第2回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞 への投稿作品
偽物の聖剣エクスカリバー
勇者一行は、艱難辛苦乗り越えて、ようやく辿り着いた魔王の間。
意気揚々と魔王に対峙した勇者。のように魔王には見えた。
魔王と対峙した勇者だったが、いっこうに剣を抜こうとしない勇者。
待ちくたびれた魔王が呟いた。
魔王『勇者ょどうした。さァ〜剣を抜くがょぃ』
勇者『魔王ですょね? 今日は、その確認が出来たので、そろそろ御暇しようかと思いますですwww』
先日の『中ボス戦』で聖剣エクスカリバーが偽物だったことが判明していた。
しかしながら、そんな事は言い出せなかった。
今迄は、勇者自身のポテンシャルで勝ってきたが、流石に魔王には、本物の聖剣エクスカリバーが必須アイテムだった。
魔王『せっかく来たのだから、手合わせしょうではないか?!』
勇者『実は♪』
勇者『実は聖剣エクスカリバーが偽物だったのです。だから帰ります♪』
観念した勇者は、真実を魔王に話した。
呆れかえって、笑いだした魔王。
だがしかし、魔王の笑みは長くは続かなかった。
勇者の『てへっ』っと笑ってごまかそうとした刹那
実に魔王らしい形相で
魔王『では、勇者自身のポテンシャルで勝って魅せょ!』
魔王城全てのガラス窓が砕け散った。
翌日早朝から、魔王直々の特訓の日々が始まった。