第4話:「妖怪大工組合の怪しい仕事」
警察登場です。
怖いですね。。。
怖くはないか、、
よろしくお願いいたします。
商店街 VS 役所、勃発!
「松本ォォォ!! ええ加減にせえぇぇ!!」
商店街の通りに響く、怒号にも近い声。
役所の担当官、木下 が警察官を連れて乗り込んできた。
「これは完全に違法建築や! 即刻撤去せな、営業停止やぞ!」
松本太一は ポリポリと頭を掻きながら 言い返す。
「いやいや、これ見てくださいな!」
そう言って、彼はお奉行様の巻物 をドンと見せつけた。
「これはな、江戸時代の法律『空中建築自由令』や!」
「……は?」
役人たちは 一瞬、沈黙した。
「なんやそれ?」
「これに書いてあるやろ? 『商店街の上空は住民の創意工夫で自由に利用してよい』 ってな!」
「いやいやいやいや、江戸時代の法律なんか現代で通用するかい!」
「いやぁ、それが意外と通るんちゃうか思ってな……」
木下は 明らかに頭を抱えた。
「はぁ……またややこしい話持ち出しおって……」
「よっしゃ、ほんじゃ役所に確認してもらおか!」
「確認するまでもなくアウトや!!」
「せやけど、法律を厳密に読むと、まだ適用されとる可能性も……」
「ええ加減にせえぇぇぇ!!」
木下が ついにブチギレたその時。
突然、商店街の上空から声が響いた。
謎の大工たち、登場!
「なんじゃ、なんじゃ、大声出して騒がしいのぉ……」
「なんや!? 誰や!?」
役所の人間が上を見上げると、そこには 妙な連中 が並んでいた。
古びた作業着に、頭に手ぬぐい。
手には、ノコギリやカンナ。
大工集団が、屋根の上にずらりと並んでいたのだ。
「……なんやあんたら?」
「ワシらは 妖怪大工組合 じゃ」
役人たちは 呆気に取られた。
「妖怪……? 何をふざけたことを!」
しかし、先頭にいた 長髪の老人 が カンナをひと撫ですると、空気がピリリと変わった。
「わしは ノコギリ仙人 じゃ。おぬしらの建築、面白そうじゃのぉ……」
「お、お前ら、勝手に工事してええと思っとるんか!?」
「ふふ……ワシらが手掛けた建物は、法律の枠組みを超えるのじゃ!」
「は?」
ノコギリ仙人は ニヤリと笑い、手にしたノコギリを振った。
すると――。
彼らの背後で 木材が自動で組み上がり、一瞬にして立派な通路が出来上がった!
「な、なんやこれぇぇぇぇ!?」
役所の人間が 腰を抜かしそうになる。
「ほれ、見てみぃ。ワシらの仕事は、法律の適用外じゃ。」
松本は ポンと手を打った。
「ええやん! これならバレへんやろ!」
「バレへん問題ちゃうわぁぁぁ!!!」
木下の叫びは、もはや 悲鳴 に近かった。
妖怪大工組合の掟
その夜――。
松本とノコギリ仙人は、酒を交わしていた。
「しかし、ほんまにすごいなぁ……あの技術。」
「ふふふ、まぁの……」
ノコギリ仙人は じろりと松本を睨んだ。
「だが、ワシらと契約するからには、ルールがあるぞ?」
「ルール?」
「ワシらは、ただの大工ではない。妖怪建築 には、特別な掟があるんじゃ。」
「なんや、それ?」
ノコギリ仙人は 手元のノコギリを撫でながら 言った。
「まず、絶対に契約破棄は許さん。途中でやめることはできん。」
「ふむふむ……」
「次に、ワシらが作る建物には、何かしらの“妖怪仕様”が入る。」
「……ん?」
「たとえば、壁が勝手にしゃべるとか、屋根裏に妖怪が住み着くとかのぉ……」
「……ちょっと待て、それめっちゃ怖いやつやん!」
「ふふふ、まぁ、よい影響を与えることもあるがのぉ……」
「いやいやいや! せめて普通に作れんのか!」
「それは無理じゃ。ワシらの建築には、魂が宿るのじゃからな。」
松本は 頭を抱えた。
「まぁ、面白そうやし……ええか!!」
こうして、松本は 妖怪大工組合と正式に契約 し、空中商店街の建築はますます加速していく。
次回予告:「鳩問題、勃発!」
妖怪大工たちの協力により、空中商店街の工事は急ピッチで進む!
しかし、そこに 新たな問題 が浮上する……。
「松本ォォォ!! 鳩が大群で押し寄せてきとるぞ!!」
「なんやてぇ!? こいつら、どっから来よったんや!?」
次回、商店街の天敵「鳩」との戦いが始まる!?
「空中商店街の奇跡」、次回もお楽しみに!