6話
【―――変異進化が完了しました。
レベルが初期化されました。
スキル キックを取得しました。
風属性を取得しました。
適応属性が開放されました。
スキル 不屈の精神のスキル上限が開放されました。
従魔 ケランとニアンの進化が完了しました。
称号 魔物の主のレベルが3になりました。】
・・・おはようございます。
寝起きから長い解説ありがとう叡智さん。
自分の体を見下ろしてペタペタと触ってみるが、何も変わっているところはなさそうだ。
あとケランもニアンもなんも変化ない。
お前らずっと俺の髪にくっついてたのに、進化したせいで取れたのか?
まぁとりあえず、鑑定してみようか。
俺を。
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ディルカ Lv1
種族:アンカーナ
区分:魔鳥
属性:炎、風
固有スキル:
『叡智Lv6』『古代語理解Lv2』『スルースキルLv3』
種族スキル:
『姿変えLv――』『蘇魂Lv――』
特殊スキル:
『鑑定Lv6』『マッピングLv4』『影足Lv1』『潜影Lv1』『キックLv1』
能力スキル:
『忍耐力Lv5』『不屈の精神Lv1』『集中Lv8』『周囲感知Lv3』
『聴力上昇Lv1』『視覚上昇Lv3』『腕力上昇Lv5』『命中Lv1』
『打撃上昇Lv1』『瞬発力Lv2』『ダッシュLv2』『思考Lv3』
通常スキル:
『パルクールLv4』『採取Lv1』『調合Lv1』『警戒心Lv1』
『食欲Lv1』『口笛Lv2』『指笛Lv1』『好奇心Lv3』
『創造Lv5』『創意工夫Lv3』
耐性スキル:
『苦痛耐性Lv2』
称号:
『魔物の主Lv3』『影人Lv1』『狩人Lv1』『探求者Lv2』
『蘇りし者Lv――』
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ほうほう。
属性が増えてんな。
あとは聞いたとおりってとこか。
姿変え、してみる?
とりあえず家が燃えたら嫌なので下まで降りる。
降り方?
下の枝に飛び降りる!
もちろん着地するのは幹の近くだ。
もし折れたら申し訳ないからな。
そうして下に降り立ち、早速念じてみる。
ぎゅっと目を閉じてひたすら「変われ~、変われ~」と念じる。
すると、ぞわりと毛が逆立つような感覚や尾骶骨が伸びていく感覚がする。
目を開けたいのを我慢して待つこと30秒ほど。
ぞわぞわ感がなくなったので恐る恐る目を開けてみる。
目の前にはカーマイン色の赤い翼。
びっくりして手を動かすと翼も一緒に動く。
・・・真っ赤っかじゃねぇか、すっげぇ目立つじゃんか!
しかも羽根がグラデーションになってる・・・あれ?
先端が透けてる?
まじまじと見てみると、骨のほうは不透明で暗い色だが、下の方に行く程明るく半透明になっていく。
特に一番端の一列は完全に透明で、なんだっけ、スピネルとかって宝石にそっくり。
体を眺め回して分かったのは、羽根は体から離れた所にあるほど透明になっている。
実際、地面に付かないくらいの長さの尾羽の先がほぼ透明に近い。
非常に嫌な予感しかしない。
叡智さん、アンカーナってどんな魔物?
【―――アンカーナ:宝石のように美しい翼を持った魔鳥。
その美しさから様々な種族から乱獲さた希少な種族。
成長していくと羽根が伸び、更に美しくなる。
また心臓は取り出すと魔力を持った宝石となる為非常に重宝される。】
・・・完全に狩られる側じゃねぇかっ!
いくら蘇魂があるとはいえ死ぬのは怖いしな。
しかも別に人間でも十分やってけるし。
絶対この姿にはならねぇわ。
二度とならねぇ。
次の進化はもっと地味なやつにする。
そう心に決め、すぐさま俺は人型に戻るのだった。
 




