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第一話   篠原桜雪 【シノハラ サユキ】

宇宙人と異世界人と地球人の3つで何かが起こったらどうなるか?と疑問に思い書いきました。戦争系が苦手な人は避けてください。科学と魔法の両立した世界観なので無茶があるのは、承知してください。暇つぶしに読んでこださっても結構です!よろしくお願いします。

「宇宙人というのは、本当にいるのか?」誰もが一度は考えた事があるのではないか?

 広く人々知られているのは、小柄全身灰色で毛髪が一切なく、白目のない大きな黒い眼をもった「グレイ」だ。多くの人は、「グレイ」のように二足歩行の人型と考えているでしょう。でもそれは、太陽系第3惑星地球という狭い世界のなかで考えたことであり、外の世界については殆ど無知である。言い方をかえれば、「知っているふりをして、知らない」

そして嫌でも決して宇宙人が友好的ではなく、人の常識を覆す存在がいること「二つの世界」が知ることになる日が来てしまったのである。



かつて、東京都と呼ばれた国の政治を司る文明都市は過去の繁栄とはかけ離れた姿をしていた。人の姿は一つもなく、秋の半ばに入ろうとしている東京には秋半ばの乾いた冷たい風がコンクリートジャングルの間を静かに通っていた。

そんな所に似つかわしくない黒と灰色と白を混ぜた塩基配列ような六角形模様の迷彩を施された三台の自衛隊の装甲車がかなりの速度を出して、車道を走っていた。


『南関東州放棄エリア旧原宿地区に二度目のゲートエネルギー反応!バイタルサインパターンレッド!多数の【B・S・C】が出てきています。現在交戦状態の普通科第二連隊の山本連隊長より』

96式装輪装甲車の車内に設置されている無線機からくる状況報告に驚く者、恐怖の震えを隠しきれてない者、今から向かう殺戮の場所に行きたくないと心の底から願っている者がいた。


これから向かう場所は戦場だ。一瞬でも気を抜けば死に繋がる場所に訓練課程を修了したばかりの自衛官が、演習とは根本的に違う本物の戦場に向かっていた。

「篠原三尉、随分と余裕のようですね?」

隣に座っている笠原健二一等陸曹が、尊敬混じりの声で、隣の静かに座っている女性に話しかけた。笠原は今作戦も含めると四回目の出撃になる。まだ【BSC】との戦いに慣れているわけではないが、この部隊では、唯一頼りになる存在だ。

「zzz・・・zzzんがzz・・・・」

「ちょ、ちょっと何寝てるんですか!?」

笠原は信じられなかった。こんな上官を見たのは自衛隊に入隊して初めてのことである。高い緊張感に包まれている装甲車内で熟睡できる人間がいるだろうか。

「起きてください!もうすぐ第二集合地点につきますよ!!」

「zz・!・なによz・・もうついたの・?」

「はいそうです!ヘルメットどうぞ」

「ン、ありがとう、よーーし!皆もう大丈夫だから!あたし」

(ホントにだいじょうかよ・・・)

乗っている装甲車と同じ六角形模様の迷彩服と、その上羽織っている脹脛まである灰色一色の電圧防弾コートのネームプレートには篠原桜雪と書かれている。

陸上自衛隊のWAC三等陸尉は、部下全員にそう思われているとは知らなかく、ヘルメットの顎紐を調整していた。

「?何で皆そんな表情してるの??」

そう言うと、プラチナブロンドの髪の上にリキッド・アーマーで強化されたケブラー繊維製の迷彩服と同じ迷彩が施されたヘルメットを装着した。

「これから今作戦の内容を伝える。先程にも報告があったように戦車型が三台いる。まず、こいつ等を叩かないと孤立している第二連隊の援護ができないわ。よって、私と笹川一士で撃破します。笹川には予備弾を運んでもらう。わかった?笹川君?」

「りょ、了解です!」

「よし!他の者は先遣隊の」

「はっ!」

篠原がようやく指揮官の仕事をしたので部下たちはホッと胸をなでおろした。

彼女らの所属する陸上自衛隊第七普通科連隊所属の第五小隊は、二か月前に東海地区の東海州静岡市奪還作戦で全滅したため新たに編成された部隊だ。

篠原は北陸州の旧新潟県から召集された女性自衛官である。生まれつき眼の病気である虹彩異色症に罹っているせいで幼少期はいじめられていたが、いじめっ子を返り討ちにするほど喧嘩に強い。

【ホワイトベアー】それが昔の彼女のもう一つの名前だった。

この名は彼女の体型からつけられたのではなく、喧嘩している篠原の表情を見ていた同級生に付けられた。

当時の篠原はつけられたあだ名を気に入っていたらしいが・・・。

「到着しました!降りてください篠原三尉!」

「了解!皆降りるよ!」

廃デパートの駐車場に造られた仮説基地に到着した三台の96式装輪装甲車の後部ハッチから吐き出すように自衛官達が飛び出し、右側に整列した。

最後に降りた篠原は、整列した列の前に立った。

「篠原隊長点呼完了しました。全員います。それと、大隊長から来いと」

「わかった。報告御苦労さん」

篠原は部下一人ひとりの顔を見てその表情を窺った。誰もが真顔の表情を装っているが、よく見てみると自分の心の中の恐怖と闘っている顔をしているる。

「皆の怖い気持ちは、痛いほどわかる。あたしだって3年くらい前にも死ぬほど怖い思いをした。でも恐怖に負けたら戦場じゃ生き残れない。戦場では恐怖は不必要とあたしは聞いたことがあるけど、あたしは必要だと考えている。なぜだと思う?」

篠原は問いかけるように戦闘が起きている旧原宿の方角を見る。

秋のやや冷たい風が彼女のショートカットのプラチナブロンドを靡かせる

「生きるためでしょうか?篠原三尉?」

若干の震え声で彼女の問に答えた声が小さく聞こえてきた。

「そう!よく答えがでたね山田陸士長」

外見二十歳くらいの、まだ少年の頃の面影が残っている賢そうな顔立ちをしている。篠原は、二列目の前から二番目の自分よりちょっと背が高い自衛官を見つめた

「???」

じーっと自分みているライトグリーンの右目とコバルトブルーの左目の眼力に、思わず驚きの顔をしてしまう山田結城陸士長の頭の中は、自分の直属の上官の不可解な行為のおかげで軽いパニック状態になっていた。

「ふふ、何でもないよ。山田陸士長の言った通りだよみんな!国のためじゃなく、愛する存在のために今日の戦いに勝つよ!いいね!!」

「了解!!」

頼もしく、力強い応答が彼女の耳に届いた。

「あ、それともう一ついうことがある」

既に恐怖を心にしまい、再び表に出さないよに気合を入れた篠原の部下達は、自分たちの指揮官である篠原の命令を一言も聞き逃がさないように全神経を耳に集中した。

「あたしは時々、銃弾飛び交う中でも寝ちゃうことがあるから、その時は申し訳ないけど起こしてくれ」

笠原一曹以外は全員出し抜かれた間抜けな顔をしている。彼らにしてみれば命令だと思っていた彼女の言葉が命令ではなく、自分たちの隊長の個人的な頼みごとだから余計彼らを驚かせた。

「え?えええええーーーーーーー??!!!」

篠原桜雪二十三歳の致命的な弱点、それは突然場所もお構いなしに寝てしまうこと。戦場で睡眠をとれるのは、周囲一帯を制圧、安全地帯にして初めて

睡眠をとれる。篠原桜雪は自衛官としてあるまじき能力を持っていた

「篠原隊長・・それマジですか?」

96式装輪装甲車のドライバーが、呆れた顔で言った。

「うんマジ。ホントこれだけは直せないんだもん」

「はぁーー」

先程までヒートアップしていた篠原の隊員達は、篠原の空気を読まない一言で完全にクールダウンしてしまった。

「うう、とにかくさっさとエイリアンを倒して帰んよ!!」

「りょーかい」

こうして篠原率いる第五小隊は孤立している味方部隊を掩護すべく旧原宿に向かうことになるが、その結末は篠原のわからない所にあった。



同時刻 旧原宿 第二連隊孤立地域


今、100m先の【人】が大量の血が噴き出して倒れた。俺は目の前で倒れている仲間を助けることができずにいた。

倒れて苦しんでいる自衛官は口から血を流して自分に助けを求める手を伸ばす。その後ろからは一体の人型【BSC】が迫っていた。

人型といってもその姿はパッと見だと人の形をしているが、全身灰色、粘土人間とも言うべき姿をしている。

指と思わしき物体は三本しか生えていなく、眼にあたる部位にはライトグリーンと白を混ぜた色が発光している。

腹部は上半身と下半身よりも細く腹部全体が緑白い光を放っていた。

例えるならその姿はまるで海の底に生息している異形の人間だった

「た、助けて・・・」

重傷を負った自衛官に人型【BSC】が追いついた。【BSC】は興味深げに自衛官を見つめると突然抱きつき【同化】を始めた。

「う、うわあああああ!!!やめろおおおお!!!!」

抱きつかれた自衛官は渾身の叫び声を放ち、必死に振りほどこうとした。

しかし大きい怪我を負っている身で【BSC】の束縛から逃げようとするのは無謀な試みだった。

「天田隊長!彼奴は新藤のとこのやつです!まだ【同化】は始まっていません!!助けましょう!」

「・・赤木二曹、お前は【同化】を見たことないんだよな。見てみろ、ああなったらもう遅い」

「え?ああ、あああ」

廃ビルにいる連隊長からの伝令を伝えにきた赤木猛二等陸曹は、目の前で行われている【同化】に驚愕した。

【BSC】は変異、同化能力をもつ三次元宇宙外生命体。【BSC】は相手と同化して無力化すると同時に情報を奪う。簡単に言えば人間の頭の中に直接手を突っ込んで記憶を取り出すことだ。

「隊長・・・」

「化け物が!」

【同化】を完了させ地球の人間と同じ姿になろうとしている【BSC】に向けて【mk25 4.5mmアサルトライフル】テレスコープ弾で撃ちぬいた。

【BSC】は撃たれた衝撃で後ろに数メートル吹っ飛ぶとそのまま動かなくなった。

『天田隊長!こちら葛木二曹です!田中一士と磯崎陸士長が被弾!両名とも重傷です!!」

悲しみに浸かる暇もなく部下から状況報告が届く。

天田は舌打ちをした。今の報告の負傷者も合わせると重傷者は三十人以上になってしまったからである。これで二個小隊の内一個小隊は壊滅状態になった。

二個小隊でなんとか踏ん張れるレベルが、戦力が半減した今この防衛線を突破されるのは時間の問題になっていた。

「山本連隊長!こちら天田三尉です!被害報告、第九小隊は壊滅状態!我が第五小隊だけでは守りきれません!!増援が来なきゃ東防衛線はもう持ちません!!」

『天田三尉、すまないが此方にはもう他の戦線に送れる戦力はないのだ。だが朗報がある。たった今此方に向けて五個小隊が出発した。それが到着するまでどうか持ちこたえてくれ』

「到着予定時間は?」

『それは・あ!もうきてるぞ。三尉』

「え?」

天田陽二三等陸尉は上官が言っている言葉に矛盾を感じた。「たった今」と

「もう来てる」だと言葉の意味が正反対だ。とうとう【BSC】にでも頭をヤられてしまったのか、と天田はちょっと真剣に考えていた。

「隊長あれを!」

赤木二曹が驚いた顔をして空を指さしていた。

上空を飛んでいるのは自衛隊の保有する四枚の羽根をもった怪物だった。

怪物は地上の味方に迫っている【BSC】に向けてミサイルを発射した。

飛行型の【BSC】はいないため、地上の【BSC】は一方的な殺戮を受け入れるしかなかった。

「あなたの後ろには何がいるでしょーーか」

突如天田の後ろにちょっと声が低いが男の声では出来ない透き通るような声を放った女性が後ろに立っていた。

「来ンの遅いんですけど篠原三尉殿?」

天田は自分の後ろで腕を組んで笑みを浮かべている女性に振り向いた。

「これでも頭がカチンカチンに固い司令の初老共を説得してアレを連れて来たのあたしなのよ?」

「え、そうなのか?」

二人の話しているアレとは上空を飛んでいる十機のアパッチ対戦車ヘリコプターの事だった。

篠原は此処から一番近い交戦場所で、東京湾にいる第十護衛艦隊のヘリコプター護衛艦【ひがき】と【さがみ】に搭載されてるアパッチを旧原宿で孤立している第二連隊に差し向けたのだ。

「ホント説得できたのは奇跡よ」

篠原は腕に装備している情報端末を操作して天田の端末に情報を送信した。

「これは、いったい?」

「この戦闘を終えたら司令部に出頭しろとのことよ」

「でも向こう側にはイギリス軍がいるじゃん」

「あたしに言っても答えはこないわよ。元井司令に聞いてちょーだい」

異世界との【ゲート】に開く事に成功したのは現時点では日本とイギリスのみである。

他にも開こうとしたした国は中華人民共和国、インド、南アフリカ共和国、韓国、イタリア、アメリカ合衆国の六か国が同じく【ゲート】を開こうと実験をしたが、アメリカを除く国は「失敗」の二文字が実験の結果だった。

イタリアは三十基の核融合反応炉を動力として実験したが、パワー不足で【ゲート】につながる途中の空間にイタリア領土の55.9%を取り込まれ、

世界地図からイタリア半島の約半分が消失した。

韓国はイタリアの失敗の原因が【パワー不足】ということに目をつけ、七十基もの核融合反応炉を実験に使用した。

だが冷却剤とコンピュ―タ―の座標計算が追いつかず、核融合反応炉の連鎖爆発の影響で開きかけた【ゲート】に反動で取り込まれ、朝鮮半島は一部を残し世界地図から消滅した。

韓国と同じ時に実験をしたインドもコンピュ―ターの座標計算が間に合わず、

インドの領土四分の一が消滅。

南アフリカは先に実験をした三カ国のようにならないように核融合反応炉の数を六十基に減らして負担を軽減、海の上に【ゲート】を開こうとしたが、防水処理が完全ではなく、僅かな隙間から入った海水が原因で失敗。

数秒ではあるが南アフリカ周辺の海水が取り込まれ無くなる現象が起きた。

中国は










*まだ修整中です。読みたい人すみません。









どんな感想でもお待ちしています。

次回は中編の天田陽二【アマダ ヨウジ】をお送りします。

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