Ep.108 S=CTK(強さ=課金額×プレイ時間×プレイスキル)
夢島アカリはゲームに対してかなり真摯に向き合っているが、それはそれとして普通に超邪悪なのです。
課金システムまわりがヤバイのは、ポンコツだからとかじゃなくて普通に金持ちに嫌がらせするためなのです。
このゲームの課金システムについて説明しよう。
基本的にほとんどのプレイヤーが購入しているのはこれ、【オリジンズ・ウォー・バトルパス】
バトルパスは各シーズン毎に1900円(微妙に高い)で購入できる。
私は勿論デラックスエディションで購入済み。(2万9000円。足元見過ぎ)
ちなみにサービス開始時点から今に至るまで、シーズンは1のまま変わっていない。なんからいつシーズン1が終わるのかも書いてない。なんで?
アウトロー・パスは結局発売されず……残るのはショップタブから購入できる経験値増加、ゴル増加、ドロップ増加などの消費アイテムや装備。
ここで買える装備は序盤なら強い程度で、サービス開始から1週間程度で追加された。
くじ引き券も買えたりするが、それにも限度が設定されている。
そして、最後……ちびモン工場と同時にしれっと追加された悪魔のシステム———
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プレミアム・オリジン・ルートボックス
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《説明》
プレミアム・オリジン・ルートボックスは、有料で入手できるルートボックスです。ゲーム内で使用できる各種アイテム、装備、スキルなどをランダムで獲得できます。
《概要》
▷購入方法
・単発:300アカリスタル(課金通貨)
・10連:2990アカリスタル
・100連:29900アカリスタル
▷仕様
・本ルートボックスは「恒常」「期間限定」「コラボ限定」に分類されます。恒常は常時購入可能です。期間限定・コラボ限定は提供期間終了後に購入できません。
・各カテゴリの排出ラインナップは、ゲーム内のお知らせおよびルートボックス画面でご確認ください。
・排出されるアイテムのレアリティは☆1〜☆10の10段階で構成されています。
▷排出仕様
・各アイテムの排出確率は、対象ルートボックスの説明欄に表示されます。
・すべてのルートボックスにおいて、一定回数購入してもピックアップ対象が入手できなかった場合は、救済措置(ピックアップの自動適用等)が発生します。具体的な適用条件は各ルートボックスの説明欄にてご確認ください。
《注意事項》
・期間限定・コラボ限定アイテムの入手方法や提供期間は予告なく変更されることがあります。
・本機能に関するお問い合わせや不具合の報告は、サポート窓口までご連絡ください。
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そう、ガチャである。
「課金するものがない、という声に応えて作られたのがこれって……客を奴隷としか思ってないでしょこれ」
100連割引とか本当にヤバイだろこれ、見たことないよ。
しかも割引率が渋すぎる……!
これ普通のガチャとおんなじだろって言う人もいるだろうけどね、この“アカリスタル”ってやつ1個で10円分くらいの価値だからね。
“10連”で“3万円”だからね。
しかも、排出アイテムは“強さ”にしか直結しない。
「美少女キャラが出てこないガチャとか犯罪でしょ。ただでさえ値段設定頭おかしいのに……」
このゲーム、課金効率が悪すぎる……!
「でも回しちゃう」
私の金銭感覚は既に“NEXUS”で破壊済みだ。でもあのゲームより酷いな、これ……とか思ってるうちに10連ガチャを回す。
「ゴミ、武器、スキル、スキル、武器、服、ゴミ、ゴミ、ゴミ、ゴミ……」
いや、今更【経験の珠“24Hour”】貰ってもさぁ……というかこんなガチャ回すのヤバイ奴しかいないのにこんな……こ、こんな露骨なハズレ枠を……お、おぉぉ……
「……ヤバイね、これ本当に虚しすぎて回したくないわ」
「……提案しといてなんだけど、流石にこれ終わりすぎてるからやらないでもいいよ」
青ざめた顔のアチコチが私にそう告げる。まぁ、ここで退いても……退いても……
「負けた気がする」
「???」
「いや、だから……ここで退いたら負けた気がするんだ」
「ちょ、ちょっと待ちなよアステリアちゃん!? きみ、頭変になっちゃってない!?」
「大丈夫、冷静だから」
ピックアップされてる武器は要らないけど、排出されるそんなに強くないスキルも分解すればポイントになるから……これ使えばマトモなパッシブスキル増やせるからぁ……!!
「おーい、ラピス! この子止めよう!! 目が……目がおかしいことになってる!!」
「ふふふ……ふふ、ふ……いや、ちょっと……ふ、ふふふふ……」
「いや私たちの彼が1000万円ドブに捨てようとしてるんだけど!? 普通止めないかなぁ!?」
「え……? でも、ユキちゃんにそれやらせたのはアチコチちゃんじゃ……」
「そ、それはそうだけどさぁ! もっとこう……思いやり的なの無いワケ!?」
きょとん、とした表情を浮かべるラピス。
『お前は何を言ってるんだ?』とでも言いたげな顔だった。
「いや、ユキちゃんお金持ちでしょ……なにか、問題……ある……?」
「……アステリアちゃん、総資産いくら?」
「貰った分すぐ使ってるから実はそんなに無いよ。まぁ普通に生活するには困らないけど」
「ダメじゃん!?!?」
多分要求したらもっと貰えるだろうけど、あんまりそれやりたくないし……
「まぁまぁ、この1000万円は臨時ボーナス的なものだと思って……あそーれっ!!」
一気に100連。結果も見ずにさらに100連。脳内で流れる演出を飛ばしてさらに100連。
「あははははははは!!!」
「うわぁ……ヤバイよ狂夜ちゃん。アステリアちゃんが酔ってる時みたいなテンションになってる……」
「うーん、私はユキくんの酔ってるところ見たことないからよく分からないな……今度その話聞かせてよ」
「いや、まぁそれはいいけど……」
「うははは!ゴミしか出ないよこれ! 見てみてヒバナ!【経験の珠“24Hour”】700個もある!」
「わぁ凄い!アタシ実はまだ100レベル到達してないから貰っていい?」
「いいよ!!!」
「やったぁ」
私はまだまだガチャを回し続けた。しかし、そんな時間はすぐに終わり……最初から数えて5分程度で、購入しておいたアカリスタルがすべて尽きた。
「あはははは!は、は……はぁ……」
おい、今ので1000万円が消えたぞ。なんだこれ?
ひとまず入手したスキルは一通り目を通して……不要な物は分解。得たポイントを使って【干渉力】が高まるパッシブスキルを生成していく。
「増えたスキルの数は……211個。まぁ、意外に効率が良い…………訳ないだろクソがぁっ!!! 死ねや夢島アカリッ!!!」
私は有り余る怒りをすべて文字に書き出し、運営のメールアドレスに送信した。
「……え、自分から課金したよね?」
そこのヒバナちゃん、黙りなさい。
特にガチャから最強美少女ロボが出てきて無双!とかはない。誰が回すんだこれ……
でもまぁこれに1000万円突っ込んだのは自己責任だぁね。彼は頭がおかしくなってたんだ。
あ、よければ下の方から☆☆☆☆☆してくれると嬉しいです。




