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Ep.124 THE END VIII

◇衝撃の真実が明かされる……!?

◇12年前———魔人の住む街、ルーメンエルド




「それ何?」

「これ? 夢島アカリって人が作ったゲーム。吸血鬼題材にしてるって聞いたからやってみたんだけど、まぁこれが結構面白くてさぁ……」


 “=Nospire”というタイトルのこのゲームは、まぁ簡単に言えば“イコル・ノスパイア”という吸血鬼がラスボスのローグライクだ。


 それに結構面白いストーリーもついてくる。ビターエンドだけど……



「ねぇねぇアステリア兄ちゃん、それやらせてよ」

「あ? やだよ。というか私はダウナーお姉さんだっつってんだろ」

「だからどこのミームなのそれ……日本?」


 クソガキが……

 お前マジでそろそろ出禁にするぞ。そもそも勝手に私ん家に入ってくるんじゃない! せめて招待されてからにしろ!


 あとダウナーお姉さんはミームなんかではない。もっと普遍的な概念だ。



「意味分かんないよ……あれ? そのサイト何?」

「これ? これは夢島アカリが立ち上げた会社のホームページだよ。今は次の作品……“星斬りの物語”の宣伝中だね」

「うわ。なんかこの画像のキャラ、アステリア兄ちゃんに似てて変な感じする」

「おい、だからお姉さんだって言ってるだろうが。話を聞いていないのかな? だいたいキミは勝手に人の部屋まで侵入して……おい、聞いてるのか。おい……あっ待て逃げるな!」







◇中央国 セントリア



 ……ラピスの血を吸って気分が変になったからなのか、随分と昔のことを思い出した。



「ここはわたしに……任せて。【根源解放】」


 ラピスの首元、手首、足首から肉の鎖が無数に這い出て、その身体をぐるりと覆っていく。


 やがてそれはさらに膨張し、その隙間からは謎の粘液にまみれた、黒く巨大な羽がみちみちと溢れ出し、周囲の空気を重苦しい圧力で塗りつぶしていく。



 彼女の本体は肉の鎖に覆われ、もはや見ることも叶わない。


 かわりに鎖たちが模様を構成していき、やがて悍ましい一つ目の笑顔のような紋様が表面に浮かび上がる。


 そこから漏れるのはもはや彼女の声ではなく、肉が裂け、骨が軋み、強引に作り変えられる異形の音だった。



 そして、次の瞬間———膨れ上がった肉塊が内側から爆ぜた。


 背中から突き出したのは、六対、計十二枚の巨大な漆黒の翼。


 それは鳥の羽などではなく、濡れたような光沢を放つ無数の眼球がびっしりと埋め込まれた肉の膜だった。

 それら全ての瞳が血走った視線を周囲へ撒き散らし、狂ったように瞬きを繰り返す。



 そして、最後に彼女の頭上に機械の輪が浮かび上がり……



『おぉぉぉぉ……あぁぁぁぁ……』



—————————————————————

『アノマリー・アセンション!!』

『【“淵月隷徒、淵月堕隷大天使”LapiS.Lazuli】Lv.2010』

『“⬛︎⬛︎”⬛︎⬛︎⬛︎。』

—————————————————————


 天使は、真の姿で顕現した。



『あぉぉぉ……ぉぁぁぁ、ぁ……』

『あはっ、いいね……ここは任せたよ、ラピス』

『おおぉぉぉぉ……ああぁぁぁ!!!!』


 周囲に無数の光陣が展開され、そこから小さな……しかし醜悪な羽付きの化け物が召喚されていく。

 まぁここは任せても問題ないだろう。



 羽を広げ……そして空へと跳躍する。


 もはや周囲に脅威は存在しない。復帰するにしても、あと10秒程度は必要だろう。


 それだけあれば充分だ。



 暴れ回るラピスを横目に、私はセントリア城の頂上へと飛翔し———そこで急停止する。



『さぁ、やろう!』



 アーマーに装着された7つのストーンの力を引き出し……その本領を発揮させる。


 1週間に一度だけ発動できる、オリジンストーンの特殊スキル……【ドリーミー・ショック】は、限定された範囲内(世界滅亡とかは無理)で任意の『現象』を引き起こすことができる。


 そして、それには本来私たちプレイヤーが起こすことのできない事象も含まれている。


 例えば……絶対に壊せないはずの(地盤)を壊す、とか。



 私の身体を虹色の輝きが包み、そして———光の柱となって下方へと突き抜けた。


 セントリア城の中庭を中心として、半径50mはあろうかという大穴が、突如としてそこに現れる。



—————————————————————

『魔王が最奥への道を開いた。』

『侵攻度:50%』

『???が防衛戦に参加!』

『???が防衛戦に参加!』

『???が防衛戦に参加!』

『力の簒奪を阻止せよ!』

『防衛戦に参加しているキャラクター全員に【英雄補正】が1付与された。』

—————————————————————



『止められるものなら止めてみるがいいさ!!』


 両手を横へと大きく伸ばし、そのまま後ろへと倒れ込む。


 私は仰向けに、大の字で大穴へと飛び込んだ。










◇セントリアのオリジンホール———アステリア




『おや、お客さんかな?』

『俺がぶっ殺してやるぜーっ!』

『うおおおおおお!!』



 私が飛び込んだのを追うかのように、上から何匹か巨大な化け物……そして数十人の人影が飛び込んできた。


 まぁいくらラピスでも止めきれないものはある。それに……目的地に辿り着くまで暇だったし、丁度いい。



『【ルミナシス・シンセサイズ】』


 【神聖鎌 ルミナシス】の能力……あの神聖剣(魔剣)はNPCをいじめる能力がメインだったが、こちらは違う。


 ルミナシスの持つ固有の力は『ダメージを連鎖させる』というもの。まぁもちろんその他にも色々効果はあるけど、メインはこれだ。



『あはっ……【デスサイズ】』


 上へと向けて振り抜いた、黒い魔力を纏った鎌の一撃。

 それは1体の化け物を真っ二つに切断し、そして———



『んなっ』

『ぎょえっ』

『な、なんで俺もぐぁっ』

『キョェーッ!?』


 切り裂かれた化け物の肉体から、青い線が他の化け物や人へと引かれて———その線上にいた者たちも、全員真っ二つに切断された。



 何人か残ったけど……まぁそろそろ底まで辿り着きそうだし、無視でいいや。



 私は下へと向き直り、下へと飛翔する。


 そして、底の景色が見えて———















◇R・C起源世界管理基地———仮想庭園エリア




—————————————————————

『到達。』

『侵攻度:90%』

『R・C特殊部隊が防衛戦に参加!』

『R・C戦闘部隊が防衛戦に参加!』

『R・C職員たちが防衛戦に参加!』

『“聖女”システムが防衛戦に参加!』

—————————————————————



『よっ……と』



 すたり、と地面に着地。上から降ってきてる奴らは……まだ追いつけないだろう。羽持ってる奴はいなかったはず。



『さて……お出迎えかなぁ?』


 降り立ったのは意外にも小綺麗な庭園…..のような場所。

 足元には瓦礫やら岩の破片やらが落ちている。私のせいで汚しちゃったみたいですねぇ。



 そして———周囲にはリアルでも何度か見たような、特殊部隊っぽい方々が何匹も。



『撃て!』

『あはっ♡ そんなのでを止められるなんて……思わないで欲しいなぁ♡』


 私の身体から放たれた瘴気によって、こちらへと銃を向けていた隊員たち全員が消滅し———そして、誰もいなくなった。



『さぁ、探索開始〜♪』

【ラピス】

※メインヒロイン


【アステリア】

元々感極まったアステリアが突然ラピスをなぶり殺す展開だったんですけど、あまりにも理解されなそうだったのでナシになりました

というか本当に最近キショすぎるかもしれない

これ大丈夫なのか……?

人離れてないか……?

多分まだ加速するけども。


【アステリア=ルーメンエルド】

なんと雪宮ユキは本名じゃないんですねぇ!!

こんな変な名前の奴いるわけないだろ!!!

え? 哀華竜宮庭 狂夜……?


【魔人の街、ルーメンエルド】

ファンタジーによる現実の侵食が深刻になってきた。

吸血鬼と悪魔とその他大勢が住んでるぞ!

わぁ!


【勇者】

世界の守護者(ワールドガーディアン)であり、英雄でもある。

その魂が悪に染まれば、容易く反転してしまう。


【勇者・反天】

現在のラピスの職業。

反転しようと、その力は揺るがず……守護者であり、英雄である。


【無の地盤】

普通じゃ壊せない。アステリアでも無理。

しかしオリジンストーンの【ドリーミー・ショック】ならぶっ壊せる。


【ドリーミー・ショック】

小規模なことならなんでも出来る。大規模なのは全然無理です。7個でも数が足りない。あと直接的なことはかなりリソースが持ってかれるので、間接的にやった方がいい(例:対象を直接殺すのはめちゃくちゃエネルギーを使うが、凄まじく強い攻撃を放つのはあんまりエネルギーを使わない)



【小話】

序盤をちょっと見返してたんですが、普通に矛盾いっぱいあってウケました。

ラピスの性格明らかに変わってたのとか、日本サーバーがアーイン大陸って名前だったりとか……

どこかのタイミングでしっかり読み返そうかな。面倒だな……

でもアステリアの現実関連で矛盾出てそうなんだよな……

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