火山灰の悪夢
2025年3月9日
卒業シーズン真っ只中に突如として噴火した富士山。
東京も含む関東圏一帯はその噴火の影響を受け都市機能が止まった。
しかしそれは始まりに過ぎなかったーーーー
3月10日
富士山の真上に天空城出現。
その城は噴火と共に姿を現したとみられる。
いかにもダークファンタジーなんかに出てきそうな趣味の悪いその城は日本のみならず世界の人までも混乱させた。
その日のトレンドはどの国も天空城で埋め尽くされ、大きなSNS媒体はほぼ日本のことでもちきりだった。
3月11日
山梨県富士宮市にて災害救助活動の自衛隊によって、神話で語られるケルベロスのような3つの顔をもつ怪物を発見。
これは後に"魔物"と呼ばれる生物の人類史上初観測となった。
この日を境に今までにはみられないような狂暴性の高い生き物がたびたび確認されるようになる。
これを機に日本政府は緊急未確認生物対策委員会を設置。
しかし有効な攻撃手段がなく、犠牲者が増えていく状態が1週間ほど続いてしまう。
また、日本政府は実質的な首都機能を大阪に移転することを決めた。
3月16日
突然、魔王と名乗る者が率いる化物の大群が東京に向けて行軍開始。
それ以降富士山噴火と共に現れたら生物を政府も"魔物"と呼ぶようになる。
これを受けて日本政府は国連に救援を呼び掛け、たった1時間で歴史上初の国連軍発足が決定される。
3月17日
国連軍の到着を前に自衛隊と在日米軍を中心とした軍隊が火山灰の降り注ぐ中、神奈川にて魔王軍と衝突。
戦車や艦隊射撃による攻撃の有効性を確認。
だが、魔王軍たちのドラゴンクエストやファイナルファンタジーなどのゲームでしか見ないような魔法による攻撃を前に自衛隊らは多くの死者を出し、為す術なくじりじりと後退を続けることになる。
しかし絶望の中日本政府にとって朗報が届く。
なんと日本の各地に次々と魔王軍のような魔法が使えるようになった魔法覚醒者たちが現れたのだ。
それは戦場でも…
覚醒した自衛隊員や到着した国連軍によって魔王軍を押し返すことに成功し、一時は大田区や世田谷区まで迫っていた戦線を横浜まで押し戻すことに成功。
しかしそこで戦線が膠着し、魔王軍の攻勢が落ち着いたところで第一次東京攻防戦が終わった。
これから日本は魔物、魔法と共存してゆくこととなる。
以後物語はこれから3年後に移る。
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