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当選者昴君は刺客に17.5億円を狙われています  作者: もやっしー
第1章 成功者昴君は宝くじで17.5億円を当てました
2/2

ごく普通のサラリーマンの昴君。宝くじで17.5億円当たりました。

前回では昴君宝くじ初体験でした!

・・・一週間後


 「あー疲れたあああ」


 大量すぎる仕事の処理を全て済ませ家に帰った昴はアパートの一室で深いため息を吐いていた。

 時刻は午後11:50分、そろそろ一日が終わるという時間だった。


 「このまんまこの先の人生もこんな感じなのかなぁ。。」


 今日は会議もあり、今日中に済ませて来いという仕事を上司に無茶ぶられ体も心もボロボロになっていた。


 「何か忘れているような。。。」


 そういいながら昴はきていた上着を脱ぎ、ふとポケットに手を突っ込んだ。


 「あっ!忘れてたぁ。そういえば買ったんだったなぁ宝くじ」


 この一週間仕事ずくしで完璧に一週間前に買った宝くじの存在を忘れていた。


 「抽選日いつだっけ。。あっ今日じゃん」


 昴はしまってあったノートpcを開き宝くじのサイトを開く

 


 「【キャリーオーバー発生中!一等1750000000円!】」


 

 サイトを開くとそこにはでかでかと文字が書かれていた。

 なんと一等をあてると17.5億円もらえるらしい。

 

 「うわっ17.5億円か。。俺の生涯年収速攻で越えるじゃん・・」


 「まあ当たるわけないけど。。」


 独り言をつぶやきながら今回の宝くじの結果がのっているところを開く。


 「今回は639回か、639回、、、あっあったこれか。」


 画面には宝くじの当選金額が表示されている。


 「【一等 17.5億円】」

 「【二等 5000万円】」

 「【三等 200万円】」

 「【四等 10万円】」

 「【五等 5000円】」

 「【六等 300円】」


 一等と二等の差がすごいが二等でも5000万円ある。


 「当選番号は、、あったこれか」


 画面には2桁づつ14個数字が書いてある。



 「【11 09 12 12 25 15 21】」



 一等はすべての桁が合わないといけない。

 昴は自分の買った5枚の宝くじを並べてみる。

 

 「まず六等が下一桁があってないといけないのか」


 下一桁は”1”だ。

 

 「うわっ一枚しか当たってないじゃん。。六等か。」


 「一応五等も見とくか」


 「あれっ”21”。。おっ六等だと思ったけど五等も当たってるじゃん。」


 昴はやったー!5等だ5000円だ。と思っていた時だった。


 「えっ。。。」

 「えっ。。。」

 「えっ。。。」

 「えっ。。。」

 「えっ。。。」

 「・・・・・」

 

 昴は自分の持っている宝くじの数字を全て見てみると動揺する。

 だってどう見ても画面に映し出されている数字と同じなのだから。

 昴の持っている宝くじの番号は【11 09 12 12 25 15 21】。


 「えっいやっそ、そんなはず。。」


 自分に聞こえるような大きさの声で読み上げてみる。


 「自分の持っている宝くじの番号は、11 09 12 12 25 15 21。」


 「画面に映し出されている番号は、11 09 12 12 25 15 21。」

 

 「自分の持っている宝くじの番号は、、11 09 12 12 25 15 21。」


 「画面に映し出されている番号は、、11 09 12 12 25 15 21。」


 「自分の持っている宝くじの番号は、、、11 09 12 12 25 15 21。」


 「画面に映し出されている番号は、、、11 09 12 12 25 15 21。」


 「・・・・・」


 「11 09 12 12 25 15 21。。」


 「11 09 12 12 25 15 21。。。」


 「はえっ嘘だぁ」


 「いやだってそんなはず。。」


 何度読んでも画面に映し出されている数字と自分の持っている宝くじの数字は同じだ、、

 昴は当たったのだ。

 一等が当たったのだ。

 人生の運を使い果たしたのだ。


 「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」


 「あたった。。俺あったんだ。。」


 「俺は当たったぞおおおおおおおおおおおおおお!」


 「ヒャッハー17億円まじか17億円、えっ本当だよね嘘じゃないよねこれ誰かのどっきりとかそういうのじゃないよね?モニタリングじゃないよね?」


 「トントントン」


 壁が横からたたかれる音がした。


 「あのーもう少し静かにしてもらえますか?」


 隣の住人の佐藤さんだ。

 あまりの驚きに普段の静かさを失い深夜0時過ぎに思いっきり叫んだのだ。


 「あはあはアハハハハ、わっかっりっまっしったああああああ」


 もはやすでに自我を失っている昴にそんな言葉が通じるはずがない。

 その後うるさすぎたため隣の佐藤さんが訪問してくるまで叫び続けていたのであった。


 「ふう、落ち着け俺落ち着け俺落ち着け俺。」


 なんとか自分を落ち着かせようとする。

 心臓の鼓動がいつもの100倍以上のリズムを刻んでいる。


 「俺は、17億円あてたんだ。そうだ17億円だ。何を買おう。」


 「一気に高いものを買ってもすぐに使い切って大変なことになるだけだし。。とりあえず一軒家を一括で買って一台高級車を一括払いで買うか。残ったお金は余生のために残しておこう。」

  

 「あと当たったことは誰にも言わないでおこう。さすがにこれを他人に言うと命を狙われるかもしれないからな。」


 「あっでも一応親にだけは言っておくか。これでボロアパート暮らしも終わりだ!」


 電話を取り昴は母親に電話をかける。


 「プルルルルプルルルルプルルルル」

 

 「あら、昴じゃない。そっちから電話かけてくるのも珍しいね。何かあった?」


 そう通った声で言ってくる相手は昴の母親、山金 梅子だ。


 「めっちゃうれしいことあったんだって!っていうかこれからの人生でこれ以上のうれしいことはたぶんないと思う!」


 「なになになになに?彼女でもついにできた?」


 昴に彼女がいないことを母親は知っている。


 「いやそんなもんじゃないんだって!宝くじ当たったんだ!しかも一等!17億円!!!!!」


 当たったことをめいいっぱいの声の大きさで伝える。


 「うっそだぁ私はそう簡単には騙されないよぉ」


 さすがに信じられないのか母親は疑っている。


 「嘘じゃないんだって宝くじのサイト今開ける?」


 「うん、開けるよ」


 「じゃあ当たった宝くじの画像送るからそれとてらしあわせてみて。」


 どうしても昴は母親に信じてもらいたいので画像を送ることにした。


 「開いたけどキャリーオーバー発生中とか書いてあるこの宝くじ?」


 「そうそう、それおして番号と今僕が送った番号照らし合わせてみて。」


 「ええとあなたの番号が 11 09 12 12 25 15 21」


 「当選番号は 11 09 12 12 25 15 21」


 「ね?ほら当たってるでしょ?ねえねえ?」


 多分信じてもらえたと思った昴。

 今まで何も親孝行してあげることができなかった昴はこの機に母親が欲しいものを何買ってあげようと決心した。

 山金家は貧乏で母親もできるだけお金を使わない性格だった。

 昴は無理を言って大学に行くお金も出してもらった。


 「ええ、そうね。当たってるじゃない。」


 母親は驚いたのか驚いてないのかわからない声のトーンで言ってきた。

 

 「ね?17億円だよ17億円!人生の運はたぶんすべて使い切ったわ」


 「あっちょっと電話切るねちょっと今忙しいから。」


 「あっわかったー17億円入ってきたらお母さんの欲しいもの何でも買ってあげるからねー!」

 

 「ありがと」


 「プープープープー」


 電話が切れる音がした。


 「どうしたんだろう宝くじ当たったのにお母さんあまり元気さそう。。」


 「まあいっか!何買おうかなーええと受取日はどこにのってるんだろ。」


・・・人生の運をすべて使い切った・・・



 「ふふふふ、、」


 そこには不気味な笑みを浮かべた山金 梅子の姿があった。



人生の運をすべて使い切った。。。

当選番号の意味とは。。

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