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三回戦目はフィールドは草原、相手は先ほど強そうと感じた和装の少女だ。
お互いのスタート地点は近く僅か15メートル程だ。そして間近に彼女を見たことで気付きがあった。それは彼女が強いというより先ほどプレッシャーを感じた元は彼女が構えている長刀だ。かなりの業物だ。だが武器の性能に彼女の実力がまるで追い付いていない。これではまるで、、
彼女と目が合うとクリプトで強化した脚で一気に間合いまで距離を詰めてくる。2m、これは長刀が一方的に刀を持った相手を攻撃できる最強の間合いだ。向こうはこの距離を保っていればまず負けることは無い。そして一瞬にしてその2mの間合いまで詰められた快は防戦を強いられる、余程の業物相手に量産品の刀では打ち勝てる訳もなく一合一合打ち合う度に刃こぼれが目立っていく。
「その長刀余程の業物だな」
「あら?今更気付いて怖気づいたのかしら?戦国時代に千を超える首を刎ねた至高の逸品よ」
「いや気になったんだ。その長刀、持ち出す時に家の人にまだ早いと止められなかったか?」
「それがどうしたっていうのよ!えぇ、止められたわ、でもこうしてここまで勝って貴方も追い詰めてるんだから負け惜しみはみっともないわよ」
「家の人の言う事は聞くべきだな」
快は量産品の刀をバックステップしながら投げつけ距離を取り仕切り直す。赤雷刀と小さく呟くと手から赤い雷を生じ刀の形にする。
「断つは巌、斬るは雲上、轟くは、爪牙咆哮、破るもの無し。北居流・奥義、巌斬轟爪破」
快は赤い雷の刀を一閃縦に振る。一方で和装の少女は長刀の刃を向け飛んでくるであろう斬撃を受け止めようとするが長刀の刃は見事真ん中で折れてしまった。
少女は嘘と言わんばかりに折れた長刀に唖然としていた。だが間を置かずに彼女を更に驚かせる出来事が起きる。長刀から黒い煙のようなものがもくもくと立ち上り次第に蜘蛛のような形を成していったのだ。




