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泣くだけ泣いて、彼の事はもう忘れます。

作者: 七瀬







私は、泣くだけ泣いて彼の事はもう忘れようと思います。

彼はもうこの世には居ない!

死んじゃったから。

私は本当に彼が大好きだった。

彼の私を見つめる眼差しや笑った顔、たまに子供みたいにはしゃいだり

泣きたいのを我慢する姿、全部ぜんぶ大好きだった。

でも彼はもう居ないの!




彼は交通事故に巻き込まれてしまった。

普通に横断歩道を歩いていて、ブレーキとアクセルを踏み間違った老人が

運転する車に轢き殺される。

何も悪い事をしてなくても、人は死ぬものなの?

彼は私から見たら、“人を傷つけるような人じゃない!”

誰にでも優しく親身に接してくれる男性ひとだった。

そんな彼が何故? 交通事故に巻き込まれなくてはいけなかったのか?

彼を引いた老人は、もともと発作がある80歳を過ぎた男性だった。

そんな男性が何故? 車を運転しているのか?

しかも最近よくある、“ブレーキとアクセルの踏み間違え。”

老人はブレーキを一度も踏むことなく、アクセル全開で彼を轢き殺したのだ!

彼は即死。

頭を地面に強く叩きつけられそのまま亡くなった。

車を運転していた老人は、掠り傷で済んだらしい。

車はかなりの衝撃で、そのまま廃車になったらしいわ。




・・・もう彼は戻ってこない!

老人は警察に連れて行かれ、刑務所に入る事になったのだが、

高齢のため、“死刑でもなく終身刑でもない!”

数年で刑務所を出る事になると思う。

それが今の法律なのだ!

人を轢き殺しても、大きな罪にはならない。

彼は死んだのに、この老人は少しの刑でまた普通の生活をはじめるのよ。

私の大事な男性ひとを勝手に奪っておいて、のうのうと普通の生活

を始めるというのか?

“許せない”を通り越して呆れてしまった。





私は本当に、泣くだけ泣いて、彼の事はもう忘れた方がいいのかな?

まだ、どうしていいのか分からないの!

今の私には、正しい判断ができないでいる。

せめて! 彼を轢いた老人が【死刑】なら私の心は少しは救われた

のかもしれない!

でも実際は、数年で刑務所を出て来れるのよ。

彼はもう二度と私のところには戻ってこない!

やるせない気持ちで私は心がいっぱいになったわ。

この気持ちを何処へ向けたらいいのか?





・・・ただ彼との思い出を私は思い返していた。

彼の言った言葉! 

“人生は不公正に出来ている、でもその不公平も楽しく

変える事が出来るのも自分だけなんだよ。”



彼はいつも前向きで、悪い事も嫌な事もポジティブにいつも変換

していた。

だから私もそう想えるようにしようと今は努力している。

彼の想いを、想い出を、私の中だけでも生き続けられるように、、、。

私はやっぱり、泣くだけ泣いて、彼の事はもう忘れます。





新しい私に代わって、彼との思い出は心の奥にしまい込もうと思うの。

これが! 彼の為になると思うから!

“私が彼を心から愛した証になると思うから!”


・・・そう、私はそう信じている。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 痛くて辛いけれど……どうか幸せになれますように!!
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