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祈ることは・・・

5ヶ月振り、となる東方真遊結の続編です。

是非前の作品を見てからこちらを読んでいただけると物語がわかると思います。

「はぁっ・・・はぁっ・・・」

霊夢は強い。叶斗の力で操られ、上乗せされている部分もあるので、非常に強力なことこの上ない。


「もう終わりかしら?」

途切れない弾幕、気配のない動き、そして────

バシィッ!

「あっ・・・ぐうっ・・・!」

紫のお祓い棒。


「なんで・・・届かないんだ!鎖達(ジャミング)!」

遊佐の放った鎖は虚しく空を切り、鎖同士がぶつかり、ガチンという金属音を放つ。


「遅い。遅すぎるわ。所詮その程度。あなたはここまではこれない」

「く・・・・・・なんで、なんで!」

「・・・終わりにしましょう」

霊夢の放つ最後の弾幕。全て遊佐の元へと降りかかる。


はずだった。

目を閉じていた遊佐は、目の前の光景を疑った。

「う、嘘・・・!」

「何してんだよ。情ねぇな。あ、謡真じゃなくてごめんね」

「・・・・・・!!!」


目の前には、紅魔館にいるはずの原神友矢だった。

「お嬢様にも許可もらったし、暴れますかね!!!」

すると友矢は目の前から消えた。

正確には消えたのではなく、自身の位置を反射。つまり、

「どこ見てんだよ!上だ!反獄『カルテットスタン』!」

「なっ・・・・・・!体が・・・!」

友矢の宣言したスペルカードの効果は、四方向から同時に反射効果を与え、少しずつ潰していくという物だった。

「今だ!鎖を使え!時間なんてねぇぞ!」

「わ、わかってる!行け!鎖達(ジャミング)!」

遊佐の放つ無数の鎖は、閉じ込められた霊夢に絡み、完全に動けないほどに拘束させた。

「届けッ!私の魔法!雷鎖『ジャミンサンダラスト』!」


鎖を伝って雷は霊夢に向かい、

「う、あぁぁぁ!!!」

体全体を襲った。

いくら博麗の巫女といえど、全身に高圧の電流が襲うのだ。そう簡単に抜けられる訳もなく・・・


「動かなく・・・・・・なった・・・?」

「気絶したみてぇだな。これで叶斗も抜けてくだろ」

「あの、ありがとう」

「礼なんていらねぇ。俺は、謡真の手伝いなんてこれくらいしか出来ないからな」

すると友矢は祭壇を見上げ、話した。

「正直、お前ともう1人のあいつがどんなに戦おうと、あんまし関係ないんだ」

「本当にこの幻想郷の未来に関わるのは、紛れもなく今戦ってる謡真と叶斗だ」

「謡真が勝てば、どうにかなるんだろうな」

「叶斗がかっちゃったら・・・・・・?」

「終わりさ。幻想郷だけじゃねぇ。あいつは生粋の支配者になるぜ」

「・・・・・・・・・」

「今俺らに出来ることは、みんなで願うことだけだ」

少し間を空けて、こう言った。

謡真(あいつ)の光が、幻想郷(ここ)一杯に広がることを」




〜祭壇では〜

「邪竜乱!」

紫色の超速の弾幕。しかしそれは・・・

「はっ、ふっ!」

謡真に掠り傷を与えることさえ出来なかった。

「何故、何故だ!何故当たらない!」

「叶斗・・・・・・甘いぜ。お前が紋章(エンブレム)を覚醒させてそのチカラを手に入れたんだったらさ」

「俺が月詠命(ツクヨミ)を覚醒させたら、俺もチカラを手に入れるんだぞ」

「ありえん・・・・・・邪竜より強い紋章(エンブレム)など、ありはしないのだ!」

「隙だらけなんだよ!閃光『ライトロードブレイヴァー』!」

目にも止まらぬ光速の突き。月詠命(ツクヨミ)の刀は美しく紫の光芒を残し、叶斗に斬撃を与える。

「フフッ!ボクもいる事、忘れちゃだめだよ?セイヤッ!」

続けて月詠命の斬撃。たった一振りで無数の傷を与えていく。

謡真は、紋章を覚醒させてから、確実に勝利へ近づいていた。

「いける・・・これなら勝てる!うおおおおお!」

一太刀一太刀、確実に当て、裂いていく。

月詠命との息の合ったコンビネーションが、休みのない攻撃となり、叶斗に攻撃させる回数を着実に減らしていた。

「調子に乗るなァ!」

「うおっ!?」

ガキンという音と共に叶斗が斬撃を弾く、謡真は瞬間的に飛び退いていた。

「邪竜・・・・・・どうすればいい?どうすれば、今以上の力を出せる・・・?」

「・・・簡単だ。祈れ」

「祈る?何をだ」

「・・・俺と一つになるとな。この邪竜と、一つになるんだ」

「・・・・・・最高だ。邪竜よ」

すると叶斗は俯き、目を閉じ、なにやらブツブツとしゃべり始めた。

「我が紋章、邪竜を我が身と一つにせよ。かのものを打ち倒さんがために・・・・・・!」

すると突然、叶斗の周りを妖しい光が包み込んだ。

「お、おい、あれ、何なんだ!」

「う、嘘だ・・・・・・ありえない!」

慌てた様子の月詠命。その表情から、笑顔は消えていた。

やがて光は消えていき、その中から叶斗の姿が見えてきた。

「・・・・・・なんだよ、あれ」

その姿はもはや人ではなく、背中からは龍の翼が生え、両の腕は何かの口のような形となり、黒紫色の衣が全身を覆っていた。

「これは・・・・・・!素晴らしい!力が溢れる、溢れて止まらないぞ!」

「謡真!来るよ!」

「え?」

次の瞬間、何も無かったところから急に痛みが迸った。

「なっ・・・・・・!」

「謡真!後ろ!」

「何・・・!」

刀で受け流そうとするが、全く間に合わず、口のような右手の打撃をモロに喰らってしまう。

「がっ・・・・・・!」

「くっ、まずい!謡真!離れて!」

「ニガスカァッ!!!」

「ぐあっ!」

叩きつけられた右腕の口から、凄まじい光が放たれた。

その光は謡真を飲み込み、次第に謡真ごと消えていった。

「う、嘘だ、謡真!謡真!」

「ナンダ、アッケナカッタナァ!」

「うっせぇよ叶斗!」

「ナニ!」

背後からズバッと一太刀浴びせる。

「クウッ・・・・・・」

「簡単に死ぬわけねぇだろ!」

「よ、謡真・・・!よかった!」

さっきまでの流れが一変、突如ピンチとなる謡真。

「どうすれば、どうすればこの状況を打破できる・・・?」

考える間にも、叶斗は動いていた。

真遊結はもう終わりに近いので、すぐに書き終わると思います。

このさらに続編も決まっているので、よろしくお願いします。

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