もそこに群がる人々の一員となった。


 私の知名度もあるにはあるが、一般的にはそこまで有名でもないので……混ざっていてもそこまで問題にはならなかった。まぁ一応ちょっとした変装はしたけどね?



「さてさて、やって来ました中東サーバー……本当に人少ないね」


 今回解放されたのはアメリカ、中東、中国の3つ。私はその話を聞き、SNS上で共有されていた転移門の場所へと赴いた。そして、とある目的……言っちゃうと他属性オリジンストーンの収集のため、この中東サーバーへと訪れた。


 ここは他の場所と比べても、訪れる人間が少ない。なぜか? その理由は少し歩き回ってみればすぐに分かる。



「ん、あれは雑魚敵かな……どれどれ」


 このゲームにおいては“モンスターを注視”することでそのモンスターの詳細を確認できる。詳細って言っても名前とレベルだけだけど。



『観察:【غالدن دودة الصخر 】Lv.68』


 そして表示されたのがこれである。こんなん読めねーよ! そりゃなんとか読めそうなアメリカと中国に人気が集中するわけだ。



「だけどまぁ、ここのあたりでオリジンストーンの共鳴現象が起きてるし……翻訳アプリ使いながらなんとかするかぁ」


 あの実験の後、私たちはアメリカサーバーで色々と暴れて、そしてメガロポリスへと戻された。


 その後は少しクランメンバーの面接をして、ひとまずクランを設立。今は自由にPKをさせる感じで運用しているが、いつか彼らには仕事を与える日が来ることだろう。


 クラン設立後はオリジンストーンの実験をヒバナと2人で再開。結果分かったのは“結局全部のストーンを集めないと本領を発揮できない”ということ。


 そして、すべてのストーンが集まれば……無限の魔力とまでは行かないだろうが、簡単な願いなら何でも叶えられるスーパーアイテムが作成できるであろうことも分かった。



「まぁ作成後か一回使った後に何かしらのイベントが起きて妨害されるのは目に見えてるけどね……」


 岩石の虫をアストライアで叩き潰しながらそう呟く。この運営はそういうことやってくる……絶対に。


 だけど私はそれでもやりたい。“私は絶対なのだ……”ってやりたい。それでいいじゃないか、ゲームなんだから。



 インベントリから、火のオリジンストーンを用いて作成した装置を取り出す。


 この装置は他属性のストーンとの微弱な共鳴を読み取り、一番近くに存在するストーンの場所を割り出すことができる。



「んー……やっぱ後半エリアだからか、意外と近いか?」


 大体ここから15kmくらい……? マップ全体の広さから考えるとかなり近いだろう。



「方角的には……」


 有志による攻略サイトを確認。エリア名は【غابة الموت】……読めん。訳すと“死の森”らしい。



「日本と同じならダンジョンの中にあるはずだけど……どうなるかな」








◇ غابة الموت———アステリア



「森自体がダンジョンって感じのアレかなぁ……」


 共鳴装置がブレブレになったせいで現在地が分からない。そしてこのあたりで出てくるモンスター全員が即死攻撃を放ってくる……なぜそれを知っているかというと一回死んだからだ。初見殺しやめてね。



「ま、こういう時はこれに限る……【願いも嘆きも記憶の中に】【記せ】【綴れ】【顕現せよ】———【Obsession Chronicle】、【パーフェクトサーチ】」


 目の前に青白いコンパスのようなエフェクトが出現し、それが私の横に移動する。


 そのコンパスは私の動きに追従し、そして常に正解の道を示し続ける機能を持っていた。装置の出番終了である!



 最初の方ではこのスキルのことをバカにしていたが、じわじわと【Obsession Chronicle】は評価を上げてきている……な、なんか使用頻度高くね……? もしかしてこのスキルぶっ壊れなんじゃ……?



 その後、10分程度歩き続けた末……私は開けた場所に辿り着いた。別に雰囲気は暗いままだ。ゴールではなさそうかな?



「前は確か……人にくっついてたんだっけ。今回も同じだったり……」


 まぁその場合、男だったら殺すし美少女だったら考慮の余地ありって感じなのは変わらないけど……


 多分そうはならないだろう、私は目の前の大樹を見上げながらそう考えた。



「この木のてっぺんに埋め込まれてるな……」


 埋まっているのはオレンジ色の石。おそらく土のオリジンストーンだ。



 前のピラミッドではストーンの元に辿り着くまでが大変で、入手自体にはそこまで手こずらなかった……いや、正規ルートだとあの男を護衛しながら地上に連れて行くだろうから……本来は大変だったのか?

 まぁどちらにせよ、とりあえず回収するだけならそこまで手こずらないはずだ。


 本来このゲームではモノリスの場所まで辿り着かないと転移できないが、転移魔法を使えるのなら話は別だ。さっさとストーンを取って帰ろうねぇ!



「っと……」


 大楯を生成、それに乗って上空へと浮かび上がる。


 黒い葉っぱが風で揺れているのがよく見える。別に黒いだけで普通の葉っぱと何も変わらないっていうのはちょっと悲しいけどね……



「んー……手で抉り出せばいいや。〔超過(イクシード)・エンチャント・パワー〕」


 【攻撃】のステータスは単なる火力だけでなく……いわゆる“筋力”にも影響を与える。これで私は木に指をめり込ませ、そして強引にストーンを入手する。



「よし、じゃあ帰ろう。【リターン】」



 私の姿は、すぐにそこから消えた。








◇神蘇国エル・レイヴィア



「ただいまー」

「おかえりー」

『あら、思っていたよりも早いお帰りね?』


 まぁそんなに手こずる理由ないしね。



「で? ユキ、例のモノは取れたのかい?」

「そりゃもちろん。はいこれ、土のオリジンストーンです」

「おー……拍手とかした方がいい?」

「崇めてくれた方が嬉しいかな」

「あっそう……さて、思ったより早かったからもう一個頼もうかな?」


 私の要望は無視するの?



「金積んでくれたら崇めるよ」

「ほい」


 私は2000万ゴルをヒバナに譲渡した。



「ははーっ……これでいい?」

「ショボくない?」

「2000万ぽっちじゃあ……ねぇ?」


 こいつ大金貰ってから調子乗り出したぞ……まぁいいや、もう面倒だし。



「で? 次のストーンはどこに?」

「んーとね、アメリカサーバーの空島にあるっぽいね」

「……空島?」


 結局行き方が判明していないあの空島?



「んーや、アメリカではもう発見されてるね。なんでもそれ専用の装置があるらしいよ」

「へぇ……なるほど、じゃあそれメッセージで送っといてよ。先にアメリカの方行ってくるからさ」

「り〜」


 さて、それじゃあアメリカサーバーにれっつらごー。


Season 3後半開始!

よければ下の方から★★★★★をいただけると嬉しいです。作者が本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に喜びます。

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