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152/153

152.別れ



 カタクナさまの許可もあり、聖剣グラディオンを手に入れた。

 2本の聖剣、そしてガンコジーさんたちドワーフの職人を、私はカイ・パゴスで手に入れたことになる。


 カイ・パゴス港町にて。


「かえっちまうのかよぉ~……」


 寂しそうに、カタクナさまが言う。


「ずっとここにいていいんだぜ? うちと一緒に幸せな家庭を……」

「残念ですが、私にも家族がおりますゆえ」


「そ、っか……そうだよな。うん……! またいつか遊びにきてくれよなっ!」


 カタクナさまが目に涙を浮かべている。

 ネログーマからここまでは、かなり離れてるから。

 

 もう二度と会えないと思っているのだろう。

 天王剣を発動。

 ずばん!


「へ?」

「はい、これでネログーマとカイ・パゴスの間に、門を開きました。これでいつでも遊びに来れますよ」


 ぽかーん……としてるカタクナさま。

 おや、どうしたのだろうか。


「おっさんよぉ~……」


 はぁ、と古竜があきれたようにため息をつく。


「ムードぶち壊しだぜ」

「? どういうことですか?」

「カタクナ女王はよぉ、浸ってたんだよ」

「浸る? 水にですか?」


 はぁ~~~~と古竜がため息をつく。


「おっさんは本当に、なんつーか……剣術の腕が極まってる代償に、人として、男として大事な感情が欠落してるかんじよな」

「なんだか失礼ですね」


 さて。

 カタクナさまの元へ行き、私は笑いかける。

「いつでも遊びにきてください」

「お、おう! すぐいく! 遊びにいくからな!」


 ぶんぶんぶん! とカタクナさまが手を振る。

 私はドワーフさん達と一緒に門をくぐるのだった。


「おっさんがいると別れが別れじゃあなくなるから、なんつーか、別れが盛りあがらねーな」

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― 新着の感想 ―
言い方はアレですが古龍に同意します
>「おっさんがいると別れが別れじゃあなくなるから、なんつーか、別れが盛りあがらねーな」 それはそう。 ただ予め再会の手段があることを教えておけば多少はね?
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