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【完結】少し遅れた異世界転移 ~死者蘇生された俺は災厄の魔女と共に生きていく~  作者: 赤木さなぎ
第二章 旅の物語

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龍の峡谷⑦

 そんなこんなで、日も落ち切り、先程までの朱は退いて行き、代わりに辺りは夜の月と星々の明かりで照らされていた。

 俺たちはその岩山の上をキャンプ地として、休息を取った。


 俺は『炎』の魔法で焚火を起こし、エルはローブの間の『空間』から、仕舞っていた鍋や皿、寝袋なんかの荷物を取り出した。

 エルはそのまま慣れた手つきで軽めの夕食を作ってくれた。


「はい、どうぞ」


 しばらくすると、なんだか見覚えの有る、というか食べ慣れた、毎度お馴染みのポトフが完成だ。

 エルが皿によそってくれたそれを俺は「ん」と受け取り、その温かいスープを啜る。


 不死の肉体を得た俺たちは、究極的には食事を必要としない。

 食事と言う行為は最早身体というよりは、心の栄養補給なのだ。


 という訳で、何だかんだ旅の道中、屋外で設備が揃っていなくても簡単に作れて、満足感を得られるという理由で相変わらずお馴染みの夕食メニューだ。


 食事を終え片付けを終えると、二人はそれぞれ寝袋に包まった。

 明日再びこの峡谷で龍探をする為に、明るくなるまでの間の休息だ。


「明日は、会えると良いね」


「そうですね……。ふわぁ……おやすみ、なさい……」


 そのまま夜空に吸い込まれる様に。

 俺たちはすぐに、微睡に身を任せた。


 そして――、


「――真実の目を求める者よ。貴様の問いに、一つだけ答えよう」

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