あそぼうよ
「ねぇ。おそと、あそびにいこ?」
「いや!わたしは、おうちで あやとり したい」
「おそとで ぶらんこ のろうよ」
「それより おうちで あやとりしたいの」
「あやとり なんて つまんない」
「ぶらんこ だって たのしくない」
「ぶらんこは たのしいよ。おそらと じめんが ぐるーんぐるーんって」
「あやとりのほうが おもしろいよ。ほら、おほしさま。きらきらひかってすてきでしょう?」
「おほしさまなんて にせものじゃん」
「ぶらんこだって ほんとうに おそらがまわるわけじゃないわ」
「じゃあ、なにがしたいの?」
「たのしいこと」
「じゃあさ、おかあさんにいって きょうのよる、おほしさまを みながら ぶらんこにのろうよ」
「すてきなかんがえね。そうしましょ」
この物語が人間を人間たらしめることを願って。