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第49話 救われた妹

「嘘……。全然苦しくない! 本当に苦しくないんだよ!」


 痛みから解放された身体を確認するように、ベッドから跳び起きて部屋の中を駆けまわる。


「クルル……。本当に、本当に平気なのか? 無理しなくていいぞ?」

「今度ばかりは無理は一つもしてないよ。嘘みたい……」


 喜びに満ちていたクルルちゃんの顔からボロボロと涙が溢れる。消えない痛みと苦しみ、いつ死ぬかも分からない恐怖から解放されたんだ。

 二人の姉妹は喜びも悲しみも全てを分かち合うように互いに力強く抱き合う。


「良かった。これも全部、ロウが教えてくれたお陰だよ」

「へっ。気にすんな。たまたま、俺は治る病気だって知ってただけだ。魔物を倒したのはお前だ」

「でも、そのために魔法を渡したりしてくれたじゃないか」

「そうだっけか?」


 褒められるのが照れ臭いのか、ロウは「けっ、俺はもう帰るぜ」


 部屋から出て行くのであった。

 素直じゃないんだからさ。


 ガチャリ。


 扉が閉じた音が聞こえたのか、アディさんがクルルさんから離れた。


「全てユライ君のお陰だ!」


 アディさんは感動をそのままに僕に抱き着いてきた。


「ちょ、ちょっと妹さんも見てますよ?」

「大丈夫。妹も同じ気持ちだ。そうだろ? クルル?」

「うん。でも二人を邪魔しちゃ悪いから、私はここで見てるよ。お姉ちゃん、良かったね!」

「良かったって、当たり前だろ!」


 コセさんとクルルちゃんが顔を見合して笑う。本当の笑顔が屋敷に戻った気がした。


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