[Night on Saturday]
前書きは、特に無し。
「猫さん?」
「お??久し振りじゃん。笑」
仕事帰り、コンビニ寄ったら
昔の友達の妹さんに会った。
ケンジの妹さんだ。
…びっくりした。
昨日の夜、、なんか寝れんくて
夜中にビールを飲みながら、
ふと思い出した
昔の仲間だったから。
真夜中に独りでビールしてると
どうも思考が
寂しい方に傾く様だ。
母を思い、くそ親父を思い、
妹は元気なのかと思う。
そして仕事の忙しさに
ついつい互いに放置している
友人達を思う。
ケンジってのは仲間内では
一番早く結婚した、
彼女のお腹に赤ちゃんが
出来たから。
奴は気の弱い男で
あんな奴が女を孕ませるなんて!
とか、仲間内で笑ったもんだ。
イタズラ盛りのあの頃、俺、、、
チームで頭を張ってた。
誤解しないで欲しい、
ケンカが強かった
訳じゃ無いんだ。
↑
う、残念。笑
自分でゆっちゃうけど
俺は単車の運転に
ちょっち自信が有ってね。
土曜の夜、
みんなで走ってる時に
パトカーに追われた時が
俺の出番だ。
大体パトカーが張ってる場所とか
検問なんてーのは、
いつもおんなじ場所だから
(そろそろ、パットー出て来る?)
なんて考えながら走ってると、
どこからともなく
いつの間にか
後ろに張り付かれてて。
パトカーは点トラ回して
サイレン鳴らして
マイクで止まれ止まれって。
…あれ、笑えるー。
止まる訳、無いじゃんねー? 笑
で、俺はパトカーの前で
散々、低速蛇行運転を繰り返して
仲間を全員逃がした後で
最後に、自分が逃げる。
あのドキドキ感は
ちょっと病み付き。笑
湖畔の高速コーナーを
心臓が口から
飛び出るんじゃないかってぐらい
ぶっ飛ばす。
ノーヘルだから涙ちょちょぎれ。
ミラーで何度も後ろを見る、、、
耳をつんざく自分の単車の
マフラー音…、、、
メーターの針は右下に張り付く。
転けたら死ぬ。
でも、パトカー振り切った後の
爽快感って云ったらっ!!!笑
写真とか
撮られるリスクは有るけど
ナンバー付けてないし
現行犯じゃ無いし、←?
なんたって、
戦国時代の合戦の殿軍みたいで
自己満足ってゆーか、
後からみんなにお礼言われて、
褒められて、
悪い気はしなかった、、、
…まるでヒーローさ。笑
それで、先輩達が引退した時、
頭に推されたんだ。
↑
自分でゆーけど。笑
ケンジは同い年だけど
俺を、なんとゆーか慕ってた。
何かっちゅーと
猫、猫ってね。
俺の一番、仲のいい
あいつが逝っちまった時も
随分と慰めてくれたし。
ケンジの結婚式でのスピーチは
もう、しどろもどろで、、
「新郎、ケンジ君の友人の
猫宮ですっ。
以後、お尻見て下さいっ!」
って、やっちまった。笑
ケンジの会社のおじさんが
「以後、お知りみおき下さい。」
ってゆってたから
そーゆわなきゃいかんのか?
…みたいな?
仲間達と
おじさんおばさんが大爆笑で
狙った訳じゃ無くて
マジだたから
汗がー、だくだくだたしー。笑
でもケンジのお袋さんは
ケンジの結婚式の後、
直ぐに死んじゃった。
…ガンだったんだ。
話はここから始まる。