表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私とワンコとの秘密

作者: まこも

数年前まで飼っていた可愛いワンコとのお話。


犬か猫かどっちが好き?と聞かれたら間違いなく「犬」と答えるだろうなぁ。

我が家では犬を飼っていた。

チワワなんだけどそうは見えない巨体

ポメラニアンと間違えられる容姿

決して太っているわけではなく、骨太だったワンコ。

怖がりで、郵便屋さんのバイクの音にも超絶反応

窓際に滑るように走っていき、親の仇かと言わんばかりに吠えまくる。

そのくせ散歩で家の外に出るとずっと尻尾を下げて、すぐに帰宅をせがむ。

一度ドッグランに連れて行ったけど、微動だにせず、私のそばで固まっていた。

ドッグランなのに。

ランどころかウォークすらしない。

そんなワンコも歳をとって耳が遠くなり、動きもよぼよぼと鈍くなり、ほとんど寝てばかりになってからは音にもあまり反応しなくなっていた。

きっと郵便屋さんの間では「あそこの家の吠えまくる小型犬死亡説」がまことしやかに流れていただろう。


そのワンコを連れて一泊旅行に出かけることとなった。

今回はワンコが主役の旅行である。

私と娘二人と、ワンコ。

行先は犬と泊れる旅館!!

ワンコと泊りで出かけるなんて初めての経験。

部屋の中も犬を放しておけるようにしてあって

床も掃除しやすい材質にしてあるようだ。

臭い対策も万全で、有名なメーカーの空気清浄機も設置してある。

ワンコ用の食事も、ワンコ用の温泉も、なんて素敵!

いつも人間たちが出掛ける時はお留守番、旅行の時はペットホテルと寂しい思いをさせてきてしまった。

でも、今日は違うぞ!と私が大興奮!

ワンコ用のタライ(ちゃんと桧でできてる)に温泉を汲み、ゆるゆるとつけてみる。

最初はビビッていたけど、気持ちいいのかおとなしくじっとつかっている。

まさに湯船につかっているお爺ちゃんである。

私はこれでもかというほど写真を撮りまくった。

もう連写だ。

iPhoneの画像フォルダには同じような画角の写真が溢れかえってしまった事は言うまでもない。


私達も食事を堪能して、お酒もいただき、もちろん温泉にもゆっくりとつかって

「いい旅だねえ」

なんて言いながら、ご満悦。

ワンコはというと、慣れない場所で、くんくんと臭いをかいで、終始そわそわうろうろ。

そりゃそうだよね。

たくさんの犬が利用してるからね、臭いもたくさん残ってるだろうね。

寝る時は、犬はケージ内でお願いします、だったのでケージに入れ、閉める。

案の定キャンキャン鳴いて、出してくれと催促される。

娘二人はベッドで熟睡。

私はワンコと一夜を共にすることとなった。


いいね、楽しいね。なんて言いながらワンコを抱いて部屋を歩いてみたり、

窓の外に出てみたり。

一緒なら寝られるかな?なんて思って、床に転がってみたりもした。

犬の目線ってこんなかんじなんだな…など思っていた矢先


ぶーーーっ!!


私はおならをしてしまった。

正直こんな大きな音を出すつもりはなかった。

しかも、長い。


その時、ゴーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!と


空気清浄機の表示がみるみる赤くなり、壊れるんじゃないかと思うくらいの勢いで作動し始めた。


はい!?何!?

耳をピクピクと動かして、一生懸命に音を聞いていたワンコと私は目を見合わせた。

これはマジで、見合わせた。

屁に反応したのか?そうなのか??

じわじわとこみ上げてくる笑い、我慢できずに大爆笑してしまった。

そんなにヤバい認定されたのか?私の屁。

大爆笑の声にもまったく気付かず、娘たちは爆睡している。

せっかくのこの面白さを共有したいというのに。非常に残念。

空気清浄機は時間が経つと表示が緑に変わり、作動音も落ち着きを取り戻してきた。

ともかく壊れなくてよかった。

屁が臭すぎて空気清浄機を壊したなんて誰にも言えない、しかも旅館の備品を壊したなんて。


ワンコ、一部始終を見て、聞いていたのは君だけだよ。

面白おかしい私とワンコの秘密。

そして、空気清浄機の威力、改めて感じたよ。








だって、面白いことってみんなと共有したいじゃん。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ