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職業勇者の魔王様(未完)  作者: アラウ
第一章 新生活
32/48

10話

 おはよう。

 今日もいい朝・・・とは言えないな。

 曇り空にサー、と雨の音がする。

 防水膜あってほんとよかった。

 この膜、雨が当たっても波紋が広がるだけで流れてないんだよな。

 水を溜めてるんだろうか。


 雨かぁ。

 濡れたら絶対風引きそう。

 ていうか濡れた体でふかふかベッドに入りたくない。


 かと言って、魔法書が開かないから読書もできない。

 ついでに肌寒い。

 震えるほどじゃないけど鳥肌が収まんない。

 いや、今の俺は鳥だけどさ?

 ・・・もしかして鳥になれば寒くないんじゃねぇの?

 よっしゃ、変身変身。


 おー、あったかいわ。

 快適すぎるくらいだな。

 寝床の大きさがぴったりなんだけ―――


【―――従魔から経験値が進呈されました。

   レベルが11になりました。】


 ちょっと待て誰だ。

 俺何もしてないぞ。


『―――雨が降っておりますので、ディルカ様に力をお送りいたしましたの。』


 またお前か。

 ありがたく貰うけど、自分のレベルも上げてくれよ。

 俺は色々してれば上がるっぽいしさ。


『―――私やケラン様、ニアン様は属性に合ったものに触れていればレベルは上がっていきますの。特に私は水の量だけ上がりますので、ディルカ様に進呈した方がバランスが良いかと思いますわ。』


 なるほどな。

 ということはもしかして、従魔が多いほどレベルが上がりやすいってことか。

 なんていうか一人じゃ何もできないクズになりそうだよな。

 従魔作らないようにしよう。


 いや、でもな。

 いつかは勇者たちに復讐するんだ。

 仲間は多いに越したことはない。

 ・・・ただただ戦うために仲間にするってのは、あいつらと同じようなもんか。

 それなら付かず離れず、あるいは来る者拒まず去る者追わずで行こうか。

 そうだな、それがいい気がしてきた。


 首を捻って背中に頭を乗せてみた。

 あったけぇし楽だわこれ。

 そうして透明な膜の向こう、僅かに歪んだ薄緑色の霧掛かった森をぼんやり眺める。


 なんであいつら、あんなことしたんだろうな。

 ほっといても俺はあいつらに積極的に関わろうなんて思ってなかったし、あいつらも初日以外いなかった。

 大体あんな状態の俺が仮に魔王になるとして一体どんだけ時間が要ると思ってんだ。

 今でこそサクサクレベルが上がるけどさ。


 ・・・もしかして、聖女って予言とか出来るタイプの人間だったのか?

 予言を信じて俺を殺したは良いけど俺が復活するなんて思ってなかったのか。

 じゃぁ俺、このままだともう一回勇者たちに殺されなきゃいけないんじゃねぇの?

 ――――絶対嫌だ、2度も死んでたまるか。


 決めた。

 俺は誰にも殺されない魔物になる。


 ・・・なんか目標がどんどん変わってる気がするけど、別に良いよな。




今日から3月ですね。

新作「幽霊だけど打倒女神目指して頑張る」が今日から公開されます。

目下、メインはこちらなのでこっちが完結するまで幽霊は不定期更新になります。

そして現在これを書いている2月29日を持って現在のタイトル「弱くてニューゲーム、からの強くてニューゲーム?」が変更となります。

新タイトルとなりますが、これからもよろしくお願いいたします。

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