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ヘンテコな文字が書かれた紙が快の部屋に荷物を運びこんでいた。そのまま快の着替えをクローゼットや引き出し棚にしまいベッドメイクも同時に済ませていた。そんな作業を眺めながら明花様と話す。
「一緒にお風呂気持ちよかったわね~。」
そう、あろうことか彼女と風呂に入ってしまったのだ。勿論大事なところは式神が張り付いて隠していたがどう考えても興味津々に見られていたので快の下半身を隠す式神が耐えきれず膨らんでいたのはバレバレだろう。早く寝ないと理性が持たなそうだ。
「あ、準備出来たみたい。それじゃ今日はこっちで一緒に、、」
「明花さん?流石にちょっとステップを進むのが早過ぎませんか?初日から一緒に寝るのは、、もうちょっとゆっくり進めていきましょう」
「あら?恋人とは一緒にお風呂に入って一緒に寝るってお母さまに教わったのだけれど、そう初日からすることじゃないのね、学んだわ。そうよね貴方も恥ずかしいものね。私が焦ったわ、ごめんなさい。」
「い、いえ。ただお互い心の準備が必要というか、、」
「そうかしら?なら準備が出来たら教えて頂戴。私はいつでも待ってるから」
そういって彼女はドアを閉めて自分の部屋へ向かった。大きく深呼吸をする。生きた心地がまだしてないというか桜皇様に謝らせてしまったが、これ大丈夫か?明日には牢の中か切腹でもさせられないか?
そんな事を考えているうちに寝落ちしてしまい次の日の朝のようだ。部屋を出てリビングへ向かうと一人分だけ食事が用意されていた。書置きがある。
「快へ
私は朝の神事があるから7時まで外しているわ。もし起きてお腹が空いていたら先に食べてていいから。戻ったら老師のこと説明するわね。」
とあった。朝食の上には式神が見えない壁のようなものに張り付いており電子レンジのように温めてくれているようだ。暫くして明花様が戻ってきた。仰々しい和装を脱ぎ捨ててタンクトップとショートパンツのラフな格好になる。和装は式神が浮きながら奥へ持っていった。
「疲れたー、お腹減ったー。おはよう快。待っててくれたのね。それじゃ食べながら説明しましょうか」
今回はお休みさせていただきます。