表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

第三話【トレーニング】

 翌日。

 目が覚めた。

 お腹空いた。

 水飲む。

 美味。

 少し泳ぐ。

 上の岩についているプランクトンを食べる。

 最高。

 腹も満たされて目も完全に覚めた。

 さあ、特訓を始めよう!

 今日はとにかく速くなるよう頭の中で秒数を測る。

 正確ではないが、目安にはなる。

 端から端まで約十秒。

 今日は八秒まで縮めよう。

 最終目標は六秒だ。

 ここまではひたすら泳ぐ。

 泳ぎ続ける!


 最終目標を決めて二週間が経ち、ようやく達成した。

 今は体を硬くするトレーニングをしている。

 この方法は速度トレーニングをしている時、偶然発見したものだ。

 それは、とにかく鱗にダメージを与えること。

 全速力で泳いでいるので、止まることが出来ず、よく壁にぶつかっていた。

 何度かぶつかっていくうちに、痛みは少なくなっていった。

 今なら丸呑みされなければ問題ないだろう。

 そして、岩にたまっていたプランクトンも残り少ない。

 少しずつ増えてはいるようだが、本当に少しなのでないようなものだ。

 つまり外に出なければならない。

 そうしなければ、食料が足りない。

 よし、外に出るか。

 出口に向かおう。

 岩の隙間をゆっくりと泳ぐ。

 今までを振り返りながら、この場所を目に焼き付ける。

 今までありがとう!!


 出口に辿り着いた。

 少し外を見る。

 そこには見たこともない魚がたくさんいた。

 う~ん。

 俺の見間違いかな。

 なんか大きめの魚が尾びれを大きく振ったら、その先で魚が真っ二つになったんだが。

 あ、食べてる。

 何あれ?

 怖い。

 俺、生きていけるのかな?

 とりあえずあいつがいなくなるまで、ここにいよう。

 あの攻撃、遠くに届く上に、一発で骨ごと行くのか。

 まあ刃みたいなのが見えたから、躱すことは出来るかな。

 問題は速度だな。

 自分の速さに自信がある。

 けど、足りそうにないな。

 どうしようか?

 今のままじゃ無理だな。

 とにかく今は食べて大きくなるしかないか。

 そうと決まれば餌を見つけよう。

 自分よりも小さな魚か、プランクトン。

 これを食べ続けよう。

 でもこの辺には俺よりも小さい魚っていないんだよな。

 まあ、仕方ない。

 プランクトンではあまり腹も膨れないので、やはり魚を食べたい。

 この中で一番小さい魚は‥‥‥あれか。

 しかし群れでいるな。

 ああいうのは基本手を出さない方がいい。

 はぐれて一匹でいるならいいんだが。

 あれの中の一匹に手を出したら、あれ全部に数の暴力でやられるだろう。

 多少鱗を硬くしても、鱗の無い所からやられる。

 あれには手を出さないでおこう。

 次に小さいのを探す。

 ‥‥‥あれか?

 目の前には、緑色の鱗で目つきのいかつい魚がいる。

 見た感じ俺よりも小さい。


 周りには……仲間らしき奴は、いない。

 ほう。丁度いいじゃねぇか。

 緑色の魚を食べるのには若干抵抗があるけど、そんなことを言っている場合ではない。

 とにかく今は空腹感がある。早く噛みごたえのあるやつを食いたい。

 ……これってまさか魚の生存本能が働いているのかな? まるで今までの自分じゃないみたいだ。食えそうなやつを発見した途端に、体が疼き出した。


 思いっきり噛みつきたい。骨ごと飲み込みたい。


 ……いくか。


 俺は緑色の魚目がけて、一直線に加速する。

 速度を強化していたのですぐにたどり着くだろう。

 そんなことを考えていると突然!

 奴と目が合った。

 奴は俺がすごい勢いで追っていることに気付き、逃げ出しやがった。

 でも、俺の方が少し速い。じきに追いつけるはず。

 奴は海底の方へ向かって泳いでいく。

 俺もそれを追って行く。

 奴との距離が縮まる度に、体の疼きがひどくなる。

 早く食べ物をくれと言っているようだった。

 早く食べたいという思いが俺をさらに速くさせ、一気に距離を詰める。

 もうすぐ海底に着く。

 

 奴は急に進路を変えた。その先には岩場がある。

 どうやらあの岩場に逃げ込むつもりのようだ。

 俺の体は逃がすなとばかりに、疼きを増す。

 俺も疼きに応えるように、さらに速く泳ぐ。

 トレーニングの最高速度よりも速く泳ぐ。

 しかし、岩場は結構近かったため奴は、岩の隙間に入ってしまった。

 俺もほぼノータイムで隙間に入ろうとしたが、奴が入りきった途端急に目の前に岩が現れた。

 かなりの速度で追っていたのでもちろん岩にぶつかった。

 顔面から行ったことはあまり無かったのでそこそこ痛かった。

 逃げられたか?畜生!大事な食料が!

 嗚呼、食べたい。何でもいいから食べたい!

 体が疼く。疼きが強くなる。早く、早く食べたい!

 そんな時、急に腹の辺りに痛みを感じた。


 腹の当たりを見ると、さっきまで俺が追っていた魚が噛み付いていた。

 なんだと!?

 確かにこの岩場の隙間の中に入ったはずだ!

 どうして俺の腹に噛みつけるんだ!?

 クソッ……! 離せ! 離れろ!

 

 俺は、がむしゃらに体を暴れさせる。

 どんなに暴れても、奴は俺を離そうとしない。

 それどころか噛み付く力をどんどん強くしてくる。


 痛い……いたい……イタイ! 離せ……はなせ……ハナセ!


 俺は今度は奴が岩に当たるように叩きつけるように岩場に体当たりをする。

 すると噛み付く力が少し弱まった。

 よし! このまま行けば倒せるかもしれない。

 だが、奴も体を動かし、必至に抵抗してくる。

 奴が体を動かす度に体に歯が食い込む。

 

 クソッ……!早く死んでくれ!!

文章が雑になってごめんなさい。

(^_-)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ