第15話:「破壊工作の黒幕を追え!」
「もしかして、ワイらを潰そうとしとる奴がいるんか!?」
黒幕です。
く・ろ・ま・く
わたし
ク・ロ・ク・マ
本日もよろしくお願いいたします
犯人を突き止めろ!緊急調査開始!
「この揺れ……誰かがワザと仕組んどるんや!!」
ノコギリ仙人の言葉に、空中商店街の面々は息をのんだ。
「ネジが緩められとったんやろ!?ほな、これはもう明らかに破壊工作や!」
松本太一が怒りに震える拳を握りしめる。
「ワイらの商店街が気に食わん奴が、ワザと揺れるように仕掛けたんやな!」
「くそっ……誰やこんなことしよるんは!!」
藤田親方も顔を真っ赤にして怒鳴る。
「おい、松本……これ、マジでヤバいんちゃうか?」
木下(役所の担当者)もさすがに動揺を隠せない様子だった。
「こんなことが続いたら、市長も『やっぱり空中商店街は危険や』って言い出すぞ!!」
「……そうなったら、ワイらの商店街は終わりや……」
このままでは、空中商店街の存続どころか、完全撤去が現実になってしまう……!
「ほな、犯人を突き止めたるしかないやろ!!」
松本の叫びとともに、商店街全体での調査が始まった――!
3つの調査チーム、始動!
犯人を見つけるため、3つの調査チームが結成された。
*チーム①:ノコギリ仙人と妖怪大工組合
【役割】建築のプロとして、細工された場所を徹底的に調べる!
【目標】どの場所が細工されたのか、手口を特定する!
*チーム②:清水元太郎の情報網
【役割】商店街の外部で動く勢力を調査!
【目標】商店街の敵となりうる企業・組織の関与を探る!
*チーム③:お奉行様と幽霊裁判チーム
【役割】霊的な視点から、「江戸の因縁」に関する情報を洗い出す!
【目標】「空中商店街の地」にまつわる歴史や、過去に起きたトラブルを調べる!
「これで、どんな敵がおるのか分かるやろ!!」
松本は拳を握りしめた。
ノコギリ仙人の驚愕の発見!
「ワシらの調査で、もう一つ奇妙なことが分かったぞ。」
ノコギリ仙人が松本たちを集めて報告する。
「ネジが緩められてたのは間違いないんやが……それだけやないんじゃ。」
「なんや!?まだ何かあるんか!?」
「この通路……おかしな共振が起きるように設計されとる!」
「……共振?」
松本は首をかしげた。
「せや、つまりやな……意図的に“揺れやすく”なるような作りになっとるんや!」
「は!?そんなことできるんか!?」
「通常の建築では考えられん設計や……これをやった奴は、相当な専門知識を持っとるはずや!」
「つまり、適当に悪戯したとかちゃうんやな……?」
「そうじゃ、これはプロの仕業や。」
「くそっ……誰や、こんなことしよるんは!!」
清水元太郎の極秘情報!
「フフフ……どうやら、裏で動いてる連中の情報が手に入ったぞ。」
サングラスを外しながら、清水元太郎がニヤリと笑う。
「お前……またなんか知っとるんか?」
「当然や。」
清水は1枚の資料を見せた。
「○○都市開発計画」
「……なんやこれ?」
「これは、市が進めようとしてる新しい再開発プロジェクトの計画書や。」
「再開発!?まさか……」
「そうや。この計画によると、日暮アーケードを含む一帯を更地にして、大型商業施設を作る予定になっとるんや。」
「な、なんやとぉぉぉ!!?」
「つまり、この商店街が続いてしまうと、再開発の計画が邪魔になるわけや。」
「ほな……その計画を進めとる奴らが、ワイらを潰そうとしてるってことか!?」
「その可能性は高いな。」
空中商店街の存続が、再開発の邪魔になっている……
だから、誰かが“計画的に”揺れやすくする細工を仕込んだ!?
「ふざけんな……!!ワイらの商店街を守るんや!!」
松本の怒りの声が、夜の空中商店街に響き渡った。
幽霊裁判、ついに開廷!?
「よいか、ここで一度、『幽霊裁判』を開廷し、これまでの証拠を整理する!」
お奉行様が扇子をパチンと閉じながら宣言する。
「お、お奉行様!まだ犯人がはっきりしとらんのに、裁判できるんか?」
「フフフ……裁判とは、ただ犯人を罰するものではない。」
「ならば、何のためにやるんや?」
「証拠を明確にし、次の手を決めるためじゃ!!」
お奉行様の言葉に、松本はハッとした。
「そうか……この裁判で、空中商店街を狙う黒幕の正体を暴くんやな!」
「その通りじゃ!」
次回予告:第16話「幽霊裁判と真実の扉!」
空中商店街を揺るがす破壊工作の黒幕を暴くため、
ついに「幽霊裁判」が開廷!!
「拙者が裁く!空中商店街の未来のために!」
しかし、証拠が揃い始める中で、
「予想外の人物」が関わっている可能性が浮上……!?
「まさか……お前が……?」
次回、空中商店街最大の衝撃展開が待ち受ける!!
「空中商店街の奇跡」、次回もお楽しみに!!