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144/153

144.呪い、解除



 私は魔神を討伐した。

 少し休んで、王城へと戻る。


 氷の柱には、このドワーフ国の女王カタクナ様が封印されている。


「おいおいどうなってんだ? 氷鬼はおっさんが倒したじゃあねえか! なんでまだ封印されてるんだよ!」


 私の両隣には古竜とミブロが居る。

 古竜がいうとおり、カタクナ様が凍ったママなのはオカシイ。


『ひゃははは! 無駄だぁ……!』


 半透明の氷鬼が、私の前に現れる。


「あ、てめ! 死んだんじゃなかったのかよ?」

『へ! 逝くまえに良いことを教えてやろうっておもってな!』


「良いことだと……?」

『おれはこの国に呪いをかけた! おれが発生させた氷は、決して溶けない、という呪いをな!』


「な!?」


 なるほど……。

 この国全体は今、氷鬼のもたらした氷雪により覆われている。


『おれの死後、強まる呪いによって、この国は二度と日がおかげめえ、氷付けの国になっちまってえことだよ! ひゃはっはあ! ざまあみやがれぇ!』


 すると古竜が、哀れなるものを見る目を、氷鬼の魂に向ける。


『なんだその哀れみの目は!』

「いや……なんか可哀想だなって思ってよ」


『ああ!? どういうことだ!?』


 古竜は私に目を向ける。

 彼女は本当によくわかってるな、私のことを。


 私は聖剣ファルシオンを引き抜く。


『剣で何ができるんだっていうんだよ!?』

「馬鹿だなぁ。あんた、何見てきたわけ? あのおっさんはよぉ……」


 私は聖剣に切っ先を、カタクナ様を包む氷の柱に突きつける。

 ずずずうう……と禁術闘気レクス・オーラを一気に流し込む。


 パッキィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!


『なにぃいいいい!? ば、馬鹿なぁ!? おれの永久凍土の呪いが、溶けただとぉおおおおおおおおおおお!?』


 倒れそうになるカタクナ様を、私は正面から抱きしめる。

 脈を確かめる。よし。無事ですね。


『そんな……なんだあいつ……?』

「見てわかるだろ? バケモノだよ、バケモノ」

『そんな……く、くそぉお……』


 さて……と。

 私はファルを片手に、悪しき魂のもとへむかう。


『ひぃ!』

「あの世で己の行いを後悔なさい」

『ちょ、ま!』


 ずばんっ!

 私は悪しき魂となった氷鬼を切り払った。

 あとには何ものこらなかった。


「氷鬼! てめえは確かに強かった……が! 残念! 相手が悪かったな! がっはっはー!」


「……なぜ貴様が得意げなのだ、三下雑魚トカゲ」


 なんにせよ、こうしてドワーフ国カイ・パゴスでの事件を解決したのだった。

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